日本で一番悪い奴らのレビュー・感想・評価
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ほんの6年前だけど
今この映画撮れるだろうか。
昭和の時代のやり方も驚きだけど、「映画」だとわかってても引くくらいの暴力と女性の扱い方(そして今となってはいろいろ問題ある出演陣 w)。
でも、創作作品に規制かけすぎたら面白いもの作れなくなるだろうなぁ……。
諸星は、こんなに無茶な捜査しといて、頭に拳銃突きつけられたときに本気でおびえてたのがちょっと意外。
自分の大切な人には絶対薬やらせないようにしてたところは(「人間やめることになるんだぞ」というセリフが印象的)、「刑事」ゆえに覚醒剤の現実を知っていたからか。
でも、最後は……。
なんで諸星は、こんなに「チャカ」に取りつかれちゃったんだろう。
……理由は、最後にわかった。
「人間を描く」という意味で、とても厚みのある作品だと思う。
そして、綾野剛、圧倒的。
本末転倒
本末転倒ーまさしくそんなお話でした。
実在の人物をモデルにしたみたいですが、エンターテイメントとして上手く出来上がっていたと思います。
ツッコミたくなる箇所も無い訳ではないのですが、綾野剛さんの名演技もあり、あまり気にする事なく、最後まで鑑賞出来ました。
少し細身過ぎて柔道の上段者には見えなかったのですが、刑事に成り立ての初々しい感じから、粗暴な刑事、そして落魄れていく様、覚醒剤依存症に至るまで、上手にこなされていまさたよね。
個人的には“狐狼の血”には及ばなかったのですが、それでもかなり面白い作品ですので、“狐狼の血”を楽しめた方にはお薦めです。
ここまで酷い状態ではないと思います(思いたいですね)し、全ての警察がこのような状態ではないと思います(そう願いたいです)が、警察だけでなく公的機関には多かれ少なかれ、こういった状態は日常的なのかもしれないですね。
警察のりある
チャカとシャブ、どっちが大事なんですか?
北海道警察が起こした史上最大の組織犯罪録。
柔道経験から北海道警察の刑事となった、諸星要一の出世と失墜。
『孤狼の血LEVEL2』の予習として観ましたが、警察とヤクザの癒着や警察内部の闇など合致する部分も多い白石監督らしい作品でした。
公共の安全を守り市民の平和を実現するべく、熱意を持って道警に入った諸星。
真面目で熱血がゆえに悪の道に足を踏み入れていく主人公像には、綾野剛が適役だった。
星を上げるために違法捜査を続け、金と拳銃に心を奪われ、クスリに手を出してズブズブと堕ちていく。
あんなにもシャブは絶対ダメだと豪語していた諸星が、一回くらい良いだろうとやったことでヤク漬けとなってしまう、クスリの恐ろしさが伝わってきた。
諸星がシャブを決めてから、目の焦点が合わず今までの諸星とは何かが違う、綾野剛の芝居がめちゃくちゃ上手い。
ヤクザの抗争や警察との対立といったような話ではないため、思ったほど死亡者は多くなかったが、アップテンポの前半に比べて暗い後半は精神的に死んでいく彼らの姿が強調されていて生々しかった。
そして最後の「諸星以外の道警関係者は未だ誰一人として逮捕されていない」という一文にゾッとする。
歴史は繰り返される。
村井が諸星に言ったことを、諸星は部下の小坂(中村倫也)に言おうとしていた。
まあ、つまりそういうことだよね。
↓以下余談
・村井の「公共の平和守りたいんなら産婦人科医になれ」という狂気のこもった言葉。あれ、鴻鳥先生…?
・逮捕前に拳銃構えて記念写真も狂気。
・パキスタン人のラシード好きだなと思ったら日本人の芸人だった(ブラジルとのハーフらしい)。お笑い疎いので知りませんでした。
・いつもヤクザのイメージの勝矢さんが、この手の映画でこういう役ってのも新鮮。
・劇中流れるロマンポルノは『花と蛇』
・重く終わった映画をスカパラの陽気なエンディングがぶち壊すのもセンスあり。
社会の平和を守るなんて
怖い映画です。(女性の感想)
綾野剛ってやっぱすごい。
柔道一本でやってきた、まっすぐな警官が、
どんどん変な方向へ。
成績をあげるために、ヤクザと手を組み、
拳銃や薬をあたかも自分が悪い奴らを捕まえているかのように、手を回す。
最初は良いこと悪いことの区別がついていたのに、だんだんイカれていく。欲がそうさせてしまったのか、正義感が強すぎたのか、なんかもう観ててよくわからなくなってきた。
これが実話を元に作られているというのが、
恐ろしい。
綾野剛の演技が最高で、見てて引き込まれる。
注射うつシーンが、薬?って恐ろしいんだなって感じるくらい、こんなんなっちゃうんだ…ってこわくなった。
ところどころエロシーンがあるので、
一人で見たほうが良い。
綾野剛の凄演技❗️
餃子耳
綾野剛の出世作
早速、機動捜査隊の諸星という名刺であちこちに売り込みにかかる。徐々にヤクザとのコネを得て点数を稼いでゆく諸星。順調だったときに、村井(ピエール瀧)が女子中学生を買ったとして淫行で逮捕。
拳銃取締りが使命となった諸星。Sにチャカを買わせて検挙し、それで点数稼ぎ。それも資金不足となり、自らヤクを売って資金作り・・・本末転倒というか、いったい何をやってんのか(笑)
そんな不正人生、とにかく点数主義に明け暮れた一人の警察官。最後には自らシャブ中になってしまい、逮捕されるに至る。点数主義ってのは日本の警察ものの特徴かもしれなけど、不正ばかりの警察を描くなんてのは日本映画もハリウッドに近づいてきたんですね。
題名に嘘がある。
イケメン演技から距離をとっている綾野剛に好感持てます
柔道が強いことで道警に入って貢献して、「ウッス」としか返事できなくて、犯人追跡場面でまずシートベルトをするような、お酒も飲めなくて煙草も吸わないウブな「青年」が先輩に教育されて、素直にその通りにして頑張って、点数稼いで沢山表彰されて(表彰状を壁一面に貼ってあるのには泣けた)、兄貴、オヤジとまで呼ばれて慕われて、最後は道警から手の平返し!汚ーい!「諸星さんは、エースです💕」と言ってた婦警ですら態度豹変!このやろー!と思いました。
実話を基にした重い話だけれど、笑える所を沢山、特に前半に持ってきたのは救いでもあるし良かった。
刑事ってみんなヤクザに見える感じがする。形から入るんだね。黒系の柄入りシャツ、サングラス、ヘアスタイル、歩き方、目つき、声の出し方、話し方、どやし方、蹴りの入れ方…。それら全部マスターして、でも、ヤクザにならず明らかに刑事である諸星くん凄い!
綾野剛は、色々な演技がちゃんとできる凄い役者さんなんだと思った。
レビューで書いている方、結構いらっしゃったように、伊丹十三の映画のテイストを感じました。懐かしい!
ところで、ギョーザ耳のヤクザって有り得ないのかー。それともギョーザ耳なら警察官だとまず判断するのだろうか?何だか新鮮なものの見方だった。
これが現実!?
恐ろしい!合法なヤクザが警察って現実を知った。拳銃はそんな簡単に警察も見つけられない。警察が見つけるために裏金使って、買っていたとは。。それ税金でしょ。拳銃見つかれば市民は安心するって、本末転倒な話。ましてや覚醒剤密輸をわざわざ税関で見過ごさせ、拳銃2百丁を手に入れようとするとは。違法捜査、囮操作はいけないとは思わない、それが無ければ悪を正せない時もあるのが現実なのだろう。しかし、この映画の場合、単なる道警のアピール、強いてはサラリーマンとしてのアピールである。そういう意味では諸星刑事は道警に振り回された被害者だ。覚醒剤に手を出したのは犯罪だが、彼の刑罰は覚醒剤以外あるのだろうか?今何をしているのか非常に気になる。新人警察官から、ヤクザから情報をもらい、変わっていく様を綾野剛が好演している。しかし、覚醒剤で捕まらなければ、道警の違法捜査はもしかすると明るみにならなかったわけで、大小あれど、日本全国でこの手の話はあるかもしれないと思った。無理して犯罪を作り出す、狂った社会の現実を見た。
息切れするような演技力
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