ヒッチコック/トリュフォー

劇場公開日:2016年12月10日

ヒッチコック/トリュフォー

解説・あらすじ

フランソワ・トリュフォーによるアルフレッド・ヒッチコックへのインタビューを収録し、「映画の教科書」として長年にわたって読み継がれている「定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー」を題材にしたドキュメンタリー。インタビューが行われた1962年当時のヒッチコックとトリュフォーの貴重な音声テープをはじめ、マーティン・スコセッシ、デビッド・フィンチャー、黒沢清、ウェス・アンダーソン、リチャード・リンクレイターらヒッチコックを敬愛する10人の名監督たちにインタビューを敢行し、時代を超越したヒッチコックの映画術を新たな視点でひも解いていく。ニューヨーク国際映画祭のディレクターを務めるケント・ジョーンズがメガホンをとり、「定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー」の翻訳を手がけた映画評論家・山田宏一氏が日本語字幕を担当。

2015年製作/80分/G/フランス・アメリカ合作
原題または英題:Hitchcock/Truffaut
配給:ロングライド
劇場公開日:2016年12月10日

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Photos by Philippe Halsman/Magnum Photos (C)COHEN MEDIA GROUP/ARTLINE FILMS/ARTE FRANCE 2015 ALL RIGHTS RESERVED.

映画レビュー

3.5 ヒッチやトリュフォーに寄せる現代の映画監督たちの畏敬の念が垣間見える

2019年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

映画ファンにとって必携の書とも言われる一冊、それが「映画術」。ヌーヴェルバーグを代表する映画監督であり評論家でもあるトリュフォーが自らヒッチコックのもとに乗り込み、彼の監督作について丹念に話を聞き、対談形式でまとめた画期的な書籍だ。

この分厚くて巨大な本を意欲的に紐解くのは我々にとって根気のいる作業。しかし世の中の高名な映画監督たちがいかにこの本と向き合い、愛し、自らの作家性を発露する上での知恵と技術の礎としてきたかを知れば、重い項を開くモチベーションが湧くというものだ。この映画「ヒッチコック/トリュフォー」はまさにそうした原動力となる一作。

ウェス・アンダーソンやデヴィッド・フィンチャー、黒沢清を始めとする個性を確立した監督たちがいかにしてこの一冊と出会い、衝撃を受けてきたのか。「本」について語ることで、間接的に彼らのヒッチコックやトリュフォーへの畏敬の念が浮かび上がる構図が面白い。

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牛津厚信

4.0 映画とは何か、その答えはこの映画の中にある

2025年10月26日
PCから投稿

フランソワ・トリュフォーが尊敬する監督
自身でインタビューし出版した本がある。

楽しそうに語る監督たち

それから数十年後、音声テープを元に映画化
ヒッチコックを愛する監督も登場した。
ヒッチコックという映画監督の演出術
その一端を見るのに相応しい映画と思う。

映画監督ではなく、映画作家の部類の彼、
その違いは大きく、また苦悩も大きい。
彼は何を成し遂げた人なのか、
その答えはこの映画の中にある。

その本「映画術 ヒッチコック・トリュフォー」
もちろん持っている。

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星組

4.5 憧れの対象を目の前にしての、トリュフォーの高揚感がひしひしと伝わってくる一作

2025年8月18日
PCから投稿

映画を志す人たちの教科書、というか聖典と言っても良いほどの名著、『定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー』を著すにあたって、フランスの映画監督フランソワ・トリュフォーが「サスペンスの帝王」アルフレッド・ヒッチコックに行ったロング・インタビュー映像が本作の核となっています。

さらに多くの映画監督らがヒッチコックが映画の発展に寄与したのか語っています。ウェス・アンダーソンは風貌からして作風そのまんまなところとか、監督たちの証言にも多くの見どころ、聴きどころがあるんだけど、ヒッチコックという憧れと畏敬の対象を目の前にしたトリュフォーの高揚と緊張に満ちた表情がほぼすべての印象をさらっていった感があります。

彼自身もフランス映画界におけるヌーベルバーグ運動の旗手として世界的な映画作家であるにも関わらず、まるで無垢な少年のようにヒッチコックに語り掛けていきます。それを受けるヒッチコックも、年齢の離れた同士を得た喜びが伝わってきます。

『映画術』だけでなく本作も、映画の道を志す人たちに夢と希望を与えてくれる作品でした。ヒッチコックとトリュフォーの姿は、どこかで映画を通じて、心から分かり合える人と出会えるかも知れない、という可能性を示してくれている訳ですから。

このインタビュー以降もヒッチコックとトリュフォーの交流が続いていたことも感動的だったけど、ヒッチコックが亡くなってほどなくして、トリュフォーもまた52歳という若さで亡くなったことに思い至り、「ヒッチコックの正統的な後継者」としてもっと作品を作りたかっただろうな、と思わずにはいられないのでした。

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yui

4.0 尊敬する監督たち

2021年12月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

映画好きならヒッチコックの作品は必ず観たことある偉大な監督。
私の好きなフィンチャー監督もその1人とは驚きました。

伏線、匂わせ方、影
色々好きな部分が多くあるけど、ヒッチコック作品出てきて忘れてる作品多かったので観直さないと(ToT)

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yuu