日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
全242件中、61~80件目を表示
白石映画です。しかし、スコセッシ映画にはなれない。
おもしろい
1970年代~
北海道の柔道が強い警官が点数稼ぐために銃を買ったり人殴ったり挙句の果てにシャブ中になり逮捕される映画。
押忍、押忍の青年があんな簡単に悪になるとは…
綾野剛、音尾さんはもちろんのことデニスも良い演技、だが木下で冷めた。
綾野剛の演技力すごい。 新人熱血正義警察官時代と闇にそまってからは...
タイトルなし(ネタバレ)
市民の平和な暮らしと安全に貢献する。そういう正義の仕事が警察の本分と思い込んでいる警察以外の人にとっては、看過できない現実がすごくリアリティをもって描かれているように感じた。
警察の不祥事はけしからんと頭ごなしに怒ってみても、警官も僕らと何にも変わらないただの人間。ヤクザ相手に点数を稼ぐビジネスをしているプロフェッショナルと考えれば、むしろ僕らと変わらないどころか、ヤクザのほうに限りなく近い、そんな仕事なんだとも考えさせられる作品だった。
まぁもちろんこの映画にでてくるような警官はまれなんだろうけど、マル暴やなんかで長年働いているようなベテラン刑事が純粋な正義感だけで務まらないことは容易に想像がつく。
本作は実際の事件を元にしたフィクションということだけど、綾野剛の演技の入り込みようが見事で、昭和の時代のいい加減さというか、酔っ払ったまま馬鹿騒ぎして、でも誰も笑ってないみたいな冷たい感じがとても面白かった。
おとり捜査や違法行為に手を染めてまで、というより手を染める前提で点数を稼ぐことになんのためらいもない男の思考が、あの「狂った時代」の熱気を描いているようで、綾野の純粋さがその狂気の中で熱を帯びたまま破滅していくのは圧巻だった。
捕まってなお、道警に忠誠心を示し、また陽の目を見ることを夢見る。家族のような絆で男に尽くし、本当の家族には見捨てられ最後は死んでしまう男の人生。薬に寂しさを求めてしまう女たち。警察云々の話だけではない。人生の悲喜こもごもが鮮烈だった。
善とは何か?
邦画でやるから衝撃的
点数主義からの組織的弱点
『日本で一番悪い奴ら』(2016)
はじめは真面目な人だったのに、点数を稼いで行かなければならないというプレッシャーから、真面目が悪のほうに頑張ってしまい、転落していく。悪の不都合はさんざん見せつけられるが、その中の一瞬のシーンだが、主人公がエースの時はちやほやして身体まで差し出していた婦警が、主人公の左遷がわかると手のひらを返してすれ違うシーンは、女の悪の一種を見せつけていた。
主人公を見込んでいたホステスは、さみしさから覚せい剤をしてしまい、その後で、主人公も覚せい剤中毒になってしまう。半端な悪では悪に滅ぼされてしまう。悪の恐ろしさが、正義のはずの警察の不祥事や組織ぐるみの詐欺的な方法。男の暴力、カネ、立場の悪が見せつけられる中で、女の手のひら返しの怖さも見せつけられる。組織の在り方の怖さもある。真面目も悪に走ると悪だった。主人公の弟分なんかは、結婚式の時のシーンが印象的な後に、妻に見放されて、拘留中に自殺する。消極的な考えだとしても悪には向かわないほうが良いと思わされる。しかも正義のはずの組織が悪だくみをしていたなら・・・。映画やドラマの性交シーンや模擬シーンにしても、どうしたものかと思うが、悪のシーンを見せつけられると、麻痺してしまって、語りにくくなってしまいそうな、こうした作品は複雑である。
おもしろい!立派!
恐ろしいほどの面白さ
稲葉事件を基にしたフィクション。道警察の刑事が転落していく様を描く。
もとは柔道部の推薦ではあったけど、警察官になったのは市民の安全と治安を守るためとする若者が、警察内部のノルマやなんとしても結果を出して道警察に貢献しなければならない、という強い信念のもと、ヤクザと取引したり、違法な捜査を行ったりと、無茶苦茶なことになる。しまいには関係者や、自分を全て不幸に巻き込む。
主役は綾野剛。最初はウブの純粋な警察官だったのが、ヤクザまがいの警察官になっていき、最後はやく漬けでふらふらになっていくまで、様々演じ分けているのが素晴らしい。
チャカ=拳銃の密輸を仕留めるために、シャブ=覚醒剤を見逃す作戦があるが、本末転倒な感が否めないのだけど、本人たちは本気でその作戦がベストと考えるんだから罪深い。
結果しか見ない。過程は見ない。そういう組織内のダメな部分が最悪の形で出てきたのがこの映画でもよく分かるところだ。
組織の闇
過去の日本警察の闇が垣間見れた気がして、とても興味深かった。本当に悪い奴は誰か、考えさせられる。
戦後の高度経済成長期に作られた組織のシステムは、おそらく甘い点も多かったのだろう。例えば点数至上主義。絶対的な目的のために心が病んでしまうほどのプレッシャーをかけられたら、そりゃ手段を選ばなくなるだろう。
おそらく誰が悪いとかではなく、警察という組織とそのシステムが未熟だったというだけ。
ただ、過去の罪を隠蔽するのはいいけど(本当は許せないが大目に見たとして)、この映画の主人公のような犠牲者はたしかに居たこと、その事実を踏まえて、より良い組織、人の道を外れなくて済むシステム作りをきちんとやって欲しいと思った。
働き方改革とかも、そんなもんだよね。
悪の道に手を染める警察官
衝撃的
全242件中、61~80件目を表示