或る終焉

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劇場公開日:

或る終焉

解説

「父の秘密」で高い評価を得たメキシコの新鋭ミシェル・フランコが「海の上のピアニスト」のティム・ロスを主演に迎え、終末期の患者をケアする看護師の葛藤をサスペンスフルに描いたヒューマンドラマ。死期が迫った患者の看護師として働くデビッド。息子の死をきっかけに元妻や娘と疎遠になった彼は、患者の在宅看護とエクササイズに励むだけの寂しい日々を送っており、患者たちとの親密な関係が心の拠りどころとなっていた。そんなある日、デビッドは末期がん患者のマーサから、安楽死を手伝ってほしいと頼まれる。共演にキーファー・サザーランドの娘サラ・サザーランド。第68回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した。

2015年製作/94分/G/メキシコ・フランス合作
原題または英題:Chronic
配給:エスパース・サロウ
劇場公開日:2016年5月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第68回 カンヌ国際映画祭(2015年)

受賞

コンペティション部門
脚本賞 マイケル・フランコ

出品

コンペティション部門
出品作品 マイケル・フランコ
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(C)Lucía Films–Videocine–Stromboli Films–Vamonos Films–2015 (C)Credit photo (C)Gregory Smit

映画レビュー

4.0介護

2024年8月20日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

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ゆい

4.0ティムちゃんなので。 ラストのアレがそーいうことだとイヤだな。 自...

2023年11月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ティムちゃんなので。

ラストのアレがそーいうことだとイヤだな。
自ら選ぶ権利賛成派なので。

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まるぼに

4.0【”人が生きる事と死とは何であるか”という重いテーマを抑制したトーンで描いた作品。ラストの衝撃には暫く唖然とし、無音のエンドロールが醸し出す虚無感にも驚いた作品でもある。】

2022年7月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ー 「或る終焉」という邦題が、ダブルミーニングを思わせる、意味深い作品である。
  因みに原題は「Chronic」(慢性)である。少し、衝撃のラストの意味が分かった気がする。-

■看護師として様々な、終末期患者に寄り添うデヴィッド(ティム・ロス)。
 ハッキリとは描かれないが、息子の死を境に妻と娘ナディア(サラ・サザーランド)とは疎遠となり、孤独なひとり暮らしを送る彼にとって、患者と親密な関係を持つ事は重要であった。
 例え、その患者が亡くなったとしても・・。
 そんなある日、末期ガンのマーサに安楽死の幇助を頼まれ、デヴィッドは苦悩の末に看護師としては許されない決断を下す…。

◆感想<Caution! 内容に触れています。>

・作品を鑑賞して、この独特な作風は、ハリウッドでは出せないだろうと思った。

・劇中に大袈裟な音楽は流れず、デヴィッドは、自らが担当する末期の患者に献身的に尽くす。
ー 最初のやせ細った女性の身体をデヴィッドが丁寧に拭くシーンは、リアリティ感が凄い。そして、デヴィッドは、彼女の葬儀にも立ち会い、帰りバーでは隣の結婚するというカップルに”妻が亡くなった”と告げる・・。-

・次の患者、ジョンは気難しい建築家だが、わざわざ建築の本を買ってきてあげたり、エロビデオを”仕方ないなあ‥”と言う風で見せる程、親密になる。
ー だが、ジョンの家族から誤解され、デヴィッドは職を解かれる。-

・彼は、冒頭SNSである女性のページを見ている。そして、それが彼が別れた娘と分かる久しぶりの再会のシーン。因みに別れた妻とも会っている。別れた原因は、安楽死を迎えた息子の影響なのだろうか・・。
ー この辺りも、”最後”の患者、マーサの”あなたの息子と同じように安楽死させて・・”という言葉のみが、語られるだけである。-

・マーサは末期の癌に侵されており、デヴィッドは、彼女に頼まれ看護師としては、許されない安楽死の手助けをする。
ー だが、彼はマーサの望みを聞いた後、普通の表情で電話を掛けたりしている・・。-

■今作中、ティム・ロスはジムや、街中を只管に走る。死に直面した仕事をしているからなのか、自分は孤独なひとり暮らしだが、健康に生きている、と自らに言い聞かせるように・・。

<そして、あの衝撃のラストシーンである。ビックリする。あれは、安楽死を手伝ったデヴィッドに対する罰なのか、それとも生死は紙一重であると言う事を表したかったのか・・。
 だが、今作の原題は、「Chronic」(慢性)である。
 デヴィッドは、死に近づき過ぎてしまい、死を慢性的に受け入れる男になってしまった事を、あのラストシーンは暗喩しているのではないだろうか、と私は思った。
 無音で延々と流れるエンドロールが、非常に印象深い作品である。>

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NOBU

3.5沈黙の中、老人介護の現実が迫ってくる

2021年5月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

とても寡黙な映画だった。特にBGMがなくその場に少し聞こえてくる音だけで、介護される方がほとんど反応がないため、会話はないか、少ない。しかも、結構長い単調な介護作業が映し出される。
回復する見込みがなく家族も介護者に頼らわずを得ない。何度か出てくるシャワーで高齢者の裸体を洗うシーンは自ら親を介護した経験のある私にとっては、今度は自分が介護される側になるのだと、頭をよぎりながら見ていた。
一方で、介護者と高齢者の密室のプライベートな世界と、家族や親族の反応。高齢者自身のプライバシー。生きていく気力もなくなっていく様がありのままに映し出される。
ほとんど沈黙が多いがゆえに、それは何か声に出せない心に押しとどめている「苦悩」なのか、それとも仕事としての対象物ゆえの無感覚なのか。
主役のティム・ロスは一人黙々と仕事に打ち込むが、高齢者を抱える家族、ティム・ロス自身の家族。その関係性と会話のやり取り。ほとんど状況説明らしいものはないが、その言葉に注目してほしい考えさせられる映画であった。

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M.Joe