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アマプラ漁ってたら「あなたは必ず2回観る」の宣伝文句が気になったので鑑賞。そして俺は見事に騙された。ちなみに原作は読んだことがない。
この感想も『イニシエーション・ラブ』の2回目を流しながら書いている。
冴えない男が自分磨きして美女と付き合うラブストーリーかと思いきや…最後に裏切られた。まさか鈴木が二人いるとは思わなかったなー。ラストは松田翔太とマユが予約したホテルで再会して、「予約わすれてなかったよ、たっくん♪」、めでたしめでたしかと思ったのに。ブ男がイメチェンして、松田翔太にカッコよく生まれ変わったのかと思って観てたわ。見事最作者の罠にハマった。インパクト強すぎてまだ余韻が残ってる、しばらく残りそう。
二股VS二股のクズクズ対決。松田翔太だけがクズかと思ったらマユもやばかった。前田敦子の男に媚びる演技が悪女感丸出しでリアルだった。こえーなー。
名前間違ちゃうのはありがちだから共感、ふとした時に呼び間違えちゃうんだよね。俺も行為の最中に呼び間違えて萎えた苦い経験があるわ。マユが二人の鈴木をタっくんで統一するのは上手いと思った。夕樹の夕をカタカナのタに見立てて、タっくん呼ぶのはナイスアイディア。俺も参考にさせてもらいます。間違っても行為の途中で呼び間違えることがないように。
イニシエーションーそれは通過儀礼。
俺にとってのイニシエーション・ラブは高校時代の彼女だろうか。今まで付き合った女の中で一番長く付き合ったし思い入れも多い。
二人の鈴木の気持ちに共感した。付き合いたての頃の俺は夕樹みたいに彼女に気持ちが一着線だったけれども、付き合って時間が立つうちに松田翔太に感情移入した。だんだんと彼女が子供っぽく見えてウザくなってくるのよね。ノリとかテンションに合わせるのが苦痛になってくるというか。服の買い物のとかカニピースとか社内でコーラこぼすシーンはウザくて松田翔太と一緒にイライラしてた。そんな時に対象的な大人っぽくて美人系の石丸美弥子が現れたらのりかえちゃうよね。
イケメンだけど女性の気持ちが分からない男、ブスだけど女性の気持ちが分かる男、マユは対象的な二人の男と付き合って完璧な恋愛を目指していたのだろうか。だとしたら恐ろしい女だ。二股するなんてなんてクズ共だ、俺はそう思っていた。しかし、冷静になってみると一概に二股を悪と決めつけるのはよくない気もしてきた。
マユが対象的な二人の男と付き合い心の隙間を埋めていたとしたら? もしブス男とだけ付き合ってたら、釣り合ってないと冷やかす周りの目に耐えられなくなったかもしれない。もし松田翔太とだけ付き合ってたら、子供を堕ろしたときショックのあまり自殺してしまっていたかもしれない。両者と付き合っていたことでバランスを保っていたのではないだろうか。そう考えると一人の人と付き合うよりも、対象的な二人を両手に二刀流のほうが恋愛は長続きしそうな気もしてきた。
俺の恋愛は長続きしたことがない、一番ながくて1年未満くらいだ。二股したことないけれど時間とお金に余裕ができたら二股してみたいと思う。二股のほうが長続きするのか、恋愛がうまくいくのか実験してみたい。