Mommy マミー

ALLTIME BEST

劇場公開日:2025年5月2日

解説・あらすじ

「わたしはロランス」「トム・アット・ザ・ファーム」などで世界の映画界から熱視線を浴びたカナダの俊英グザビエ・ドランの監督第5作。2014年・第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、大御所ジャン=リュック・ゴダールの「さらば、愛の言葉よ」と並んで審査員特別賞を受賞した。

15歳の息子スティーヴを育てる、気の強いシングルマザーのダイアン。スティーブはADHD(多動性障害)のため情緒も不安定で、普段は知的で純朴だが、一度スイッチが入ると攻撃的な性格になってしまう。そんな息子との生活に右往左往していたダイアンだが、隣家に住む引きこもりがちな女性教師カイラと親しくなったことから、少しずつ日々に変化が訪れる。精神的ストレスから吃音に苦しみ休職中だったカイラも、スティーブの家庭教師を買って出ることで快方に向かっていくが……。

2014年製作/134分/PG12/カナダ
原題または英題:Mommy
配給:ピクチャーズデプト
劇場公開日:2025年5月2日

その他の公開日:2015年4月25日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第67回 カンヌ国際映画祭(2014年)

受賞

コンペティション部門
審査員賞 グザビエ・ドラン

出品

コンペティション部門
出品作品 グザビエ・ドラン
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Photo credit : Shayne Laverdiere (C)2014 une filiale de Metafilms inc.

映画レビュー

5.0愛と自由と社会

2025年7月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

他人事、空想のお話として見れませんでした。あまりにも自分と被りすぎて。なので冷静にレビュー出来ません。ごめんなさい。

スティーブとダイアンの希望とは何だったのか?やはり「愛さえあれば」というところに着地するのだろうか?様々な問題を抱えながらも、2人は幸福そうだ。きっと互いの愛を信じているからだろうし、相手を愛していく覚悟があるからだろう。私はどうだろう?私の愛は届いているだろうか?時折周囲の人々が邪魔に思える。きっと2人きりの世界だったらもっと楽しく過ごせるはずなのに…。人間社会で生きていくうえでの「障害」とはなかなかに根深い問題である。

生き辛さを感じている人がこの映画を観て、自分も誰かを愛せることを知ってほしいし、そして誰かの愛に気づいて欲しい。きっとあなたのことを想っている人がいるということに。

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吹雪まんじゅう

5.01番愛するモノが1番自分を苦しめる

2025年7月22日
iPhoneアプリから投稿

震えてしまうほどのどうしようもないこと
誰にでもある。
それはある人には怒りで、恥で、喜びで、悲しみだったかもしれない。
ダイアンにとっては絶望だった。
どうしようもない絶望。
そんな中に希望って本当にあるのかな。
希望はあると信じないと生きていけないほどの絶望的な現実。
どうやって生きていこうか?

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ちま

4.0「どうにもならなさ」を抱えた苦しみが繰り返し伝わってくる一作

2025年6月8日
PCから投稿

まず25歳で本作を完成させたグザヴィエ・ドラン監督の才能には驚きのひとこと。

社会的に弱い立場の人々が、十分な社会的支援を受けることができず追い込まれていく…という物語は、ケン・ローチ監督の『家族を想うとき』(2019)などの社会的問題を扱った作品では決して珍しくない筋書きだけど、本作はそこにさらに、画面の枠(フレーミング)の操作という手法を取り入れつつ、母ダイアン(アンヌ・ドリバル)と息子スティーブ(アントワーヌ・オリビエ・ピロン)、そして彼らの隣人カイラ(スザンヌ・クレマン)の姿を描いていきます。

鑑賞してすぐに、本作が古い映画を思わせるような横幅の狭い画面であることに気が付くでしょう。この比率はおそらくスタンダードサイズと呼ばれる比率なんだけど、ドラン監督はこの比率を、苦境に陥っているため周囲が見えなくなった彼らの心理と明らかに重ね合わせています。

作中では大きく二度、この画面比率が変化する場面が訪れるので、その時の文脈がどうだったか、そして観客である自らの心象がどのように変化するのか、ぜひとも注意してみてほしいところ。

なお、画面フォーマットを心理描写に活用するという手法は、後のトレイ・エドワード・シュルツ監督が『WAVES ウェイブス』(2019)でも用いているので、もしかしてシュルツ監督は本作に影響を受けたのかも、と思いました。テーマ的にも重なりあう部分があるので、本作でドラン監督の作劇に興味を持った人は、『WAVES』からも刺激を受けるかも!

本作のクライマックス近くの展開、このままエンドクレジットにいって欲しい…と祈りながら観た映画も久しぶり。

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yui

3.5疲れた

2025年5月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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ジャーニー