劇場公開日 2016年6月25日

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「点数主義からの組織的弱点」日本で一番悪い奴ら Takehiroさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0点数主義からの組織的弱点

2018年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

怖い

難しい

『日本で一番悪い奴ら』(2016)

はじめは真面目な人だったのに、点数を稼いで行かなければならないというプレッシャーから、真面目が悪のほうに頑張ってしまい、転落していく。悪の不都合はさんざん見せつけられるが、その中の一瞬のシーンだが、主人公がエースの時はちやほやして身体まで差し出していた婦警が、主人公の左遷がわかると手のひらを返してすれ違うシーンは、女の悪の一種を見せつけていた。
主人公を見込んでいたホステスは、さみしさから覚せい剤をしてしまい、その後で、主人公も覚せい剤中毒になってしまう。半端な悪では悪に滅ぼされてしまう。悪の恐ろしさが、正義のはずの警察の不祥事や組織ぐるみの詐欺的な方法。男の暴力、カネ、立場の悪が見せつけられる中で、女の手のひら返しの怖さも見せつけられる。組織の在り方の怖さもある。真面目も悪に走ると悪だった。主人公の弟分なんかは、結婚式の時のシーンが印象的な後に、妻に見放されて、拘留中に自殺する。消極的な考えだとしても悪には向かわないほうが良いと思わされる。しかも正義のはずの組織が悪だくみをしていたなら・・・。映画やドラマの性交シーンや模擬シーンにしても、どうしたものかと思うが、悪のシーンを見せつけられると、麻痺してしまって、語りにくくなってしまいそうな、こうした作品は複雑である。

Takehiro