ブルー・リベンジ

劇場公開日:

ブルー・リベンジ

解説

両親を殺された男の孤独な復讐劇を緻密な演出と乾いたバイオレンス描写で描き、2013年・第66回カンヌ国際映画祭監督週間で国際批評家連盟賞を受賞したサスペンススリラー。ボロボロの青いセダンに寝泊まりするホームレスの男ドワイトは、ある日、顔見知りの警官から警察署に呼び出され、かつて自分の両親を殺した男が刑期満了を前に釈放されることを知らされる。ドワイトは復讐心だけを胸に、たったひとりで犯人のもとへと青いセダンを走らせる。07年のホラー映画「MURDER PARTY」のジェレミー・ソルニエが監督・脚本・撮影を手がけ、同作にも出演したメイコン・ブレアが寡黙な主人公を演じた。日本では、15年1~2月、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2015」上映作品。

2013年製作/91分/アメリカ・フランス合作
原題または英題:Blue Ruin
配給:トランスフォーマー
劇場公開日:2015年2月14日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5【男が哀しき復讐を誓った訳。そして新たに分かった真実。全編に亙る尋常でない緊迫感が印象的な作品。】

2024年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

■ボロボロの青いセダンにひっそりと暮らすホームレスのドワイト(メイコン・ブレア)。
 ある日、車内で寝ていたところ、婦人警官に、両親を殺害した犯人、ウェイドが司法取引に応じ、刑期満了を前に釈放されることを知らされる。
 あまりのショックに我を失ったドワイトは、釈放された犯人の下に向かう。

◆感想

・ハッキリとは描かれないが、ドワイトは両親を殺された事でホームレスになったようである。何故なら姉のサムは極普通の生活をしているからである。

・ドワイトは、決してバイオレンスが得意ではない。へっぴり腰で、復讐を行って行くと事が、他の復讐劇と違う所だろう。

・ドワイトが、ウェイドを殺した後に、姉が住む家を襲いに来た男達。彼はテディと言う男をトランクに入れ、高校の旧友だったベンの元を訪れ、ライフルを借りる。

・ドワイトがテディをトランクから出した時に彼が行った事。
 ”本当の犯人は親父のビッグ・ウェイドだ。お前の父親が俺のお袋と出来ていて、親父がブチ切れたのだ。親父は癌だったので、司法取引が出来るウェイドが刑務所に入ったんだ。ビッグ・ウェイドは安らかに死んだよ。”
ー この言葉を聞けば、普通はドワイトの復讐の意味は無くなるのだが、彼は復讐を辞めない。彼自身が母を殺された事と、姉の命を考えての事だろうと解釈する。-

<ラストシーンは凄惨である。クリーランド家に忍び込んだドワイトは帰って来た女性2人と息子の姿を見る。
 ドワイトは”俺は二人殺した。これで、同じだな。”と言い銃を乱射するが、息子が撃った弾丸が彼の腹を直撃する。この息子こそ、ドワイトの弟に当たるのである。故にドワイトは弟を撃たないのである。
 息子以外は皆息絶える。何とも、シニカルなラストである。>

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NOBU

4.0滑稽で虚しく優しい気弱な復讐劇

2024年1月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

主人公ドワイトは青いオンボロ車を寝床にしているホームレスだ。両親が殺害されたことが原因かわからないが、とても無気力に見える。

復讐を開始するドワイトだが、彼はよくある復讐者のように怒り猛りギラギラしたりはしない。無気力を通り越して放心しているようですらある。しかも元軍人だったり元警察官だったりもしない、恐らく銃を撃ったことすらない普通の男だ。
スキルもお金もない彼の復讐準備は滑稽を極める。はっきり言ってマヌケだ。いや、マヌケに見える。それは他の映画の復讐者のようなスマートさがカケラもないからで、穏やかで気弱な、ヒーローでもアンチヒーローでもない普通の男のリアルを感じずにはいられない。

作品のジャンルはバイオレンスアクションということになるだろうが、雰囲気はとても穏やかだ。
ハートフルなヒューマンドラマようなのようですらある。
音楽も控えめで、荒々しかったり高揚させるようなものはない。
しかも、猛らない主人公。
この総てが合わさったときに、悲しみと虚しさの先に優しさや思いやりがみえてきて、なんとも言えない不思議な感覚に襲われるのだ。

冒頭30分で何も感じない人はもう視聴をやめていい。最後まで観てもどうせ何も感じない。

超絶面白いというわけではないが、カンヌで賞をとるのも納得の、オンリーワン感がある作品だった。

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つとみ

3.5静謐なる破滅

2024年1月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

両親を殺害されて家庭が崩壊し、長年ホームレスとして車上生活を送ってきた男のもとに犯人出所の知らせが。

男は自分の人生を奪った犯人に復讐を果たす。しかし、殺された犯人の家族から命を狙われることに。復讐の連鎖が止まらずやがて破滅へと向かうストーリー。
よくあるネタといえばそれまでだが、本作はアプローチが独特で、暴力描写も鮮烈で結構見ごたえがあった。無名の役者しか起用してない低予算映画だが、監督の演出力は確かなもの。配信でたまたま見つけた掘り出し物だった。
ちなみに主人公の役者さん、髭面の時の方が若くて男前に見えた。髭を剃るとたるんだ顎など、かなり老けて見える。オーラのない地味な役者さんだけどそのおかげで逆にリアリティがあった。悪役の家族も白人至上主義者みたいで良かった。最初から最後まで心地よい緊張感が漂う作品。

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レント

3.5正義は勝…って欲しい

2022年5月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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ジャーニー

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