日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
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白石映画です。しかし、スコセッシ映画にはなれない。
面白かった。白石監督曰く、グッドフェローズ感を出したかったとのこと。悪いことやりまくりで、だけど笑えるんだよね。そして爽快。バックからパンパンやってるところとかね笑。ブラックなギャグ満載。日本では悪い奴が高らかに笑うタイプの、不謹慎で最高に爽快な映画が少ない中でよく作ってくれたと思う。
それでも真面目だよなぁ白石監督。やはりどこか悪に染まりきれないところがあるんだろうなぁ。それはそれで好感はもてる。これは別にどちらが良いかの問題じゃなく、監督自身の作家性。それならそれで良い。
まず第一に、この映画、ドラッグ描写が悲惨すぎるよ。スコセッシなら、ドラッグ最高!シャブ最高!何が悪い?と描く。
おもしろい
1970年代~
北海道の柔道が強い警官が点数稼ぐために銃を買ったり人殴ったり挙句の果てにシャブ中になり逮捕される映画。
押忍、押忍の青年があんな簡単に悪になるとは…
綾野剛、音尾さんはもちろんのことデニスも良い演技、だが木下で冷めた。
綾野剛の演技力すごい。 新人熱血正義警察官時代と闇にそまってからは...
綾野剛の演技力すごい。
新人熱血正義警察官時代と闇にそまってからはまるで別人。
そしてこれが実話というのがすごい。
そして本人もエキストラ役で出ているのもすごい。。
目標を達成するために手段を選ばないとか、
目標達成のための目的がずれていることとかってあるあるだけど警察がこれやっちゃいかん。
市民の平和な暮らしと安全に貢献する。そういう正義の仕事が警察の本分...
市民の平和な暮らしと安全に貢献する。そういう正義の仕事が警察の本分と思い込んでいる警察以外の人にとっては、看過できない現実がすごくリアリティをもって描かれているように感じた。
警察の不祥事はけしからんと頭ごなしに怒ってみても、警官も僕らと何にも変わらないただの人間。ヤクザ相手に点数を稼ぐビジネスをしているプロフェッショナルと考えれば、むしろ僕らと変わらないどころか、ヤクザのほうに限りなく近い、そんな仕事なんだとも考えさせられる作品だった。
まぁもちろんこの映画にでてくるような警官はまれなんだろうけど、マル暴やなんかで長年働いているようなベテラン刑事が純粋な正義感だけで務まらないことは容易に想像がつく。
本作は実際の事件を元にしたフィクションということだけど、綾野剛の演技の入り込みようが見事で、昭和の時代のいい加減さというか、酔っ払ったまま馬鹿騒ぎして、でも誰も笑ってないみたいな冷たい感じがとても面白かった。
おとり捜査や違法行為に手を染めてまで、というより手を染める前提で点数を稼ぐことになんのためらいもない男の思考が、あの「狂った時代」の熱気を描いているようで、綾野の純粋さがその狂気の中で熱を帯びたまま破滅していくのは圧巻だった。
捕まってなお、道警に忠誠心を示し、また陽の目を見ることを夢見る。家族のような絆で男に尽くし、本当の家族には見捨てられ最後は死んでしまう男の人生。薬に寂しさを求めてしまう女たち。警察云々の話だけではない。人生の悲喜こもごもが鮮烈だった。
善とは何か?
この映画に出でくる人物の殆どが、真面目で、自身の仕事に対して誠実であろうとする。それ故に、自身のフィールド以外を疎かにしていく。タイトルは悪い奴らとのいうものの、性善説を信じたくなるような作品。誰しも、自分の生きている世界以上の広さに対して善を行う事は出来ないし、許容できる世界の広さも違うってことなんだろう。
邦画でやるから衝撃的
まさに「蛇の道は蛇」。
「警察とヤクザは紙一重」なんて言葉を表現するような作品だった。
点数稼ぎのためなのか、純粋に治安維持のためなのか。
警察組織の闇を描いているようだけど、
ある意味で突き抜けたというか、特殊な業界にいると
一般的な感覚を持っていられなくなるっていうのは分かる気がした。
個人的に一番ゾッとしたのは、左遷が決まった主人公と婦警が廊下ですれ違うシーン。
こういう「1回上げてからのドーン」みたいなのってダメージでかいよね。
あと初めてクスリやった綾野剛の表情がヤバい。あれだけで18禁。
点数主義からの組織的弱点
『日本で一番悪い奴ら』(2016)
はじめは真面目な人だったのに、点数を稼いで行かなければならないというプレッシャーから、真面目が悪のほうに頑張ってしまい、転落していく。悪の不都合はさんざん見せつけられるが、その中の一瞬のシーンだが、主人公がエースの時はちやほやして身体まで差し出していた婦警が、主人公の左遷がわかると手のひらを返してすれ違うシーンは、女の悪の一種を見せつけていた。
主人公を見込んでいたホステスは、さみしさから覚せい剤をしてしまい、その後で、主人公も覚せい剤中毒になってしまう。半端な悪では悪に滅ぼされてしまう。悪の恐ろしさが、正義のはずの警察の不祥事や組織ぐるみの詐欺的な方法。男の暴力、カネ、立場の悪が見せつけられる中で、女の手のひら返しの怖さも見せつけられる。組織の在り方の怖さもある。真面目も悪に走ると悪だった。主人公の弟分なんかは、結婚式の時のシーンが印象的な後に、妻に見放されて、拘留中に自殺する。消極的な考えだとしても悪には向かわないほうが良いと思わされる。しかも正義のはずの組織が悪だくみをしていたなら・・・。映画やドラマの性交シーンや模擬シーンにしても、どうしたものかと思うが、悪のシーンを見せつけられると、麻痺してしまって、語りにくくなってしまいそうな、こうした作品は複雑である。
おもしろい!立派!
かなりずーっと面白い。
他のレビューにも書かれているが
スコセッシの面白映画
グットフェローズ、カジノ、ウルフオブやらの
あの構成に近く 飽きないしちゃんとドラマもある。
思っていた4倍面白かった!
大満足!しかし、冒頭のススキノのシーンでの
カラオケまねきねこだけは強く印象に残ってしまった。
あそこは過去映像を過去映像として
使ってリアリティ優先にして欲しかった。
恐ろしいほどの面白さ
稲葉事件を基にしたフィクション。道警察の刑事が転落していく様を描く。
もとは柔道部の推薦ではあったけど、警察官になったのは市民の安全と治安を守るためとする若者が、警察内部のノルマやなんとしても結果を出して道警察に貢献しなければならない、という強い信念のもと、ヤクザと取引したり、違法な捜査を行ったりと、無茶苦茶なことになる。しまいには関係者や、自分を全て不幸に巻き込む。
主役は綾野剛。最初はウブの純粋な警察官だったのが、ヤクザまがいの警察官になっていき、最後はやく漬けでふらふらになっていくまで、様々演じ分けているのが素晴らしい。
チャカ=拳銃の密輸を仕留めるために、シャブ=覚醒剤を見逃す作戦があるが、本末転倒な感が否めないのだけど、本人たちは本気でその作戦がベストと考えるんだから罪深い。
結果しか見ない。過程は見ない。そういう組織内のダメな部分が最悪の形で出てきたのがこの映画でもよく分かるところだ。
組織の闇
過去の日本警察の闇が垣間見れた気がして、とても興味深かった。本当に悪い奴は誰か、考えさせられる。
戦後の高度経済成長期に作られた組織のシステムは、おそらく甘い点も多かったのだろう。例えば点数至上主義。絶対的な目的のために心が病んでしまうほどのプレッシャーをかけられたら、そりゃ手段を選ばなくなるだろう。
おそらく誰が悪いとかではなく、警察という組織とそのシステムが未熟だったというだけ。
ただ、過去の罪を隠蔽するのはいいけど(本当は許せないが大目に見たとして)、この映画の主人公のような犠牲者はたしかに居たこと、その事実を踏まえて、より良い組織、人の道を外れなくて済むシステム作りをきちんとやって欲しいと思った。
働き方改革とかも、そんなもんだよね。
悪の道に手を染める警察官
拳銃押収ノルマを稼ぐために拳銃を密輸するという
本末転倒な警察官の話
そつなくまとまっていると思う。
一方で、割と単純なエンタメになっていて、
ドラマとしてはいまいち響かなかった。
理由は主人公が薄っぺらい残念な人物(そういう風にしか見えない演技)で、
自業自得としかいいようがないからだろう。
衝撃的
内容が凄すぎてビックリした。
80年代、ヤクザと警察の抗争ニュースをみて、同じ日本で起きてる事とは、子供ながらに信じがたかった。
「虎狼の血」を観ても思ったが、ヤクザ相手にする警察も、持ちつ持たれつの関係があり、あそこまでしないと相手に出来ないのかもしれないと思った。
綾野剛の演技に、驚くばかり。
実録犯罪ものを軽いタッチで
・事実に基づいた汚職の描写は現実離れしてて見応えがあった
・綾野剛って早漏顔だなあと濡れ場を見て思った
・地元のヤクザとつるんで疑似家族になりのしあがっていくエンタメ作品に仕上がってた
・年月の経過がわかりづらいのと綾野剛演じる諸星の性格が多重人格勝手くらい破綻してた
・似た様な作品だと韓国の「悪いやつら」の方が同じ時代背景や題材を比べて好みかな
・狂った北海道県警のなかにひとり次長が正論を吐くシーンは常識のツッコミになっててどれも好きなシーン
・諸星の相棒の黒岩(中村獅童)と、舎弟のヤングダイスとデニス植野の四人のアンサンブルが心地よい、大人の役者がどれもいい味を出してよかったが唯一TKO木下だけコントみたいだった
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