ある取り調べ

劇場公開日:

解説・あらすじ

俳優・中西良太の脚本による取調室を舞台にした密室劇。妻と息子を殺害した容疑で連行された男。彼は自分が殺した妻子のもとへすぐにでも行かせてくれと「死刑にしてください」と必死に懇願する。男を取り調べることになったベテラン刑事もまた鬱病の妻を抱え、家庭崩壊の危機に直面していた。立場は正反対ではあるが、追い詰められている状況に置かれた2人の男。狭い取調室の中で2人の男が葛藤しつつ、息詰まるような時間が流れていく。監督は数多くのテレビ、映画の脚本や演出を手がける村橋明郎。容疑者の男に佐藤B作、男を取り調べる刑事を中西自身が演じる。

2015年製作/90分/日本
配給:ある取り調べ製作委員会
劇場公開日:2015年6月13日

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映画レビュー

3.0もう一歩

2025年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

警察の取調室でのことをそのまま描いている。
確かに事件そのものが明確化するのは取調室で、犯人の話す事情を想像するしかない。
そこに客観的な証拠が照らし合わされることで供述の真否を探るのが警察の役目だろう。
この一室だけをシーンとしたのは良かったと思う。
ただ若干古さは感じられる。
物語は取り調べをする警官の家庭の事情と犯人の犯罪にいたる事情が似ていることがすぐにわかるが、供述の嘘を見抜く根拠は非常に警官らしく納得ができるものの、もっと「あっ」と言わせるような事実か、または警官の家庭に何か起きるとか内容がもっと飛躍してもいいように思った。
作品として上手くまとめているが、その驚きやまったく別の派生がない分、見ていて飽きてくるのも事実。
殆どの視聴者が疑うのが犯人の供述の真否から始まるし、その点だけで妻の犯行を想像する。
この路線のまま進行し、終わってしまった物足りなさ感は否めない。
主人公は部下が沼津へ行く心配をしているが、自分の妻の鬱は少々深刻な気がしてならない。
警官は犯人に「辛いことをよく話してくれました」と言って頭を下げたが、犯人の背景が自分の足元に迫っていることに蓋をしているのではないかと疑ってしまう。
ここをクローズアップするのであればそれはまた考える面白さになって良い。
この物語の雨は、雨の公園を想像させる。
「12人の怒れる男」と同じように、物語の中に土砂降りと青天を組み込んでいるが、犯人にとっては土砂降りのままでしかないのも、取って付けた感が否めない。
犯人にとって雨とは、家族三人で遊びに出掛けることのできる日であり決して悪い日ではない。
タイトルもこの作品を想像させるし、取り調べ室だけで終結させるのも悪くはないが、視聴者の期待値を下回った残念感が惜しかった。

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R41

3.52Hドラマなら最高、ミステリ映画なら消化不良

2025年4月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

知的

Amazonのオススメで鑑賞。
見応えある90分。観て得した。
妻と息子を扼殺した容疑者の取り調べ。
30分で明かされる息子の事情で引き込まれ、緊迫感が高まる。
その後暫く押し問答が続くが、60分頃に取り調べ官が何を疑っているの分かる。
容疑者が抱えた事情は痛いほど分かるし身につまされ、2Hドラマな満点。
ただ、ミステリ要素がある映画としては、60分でオチが見えてしまったのと、最後まで物証などの裏付けが無いのは若干未消化。
ただ、今まで威圧的に威圧的に見込みを押し付ける警察官に遭遇した経験がある自分としては、ここまで粘り強く尋問する事で真実に辿り着こうとしてくれっる取調官には、深い敬意を感じた。

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LittleTitan

2.5落ちが読めてしまった

2025年4月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

密室劇は好きなので期待していたが、落ちが読めてしまったので評価は今一つ。最初は救いがない話だと思ったのが少しだけ救われたのが良かった。

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ケイゾク

4.0深く静かに…

2025年4月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

時に荒々しく。どこにでもいるような誰にでもあるような時が密室で過ぎていく。佐藤B作さん迫真!刑事はどうも欽ちゃんファミリーに見えて(笑)

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えがたろう