6才のボクが、大人になるまで。

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劇場公開日:

6才のボクが、大人になるまで。

解説

「ビフォア・ミッドナイト」のリチャード・リンクレイター監督が、ひとりの少年の6歳から18歳までの成長と家族の軌跡を、実際に12年をかけて撮影したドラマ。主人公の少年メイソンを演じるエラー・コルトレーンを筆頭に、母親役のパトリシア・アークエット、父親役のイーサン・ホーク、姉役のローレライ・リンクレーターの4人の俳優が、12年間同じ役を演じ続けて完成された。第87回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞ほか計6部門で候補に挙がり、アークエットが助演女優賞を受賞した。米テキサス州に住む6歳の少年メイソンは、キャリアアップのために大学に入学した母に伴われてヒューストンに転居し、その地で多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父との再会や母の再婚、義父の暴力、初恋などを経験し、大人になっていくメイソンは、やがてアート写真家という将来の夢を見つけ、母親のもとを巣立つ。12年という歳月の中で、母は大学教員になり、ミュージシャンを目指していた父も就職し、再婚して新たな子が生まれるなど、家族にも変化が生まれていた。

2014年製作/165分/PG12/アメリカ
原題:Boyhood
配給:東宝東和
劇場公開日:2014年11月14日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第72回 ゴールデングローブ賞(2015年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演女優賞 パトリシア・アークエット
最優秀監督賞 リチャード・リンクレイター

ノミネート

最優秀助演男優賞 イーサン・ホーク
最優秀脚本賞 リチャード・リンクレイター
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映画評論

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(C)2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. aLL rights reserved.

映画レビュー

4.0再び、人生を味わえる

2022年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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共感した! 1件)
猿田猿太郎

3.5ブラックアルバム

2024年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

 離婚や再婚、そして新しい家族となった同年代の息子たち娘たち。その過程を一切描かない潔さには驚いた。あ、また離婚したのね!とか、2番目の夫辺りまではDVということで理解しやすいのだけど、こうなりゃついでに×3まで行ってしまえ!と、とらえてよろしいのでしょうか。それよりも12年間同じ俳優を使って成長を描くという斬新さに驚かなければいけないのでしょうね。

 気になるのは撮影風景。断続的だろうけど、「また撮影が始まるね」とか同窓会的な楽しさもあっただろうし、毎年流行の映画や音楽、そしてパソコン、ゲーム等々、時代の変化にも取り組んでいたんだろうなぁ。民主党支持のメイソンSr.(イーサン・ホーク)の政治的なエピソードも面白い。

 12年間という長い年月。リチャード・リンクレイターはその間に様々な映画を撮っているわけだし、イーサン・ホークの性格も色々変化して素で演じてる雰囲気が微笑ましい。いや、むしろ最も成長したのはジュニアじゃなくて、彼自身だったのでは?と思えるくらいでした。

 この映画のテーマとも思えるのがラストの会話。「瞬間」というのは追い求めるものじゃなくて、その逆なんだということ。凡人なので静止画と動画との違いしかわからんけど・・・

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kossy

3.5アーネスト、良かったね!

2024年7月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

笑える

楽しい

2014年公開、アメリカのホームドラマ。

監督・脚本:リチャード・リンクレイター

主なキャストは
メイソン・エヴァンス・Jr:エラー・コルトレーン
オリヴィア・エヴァンス:パトリシア・アークエット
メイソン・エヴァンス:イーサン・ホーク
サマンサ・エヴァンス:ローレライ・リンクレイター
※監督であるリチャード・リンクレイターの娘

アカデミー賞では、作品賞、監督賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、編集賞の6部門にノミネートされたが、パトリシア・アークエットが助演女優賞を獲得したにとどまった。

原題は『Boyhood』、直訳すると、少年時代。

メイソンの6歳から18歳までを描いた作品だが、
とにかく驚くのは、実際に12年かけて撮影したことだ。
ホームドラマの長寿番組といえば、橋田壽賀子の『渡る世間は鬼ばかり』がすぐに思い出されるが、
本作は、12年にわたり撮影したものを166分に納めている。

12年間、おなじキャストで事故なく撮影完了。
それだけでもスゴイことだ。

6歳の男の子の視点を通じて、
離婚した実父との交流、義理の父との関係、
思春期以降の「セックス・酒・ドラッグ」との
関わりをさりげないテイストで描く。
マリファナなどの薬物が、普通のティーンエイジャーに普及していることが垣間見える。

一貫して、姉弟と実父との仲がずっと良い。
週末を利用して定期的な交流がずっと続いている。

誕生日のプレゼントは、元ビートルズメンバーのソロ曲を入れ『ブラック・アルバム』と名付けたオリジナル手作りCDだ。
ポール・マッカートニーが好きだと言う息子に対して、
「4人揃ってビートルズだ」と持論を語りだす父。
自分を見ているようだ(笑)…

いずれにしても、
素晴らしい父子関係だ。

実父を演じるイーサン・ホークがとても良い。
彼にしては抑制の効いた演技が印象的だ。

母親を演じるパトリシア・アークエットは、
『ロスト・ハイウェイ』の謎めいた ”レネエ” が有名だが、
本作では、一念発起、苦学して大学教授になる頑張り屋さんの母を演じていて、イーサン・ホークとは逆に少し押し出しの強い演技をしている。
主役と姉が、どちらかというと ”おとなしめ” なキャラクターなので、熱演ぶりが少し目立ちすぎる。

一番好きなシーンは、
メキシコ?系移民で配管工のアーネスト(残念ながら演者不明)のエピソードだ。

自宅の老朽化した配管を修理しに来た若い配管工に対して、少しでも安く済ませたい母は修理箇所をできるだけ少なくしようとネゴするが、
配管工は、踏んでも壊れない丈夫な配管で全体を修理する必要を説く。

母は、感心して「賢いわ、学校へ通えば?」と言うが、配管工はたどたどしい英語で「学校行きたい、でも難しい。一日中、仕事」と答える。
母は、「夜間の公立短大は? 授業料が安い」と返す。

映画のラスト近く(約3年経過している)、
母と子どもたちが立ち寄ったレストランの店長として、その配管工が再登場する。
アーネストだと名乗り、英語を学び短大で準学士号を取ったと話し、次のステップに進もうとしていると話す。
「あなたは人生の恩人だ」
「あなたにお礼が言いたかった、グラシアス」
「ランチくらいは奢らせてほしい」
直前までギスギスした会話をしていた子どもたちも、
誇らしく母を見て微笑む、というシーンだ。

不覚にも涙が出そうになった。

この映画のアイデア(企画)自体が満点だが、
ドキュメンタリーのように淡々と描く日常を、
「もう一度、166分見るか?」
自問自答した結果、☆3.5としたい。

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Haihai

4.0人生

2024年4月9日
iPhoneアプリから投稿
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