スターシップ・インベージョン
2012年製作/90分/アメリカ
原題または英題:Prometheus Trap
スタッフ・キャスト
- 監督
- アンドリュー・ベルウェア
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マイケル・シャトナー
-
レベッカ・カッシュ
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アンドリュー・J・ラングトン
2012年製作/90分/アメリカ
原題または英題:Prometheus Trap
マイケル・シャトナー
レベッカ・カッシュ
アンドリュー・J・ラングトン
宇宙船ヴェノム号に漂流貨物船プロメテウス号の積み荷の秘密兵器回収の命令が下る、プロメテウス号で何が起きたのか、何度も繰り返されるタイムループ地獄を描いたアンドロイドもの。神が人類の創造主ならアンドロイドにとっては人が神なのか・・・、シュールなプロット。
エイリアンも出てこないし、漂流させた犯人もすぐにばれるので落胆、ところがいきなり話が逆戻り、まるで編集ミスのようで何だこりゃ状態、ところがどっこい先が読めない展開にして客を惑わして興味を繋ぐと言う斬新なアイデアでした。
見どころは予算のケチり方、いまやB級SFは予算が無いのをどうプロットで補うかの知恵比べ状態ですから・・。
先ずはセットや道具のチープさ。VFXなんて洒落たものは宇宙船の俯瞰くらい、これも電飾ミニチュア撮影でしょう。冬眠装置は透明ビニールカバーに入ってホースを咥えるだけ。宇宙船内部も古びた倉庫そのものだし更衣室にあるようなロッカーが並び、機械類も指針メーターやスナップスイッチが並ぶリアリティの無さ・・。凄い兵器の話なのに凶器がバールとはギャップに唖然。
登場人物も男女2組とアンドロイド2体の6人だけ、なんといっても凄いのは同じシーンの別テイクを編集で繋ぐことで尺を稼ぎ出すアイデア。セットも俳優も使い回しで済むから安上がりの極み。
SFだから秘密兵器ヘラクレスとやらで時空を操作しても不思議ではないが感心するのは理論武装。原題はPrometheus Trap(プロメテウスの罠)、ギリシャ神話のプロメテウスが火を人間に与えたことでゼウスの怒りに触れ、鎖に繋がれた彼の内臓を鷲エトンがついばむ拷問がヘラクレスが救うまで3万年も繰り返されたという話をプロットに引用している。
涙ぐましい節約の努力は買いますがメジャーとて無駄に予算を掛けている訳ではないことは明白、こうまでチープだとコアなB級マニア以外にはお勧めできませんね・・。