■30歳の小説家のサクライイチコ(真木よう子)は、飲み会で出会った年下男子のサオトメ(古川雄輝)と再会する。
声をかけるか、かけないかで悩む彼女の脳内では、ポジティブなイシバシ(神木隆之介)、ネガティブなイケダ(吉田羊)、衝動的に考えるハトコ(ナント、桜田ひより)、記憶を担当する岸さん(浅野和之)、理性であり議長でもあるヨシダ(西島秀俊)という5つの思考がイチイチ、ソレゾレノ感情をぶつけ合う。
が、漸く告白したら、さらに編集担当のオチから突然告白されて、三角関係に陥ってしまい、話はヒジョーにメンドクサクなるのであーる。クスクス。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は10年前の作品であるが、当然真木よう子さんは、ムッチャ可愛い。というか、他作品のイメージと大分違うのが新鮮である。
・今作の監督、佐藤祐市さんの作品は個人的秀作、古沢良太脚本の「キサラギ」を始め、結構観ているのだが、今作は少女漫画実写化と知って鑑賞しなかったんだよねえ。当時はちょっと実写化映画を軽く見ていた事と、子供と遊ぶ方が楽しかったからね。でも、この映画の予告編は良く覚えていて、衝動的に考える天使の羽の付いたハトコが、パタパタ飛んでいてイチコがやらかした時に”ドシャッ”と床に落ちるシーンは面白かったが、今回観たら演じているのがナント、ムッチャ小さい桜田ひよりさんで、ビックリである。
・サクライイチコの脳内感情の、ポジティブなイシバシ(神木隆之介)、ネガティブなイケダ(吉田羊)、衝動的に考えるハトコ(ナント、桜田ひより)、記憶を担当する岸さん(浅野和之)、理性であり議長でもあるヨシダ(西島秀俊)の現実世界がモニターで映し出される会議室での遣り取りが、絶妙に可笑しいんだよね。キャスティングも絶妙である。
そして、時々現れる全身黒レザースーツの美女(真木よう子:こっちの方がイメージに合うなあ。)がつかつかと会議室のテーブルに歩み寄り、怖い表情でバシッとテーブルを叩く姿が素敵であり、5つの感情がその瞬間黙ってしまうのも、可笑しい。あの美女は”本能”かなあ。
・サクライイチコは、サオトメと編集者のオチとの間で、心が揺れ動くのであるが、その様はちょっと切実かなあ。でも、なんか良いんだよね。恋愛って色々と迷うもんだもんなあ。
<今作は、二人のイケメン男性の間で揺れ動くアラサー女性の心情を、5つの思考(ポジティブ、ネガティブ、衝動、記憶、理性)を擬人化することで描き出す、面白きラブコメディである。
面白かったっす。じゃーね。>
■あとさ、「キサラギ」をもう一回観たいのだけれども、どこかで配信で流して貰えないだろうか。面白いからねえ。