ブリッジ・オブ・スパイ

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劇場公開日:

ブリッジ・オブ・スパイ

解説

スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演、ジョエル&イーサン・コーエン脚本と、いずれもアカデミー賞受賞歴のあるハリウッド最高峰の才能が結集し、1950~60年代の米ソ冷戦下で起こった実話を描いたサスペンスドラマ。保険の分野で着実にキャリアを積み重ねてきた弁護士ジェームズ・ドノバンは、ソ連のスパイとしてFBIに逮捕されたルドルフ・アベルの弁護を依頼される。敵国の人間を弁護することに周囲から非難を浴びせられても、弁護士としての職務を果たそうとするドノバンと、祖国への忠義を貫くアベル。2人の間には、次第に互いに対する理解や尊敬の念が芽生えていく。死刑が確実と思われたアベルは、ドノバンの弁護で懲役30年となり、裁判は終わるが、それから5年後、ソ連を偵察飛行中だったアメリカ人パイロットのフランシス・ゲイリー・パワーズが、ソ連に捕らえられる事態が発生。両国はアベルとパワーズの交換を画策し、ドノバンはその交渉役という大役を任じられる。第88回アカデミー賞では作品賞ほか6部門でノミネートを受け、ソ連スパイのアベルを演じたマーク・ライランスが助演男優賞を受賞した。

2015年製作/142分/G/アメリカ
原題または英題:Bridge of Spies
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2016年1月8日

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映画レビュー

1.0田舎の実家にある、カバーが豪華な辞書、大百科

2016年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

スピルバーグには、撮らなければいけない映画があるのだという。

スティーブン・スピルバーグ

それにあたる作品で真っ先に思い当たるであろう、「シンドラーのリスト」「プライベートライアン」、そして忘れてはならない「ミュンヘン」。

この3作は、その意図をもって作られた、映画史上燦然と輝く傑作である。もちろん彼の傑作はそれだけではないが、この3作に共通して言えるのは、

「自分がどう見られるかは問題ではなく、世間と刺し違える覚悟でも、自分で撮らないといけないという意志で作られた作品」といえるのではないだろうか。

だが、後期の、彼のその「撮らなければいけない」意思で作ったと思われる作品群は、「ほかに作る人がおらず、でも撮るべき歴史の物語」という、

「作品として残すことが重要」

という目的にすり替わっているように思う。もっと簡単に言うと、

「現実問題、誰のためにもならない映画」

そりゃあ、スピルバーグにしか撮れませんって。

・・・

「ブリッジ・オブ・スパイ」

「田舎の実家にある、子供のころ、おばあちゃんに買ってもらったカバーが豪華な辞書」

極論すると、「置いてあること」に意味があるもの。

「教科書」とはまるで正反対だね。だって誰も開かないんだから。

スピルバーグがこうなっちゃてるのは、加齢よりも、使命感が簡単に果たせる、チャレンジの意味がすり替わる環境にあると思われる。

まあ、誰も文句は言えねえし、誰もこういう「お金にならない」映画をもう撮れないんだから、それ自体を目的になってしまうのも仕方がないのかもしれない。

そういう意味ではスピルバーグ、すごい!とはいえる。だが、結局そういう立場になっちゃたのかあ、と同時に寂しくもある。これを「円熟」とか「進化」とか言いたくはない。

映画自体のレビューとはちょっと違ってきているが、内容は全くそんな感じ。個人的には「ミュンヘン」のような、背中を刺されるような作品が恋しい。

追記

マーク・ライランス

ただの役得。今年はスライしかあり得ないね。

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しんざん

3.5さすが!らしい演出と絶妙な脚本で重い話しを見事エンターテイメントに...

2024年2月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

さすが!らしい演出と絶妙な脚本で重い話しを見事エンターテイメントに仕上げています!

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shige12

3.0ちょっとよく分からなくて。。。

2023年10月16日
スマートフォンから投稿
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サニーインティライミ

3.0話が長すぎる

2023年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

感情移入できるキャラクターを演じさせたら、トム・ハンクスにかなう人はいないんじゃないか。

一見、理知的にふるまう弁護士という職業柄、演技における感情の振幅は感じ取りにくいものになりがちだろうと思える。それでも、彼がおかれた社会的疎外感は想像を絶するものであることは、画面を通じて十分に伝わってくる。

電車のシーンが象徴的に使われているのがよかった。アメリカではまるで社会の敵として乗客に白い目を向けられ、肩身の狭い思いをしながら乗っていた電車で、自身の貢献を伝え知られるようになると、尊敬のまなざしを向けられる。そして、見下ろした風景に、何の気なしにフェンスを乗り越える人々。これが、平和的光景として象徴的に描かれている。ベルリンでは問答無用で銃殺されるのだ。

それにしても、気の毒な学生が、東ドイツに拘束され、人質の交換要員にジョーカー的役割で、交渉を攪乱させられることは、全カットでよかったんじゃないかと思う。あくまでも、ソビエトとアメリカの2国間での交渉で、その舞台にベルリンが選ばれた図式で、もっとシンプルに話が進んだ気がする。これが、コーエン兄弟の気質というやつか。どうにも好きになれない。

歴史ものを扱った時のスピルバーグ作品にありがちな、いつものトーンで、思い切って切ったほうがいいエピソードを判断できなくなっているんじゃないかと思う。話もずいぶん長くなったし。

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うそつきカモメ

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