日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
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熱演
なんといっても綾野剛はじめとする主要キャストの(鬼気迫るというのじゃない)熱演でしょう。
「俺いけてんじゃないの〜」と勘違いするところとシャブを決めたところの演技は白眉、綾野剛はこんな演技もできるんだと思わせられましたね。
中村獅童の胡散臭さ、ヤングダイスの実在感、素晴らしい。
最終的には重くなる素材を軽くまとめているのが良いデスね。
やはり凶悪が最恐だった
路線が違うから仕方ないのですが、
凶悪のインパクトを期待して観てしまったので
どうしても恐怖度が足りなかったですね。残念。
綾野剛ファンなら文句ないでしょうが
ピエール瀧派的には残念でした。
綾野剛は良かったのですが、残念!
アクション映画復活
脚本と若干変更があったが、2時間という映画の長さが途中、中だるみしながらも、ストーリーには無駄がなかった。若松監督の弟子である白石監督らしく、この分野の先駆者となりそう。
ただ、顧客は男性が多く、M3層がメイン。女性客は同伴者が多く、途中のセクシャルな描写は下を向く人が多かった。
ただ、相対的に見ると、俳優の演技の集中力があり、飽きさせない作り。松田優作を思い出すような主役の演技とその幅を感じる。
一つだけ残念な点としては女優が同じタイプの美人が2人いたことで
判りにくかったこと。よくある事であるが、監督の趣味なのか、似た顔の俳優を使うことが最近多く、理解ができない。
もうすこし、昔の監督のように配役を考えて、別のタイプの美人女優を起用すべきだと思う。個人の好みに寄りすぎだと感じる。
得意技、¨悪¨映画
「凶悪」に続く傑作。
実在の事件を取り扱う巧さ、飽きさせない魅せ方。
東映と日活が関わっていることもあり、「仁義〜」を思わせるとこから、日活ロマンポルノまで。雰囲気もよかった。綾野剛の怪演にも心打たれる。
「たっぷり!」が僕の感想です。 スコセッシのギャング映画や、 「復...
「たっぷり!」が僕の感想です。
スコセッシのギャング映画や、
「復讐するは我にあり」の様に
凶暴な主人公の人生をたっぷり見せてくれた。
30年分の諸星、面白かった!
とにかくゲスい!清々しいくらいにゲス野郎だ!!
まずオープニングタイトルがよかった!
伊丹十三バリの音楽!
この映画のトーン、つまりブラックユーモアさが表れている。全開だ!
新聞の記事や写真が、はい!これからこんな映画が始まりますよ!と紹介する。物語の総括になっているのだ。
名刺をむやみやたらに配るシーン、最高です。
諸星は間抜けなんだけど、一生懸命で、素直で、可愛くて、魅力的だ。このシーンの編集のリズムもよかった。
そう、編集が良いんだよなこの作品。
あと、正視からゆっくりティルトするカメラワークが2、3カットあったが、あれも好き。
スコセッシとか北野武を思い出した。
新入社員が悪い先輩に影響されて、悪気なくひたすら悪の道へ暴走してのし上がって行く映画といえば、スコセッシのウルフオブウォールストリートだよな。その感じ強いよやっぱ。白石監督、意識してるのかな。
綾野剛の熱演も大いに評価したい。
アドリブも多かったはず。ずーっと、
「あ?おう。そうかそうか!いや〜おうおう」みたいな事言い続けてるし笑
暴力シーンもアドリブ多かったはず。
ただもっと身体の役作りをしてほしかった。
華奢過ぎてとても柔道が強そうに見えないし、老いた姿も、現実味がなかった。人気俳優だから、身体改造する余裕がなかったのかな…。それ以外はとても良かったぞ。 初めてシャブ打った時の表情もたまらんかった。
新宿スワンの時、綾野剛君は超気合い入ってて、園子温は、もう俺がやんなくてもよくね?という状態だったらしい。
それほど熱中して、演出とかにもガッツリ介入して、めんどい役者なんだろう。
今作もおそらくそうなってる笑
ヤングダイスも良かったぞ!
日本人ラッパーの中で断トツに演技うまいね。Tokyo Tribeにも通じる役。ナイスキャスティング!
諸星は最後まで、組織に利用されているという自覚はなく、むしろ組織は僕を評価して、良くしてくれたんだ!と信じきる。
空っぽの奴は染まりやすいんだよな。
「道警の皆さんに伝えといて下さい!諸星、まだまだやる気満々です!」の時は笑ったけど、ゾッとしたし、でも可愛かったし、可哀想でもあった。
ラストは、とても白石監督らしい!
これからの道警を担う希望の新人警察官が並ぶ中、カメラがゆっくり国旗に寄っていく。
「なお、諸星以外、誰も逮捕されていない」とテロップが出て、国旗ドーン!!
見よ、これが日本だ!と言わんばかり。
何て嫌味!何て突き放したエンディングだよ!凶悪の時も突き放された!
白石監督のエンディングは、信用できる!!
おもしろい(興味深い)けど面白くない。
綾野剛、中村獅童、ピエール瀧…
役者揃いで見た目も華やか。
観てる最中は眠くもならず集中して観てましたが
実話として興味深く拝見しました。
ただ…なんだろ、この後味の悪さ。
映画として「 いい映画見たな〜」と感想抱けなかった…(・_・;)
あの軽さに描かれたリアル
綾野剛さんの演技は、いつもなり切り感が半端ない。
この作品でも、不器用にまっすぐな熱血漢、ギラギラした闘争心、
やりきれない焦燥感、覇気を失った哀れな中年男・・・。
それらをわずかな撮影期間に演じ分けていると思えない程、
実に上手くみせてくれていました。
実際、この役に為に体重を10kgも増減して挑んだのだそう。
どんな作品にも全力で挑む姿勢が素晴らしい役者さんです。
パキスタン人の植野さんの役も良い味を出していました。
「ソウ、コレ、トウナンシャー!」
「ソウ、ミツリョー!ミツリョー!」
刑事に対して、犯罪を悪びれる事なくあっけらかんと
言ってのけるシーン、思わず笑ってしまいました。
芸人さんでも木下さんの方は、確かにドスは効いていたけど、
裏社会で生きてきた重みや影がイマイチ感じられなかったかな。
そんな空気まで演じてしまう役者さん達って本当にすごいんだな、
と逆に感心してしまいました。
この映画は監督さん曰く、もっと陰湿に暗くシリアスな仕上がりに
しようと思えば出来たが、あえてそうはしなかったのだそうです。
確かに、あの渦中を生きていた人達にとって、ノルマ達成する事が、
道警の為=社会の為であり、その為の不正もすなわち正義。
そんな認識が当たり前で、それがいかに日常だったかは、
劇中の写真ショットのシーンでも伝わてきました。
手錠をして銃を持って警察署の前で記念写真。
情報提供者のチンピラの結婚式に道警の上層も出席。
実際にそのような写真が、実に軽いノリで撮られていた。
今では考えられないような事が、信じられない理屈で
堂々と繰り広げられていた現実。
実際のところ、現場にそんなシリアスな空気など
漂ってはいなかったのだと思います。
そんなリアルをこの映画は実に良く演出していたのではないでしょうか。
上司の首吊り自殺、Sの拘置所内での自殺、この二つの死も
あえて深く触れなかったことに、その意図を感じさせられました。
Sは口に片方の靴下をつめ・・・という描写まで事実に沿わしていましたね。
自ら出頭し法廷で重大な証言を控えたSの「自殺」の真相が
明らかになることは永久に無い・・・
その深い深い「闇」を、私はあのシーンに見たような気がします。
いやー、それにしてもこの映画は余韻が長びきそうです。
闇があまりに深すぎて、人間の欲深さと生々しさが頭のあちこちにこびりついて、
窓の外の青空まで霞んで見えてきそうな、威力がありました。
映画の出来としては素晴らしい、
だが素晴らしい気持ちでいたい時には避けた方が良い、
そんな完成度の高い映画だったと思います。
映画で一番巧い連中。
いや~面白かった!怖い題材内容なんだけどかなり面白い。
まさに「愚直」ってこういうことなのかと思うくらい綾野剛
演じる主人公がバカ素直で泣ける。彼が悪事に手を染める
のは、先輩に指示されたから。上司がやれ!と言ったから。
オイオイ…お前、バカなの?と聞いて呆れるほどのこれらが
忠誠心はもちろん、正義感からくる行動だったという有様。
道警の方々これを観てどう思う?先日も確か不祥事がねぇ。
日本の警察は腐り切ってると思う反面、こんな茶番で成績
を上げようとするのはどの企業でもやっていそうなことだ。
愚直なまでにそれを追い求め続けた男を長きにわたり綾野
が一人大熱演で全うする。どう見ても本人には似ていない
(しかも柔道?)顔つき身体の彼がここまで成り切れるのは
たいしたもの。この人はなんにでも染まるから素晴らしい。
脇も脇で凄い面々で^^;怖いので割愛するが、堂に入りすぎ。
個人的にYOUNG DAISがとても良かった。Sの筆頭格だった
彼が辿る末路も悲しい。そりゃ悪いことやってるんだから
捕まるのは当たり前だろ!なのだが、本人達が一生懸命に
それをやり遂げようと模索するあたり、キツくてもう無理
なんだけどもう少し頑張ってみよう!みたいな部活のノリ
というか連帯感というか一致団結感というかが伝わるのだ。
果たして一番悪い奴らはどの輩なんだろうね?と感慨深い。
(64といい、日悪といい、警察内部の色々…勉強になります)
綾野剛。人気だけじゃない。いい俳優。
当たりやった。
期待はほどほどだったので尚更。
このご時世に、こんなに欲望、悪意を出した邦画を作れたのが何より素晴らしいです。(園子温映画とはまた違って)
ひと昔の邦画の匂いを感じました。良い。それが良い!
時代背景も良いが、なにより綾野剛の熱のある演技。
まぁ、ラストあたりの歳食った感じは置いといて。最初の真面目な男から、"S"になった後の男がまあ滅茶苦茶で。
滅茶苦茶っつっても警察内部が相当滅茶苦茶なんですがね。
主人公はほんっと、努力の仕方が間違っていたのです。生まれた時代も。それさえ違えば凄い男になったに違いない。
周りの影響がそうさせたんですよね。
北海道警察、かなり信用ならなくなります、この映画見るとw
いや、もう警察自体どうなのかっていう。。。
たんたん
悪に染まっていく姿がたんたんと続く。映画としての山場みたいのはない。
ドキュメンタリーよりもハラハラしなく、純粋なフィクションよりもストーリー性がない。なんだか中途半端な映画。
最後に。。濡れ場の多さに苦笑。(笑)
私は何を見たの?
映画を見る前にモデルになった『稲葉事件』をWikiで予備知識を入れて視聴。
「へー」と思いながら見た作品は理解できない倫理観と正気の沙汰としか言えないセリフの連発に「おい!おい!おい!おーい!」と突っ込みが止まらなかった。
願わくば出来の悪いフィクションと思いたいけどノンフィクション……。前半はコメディ、後半はホラー。
見終わった後、もう一度wikiを読んで「あのシーンこの事かっ!!」と背中が寒くなった。
他の人も書いてるようにこれは警察に限った話しではない。
善し悪しではない。社会でOUTでも周りの環境ではOKの恐怖。
諸星(稲葉)は最初からクソの中だったのだ。
そして最後のセリフ。
第三者から見たら良いように利用され、使えなくなったから全部の責任を被せようとしてるの見え見えなのに、それを一人で被おうとしてるワケでなく本気で自分の行動が正しく道警に感謝してる?
それが本当ならその洗脳っぷりは下手なマインドコントロールよりずっと怖い。
単純な話し、正義ってなんだろう?
各悪党共のセリフ、モヤモヤするけどある意味正論。
自分の正義は本当に正義なのか?
うん、やっぱりこの映画のジャンルはホラーかもしれない。
綾野剛のPVか?
『凶悪』の監督の新作、ということで観に行ってそのお陳腐さがなんともな一本。
とにかく綾野剛氏が良くも悪くも足を引っ張る。
ネタも展開も面白い、面白くなりそうなのに。
CMでもまだやる綾野剛節、眉根にしわ寄せれば良いとされる演技と、耳のピアスに失笑。
「誰が柔道の猛者なの?」と思うくらいに説得力の無いのは。
主演のチョイスも、演技も含めアウトとしか思えない。
主人公がとにかく軽い、チャラい、厚みがない=魅力がない。
ケッタイな老けメイクで失笑を呼ぶくらいなら、いっそCGで若くしたピエール瀧氏を主演にしたほうが、もっとゾクゾクするような黒い魅力のある作品になっただろう。
(映画も商売、観客を動員しなければいけないのは解っているけれども)
作品の印象として、例えれば。
モータースポーツが分かりやすいか。
原付レースで面白いと思われた選手が、原付のままプロレースに参加するような暴挙。
今の世代の役者の職業意識を考えてしまう作品。
自称女優の方が、もっと酷いと思うのだけれどもね。
強烈だけど面白い!
日常生活ではありえない事が続く映画なので正直なところビックリしながら観るシーンもたくさん。
でも思わず笑えてしまったり泣きたくなったりするシーンもあり、引き込まれるようにエンディングまでまっしぐら。
最後、私は切なくなった。
諸星が愛おしい。
主演の綾野剛さんはもちろんですが、ヤングダイスさんがめちゃくちゃ良かった。
他のキャストもハマリ役で、この世界、すご過ぎる~!!
凶悪ほどじゃないけども。
楽しめました。凶悪ほどじゃないけど。
会社と同じで、銃を検挙するため、自ら銃を密輸とかわけわからん。しかも密輸するための資金を覚醒剤を売るだなんて、本当に馬鹿。道警ってのが北海道出身者としてはいたたまれないわ。会社と同じなんかね、春になると必死で交通違反者を捕まえてる警察と同じだね。
日本映画は安泰。
マンガの映画化がいまの日本映画界を席巻しているこのとき、本作のような不良性感度の高い日本映画に出会うとニヤッとしてしまう。
実録の形式をとっていて、僕らの世代はいやでも「仁義なき戦い」(深作欣二監督)を思い出してしまう。
綾野剛や中村獅童は別にして、YOUNG DAISや植野行雄、田中隆三、みのすけなど、あまり馴染みのない役者たちが、水を得た魚のようにスクリーンの中で立ち回っている姿を観ると、何か未来の日本映画は安泰だと思える。
田中隆三などはもうベテランで、本作を観ると力量はちゃんと備わっている役者であることは間違いない。
白石和彌の演出も「仁義なき戦い」の延長上にある感じである。ただ、本作にはユーモアがある。緊迫感だけで押せるところでもふっと息を抜く瞬間がある。それが映画を豊かなものにしている。
そういう演出をすることで、北海道警は組織犯罪を行っていないように見えるから不思議だ。
掛け値なしに面白い映画である。
淡々と
R15ということで、過激なシーンがかなりあるのかと思い鑑賞しました。
見終えて感じたことは全ての物事が淡々と進んでいるなという印象。
綾野剛さんの演技には賛否両論があると思います。最初のほうと中間のところはまるで別人。そのような点で私は良かったと思います。
シナリオがうまいというのも印象的です。ピエール瀧さんが警察に逮捕させられた所で、綾野剛も同じ運命を辿るのだろうと思わされます。
そして、YOUNG DAISとデニスの植野。この二方は最初はキャスティングに資金をつぎこんでないのかと思いましたが、本当に2人ともいい味を出していました。良かったです‼︎YOUNG DAISは本当に綾野剛のことを慕っているんだなぁと思いますが、後半あたりから綾野剛がおかしくなり、それに振り回され、最後には自分の人生そのものを綾野剛に捧げてしまったというなんとも悲しい…
植野はお笑い担当ですね。笑いはだいたい植野の演技で起こりました。
中村獅童さんの演技もすごい。裏切るときはすぐに裏切る、ひどいやつを演じています。麻薬を渡した時は綾野剛を破滅においやるために渡したのだろうと思いました。
綾野剛の女となってしまった矢吹春奈さんも、最初の綾野剛に惹かれたのに、最後は身を破滅させてしまいましたね。そのような点では綾野剛の前半と後半の変わりようは、本当にうまく表現できてると思います。
麻薬を打ったシーンは、本当にこのようになるのだろうと思いました。リアルな感じでした。
このシーンをみると、本当麻薬はやらないようにと思い、悪い人とも付き合わないほうがいいと思います。
最後に、日本で一番悪い奴らとは、諸星と関わっている奴ら、というわけではなく、道警の人間全員なのだろうと思います。
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