天空の蜂のレビュー・感想・評価
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手に汗握るか、大げささにさめるか、
東野圭吾の小説には、核心をついた社会的メッセージがよくあるが、今この現代をまるで言い当ててしまっていたかのような内容には感服させられる。この映画では、原発行政の脆さと矛盾。それでいてダメだしばかりでは納めずに、希望の芽は残すところがいい。
ただどうしても、江口がやるとクサくってたまらない。どんな役をやっても同じ演技。熱すぎて閉口する。
脚色がてんこ盛り
東野圭吾にしては珍しいクライシス物で、原作の出来はそれ程よくなかったのだけれども、今実際に原発危機が起こった時代性と社会問題をてんこ盛りした脚色が加わって映画の出来はかなり良かった。しかしラストの震災の場面を出しておきながらなぜ崩壊した福島原発を写さなかったのだろうか、政府と東電に遠慮したのだろうか、そこだけが少し残念だった、そして国民はまた騙されようとしている。
20年前の原作とは思えないくらい
とても素晴らしかった!
この映画が公開される前に原作を読んだが、映画を観てから読んだ方が良かったかなと思った。いま再び原作を読んでいるが、ハラハラドキドキな色んなシーンがよみがえっている。
色々と考えさせられる内容の映画に仕上っていました!
思わず前のめりに!
この話を20年前に書いた東野さんはすごい!
福島の事や今回の安保の事など、
見て見ぬふりをしている私に
色々と突きつけられた作品でした。
ちょっと目を背けたくなるような場面も
ありましたが、
気づけば前のめりになって見ていました。
終わり方にも満足です。
この国
面白かった。
いや、とても興味深かった。
この作品が提示する未来について、誰かと語り合ってみたい。そう思わせる映画だった。
311以降、安全神話は崩れ去り、想定外という言葉が飛び交った。
今もまだその想定外のモノの後遺症とこの国は戦ってる。
利権、利権と政治家は騒ぎ立てられるが、僕らもその恩恵には少なからずあやかってる。
この作品は問うている。
原発は必要だとしても、絶対の安全なんてものはない。
リスクを開示し国民に背負わせろと。
どっちがいいか選ばせろと。
国民に嘘をつくなと。
政治家だけが、現場の人間だけが、巻き込まれた国民だけが、背負うようなものじゃないと。
惜しむらくは…本木さんと並び立てる役者がいない。
今だからこそ
小説は読んでいないのですが、20年前にこの話を書いた東野圭吾さんはスゴいと思う。そして、今だからこそ映画にした堤幸彦監督をはじめとする映画スタッフに拍手したい。
この作品は、原発に賛成でも反対でもない。観客に疑問を投げかけている。私たちは今後原発をどうするのかと。映画を観終わっても考えさせられました。そういった意味で心に残る作品でした。
僕が見たときは客席には中高年ばかりで、若者は高校生である僕一人でした。しかし、今後の日本を担う若者こそ、この映画を観るべきだと思います。サスペンスやアクションの要素もたっぷりあるので楽しめますしね。
さすがに東野作品
原作がしっかりしているから飽きさせない。原発の矛盾を今の私たちに問いかける。翻って、今だからこそ原発だけでなく安保法案に対する政府の矛盾やおごりを、考えさせられる。
一般市民の我々はどうすればいいかを…
誰も責められないし、じゃあどうするんだという感じ
父親の愛なんて少数派だとおもう、それより、今原発を止めても運営していけている日本を、続けるための英知がほしい。また、原発頼みでない経済状態を地元地元で確立していかないかぎり、どうしても、原発再開は止められない気がする。それよりなにより、危険な仕事をしている人たちに見合った報酬が払われていないことがおそろしい。貧しいがゆえに結婚も子供も考えていない時代が来ているので20年前の感覚はやはり、甘いかな。日本海側にある原発銀座にどこかの国のミサイルがあたる そんな危険をいつもはらんでいることに気がつかされました。 それこそ、やめてほしい・・・・!!!
映像が下品
原作はもっと知性的で現実的だったのに、殴ったり、脅したり、殺したり、爆発させたりさせる映像が多くて映画は下品だった。
東野圭吾の作品って、原作では引き込まれるのに、映像化されると陳腐化ことが多いのは、ビジュアルを気にしすぎて、ストーリー性をおざなりにするからではないかな。
言い換えると、作家と監督の感性の違いということかな。
好評なので期待してしまった(原作未読)
とても好評なので見てみました。
これ、面白いですか?
少数の方が言っていますが、色々とチープ過ぎる。
得体の知れない箱を普通に積み込んでるとか、風圧は?とか、洗濯機くらいとか、スポーツ観てるような実況とか、一か八かの作戦でわざわざ3つしか道具持っていかない、これから先行く手立てしない、実行犯の部屋に多数飾られているただのPCパーツ、危険な犯人相手に軽装、技術者なのに基盤みて何かわからない、アチッって言いながら半田ごてで結線、華麗なるドリフト、電波増幅などせずに手を伸ばす、自殺した子を持つ親に対して子を持つ親としてなんていう、ヤる事はヤっちゃう。
あと、邦画にありがちな、イミフなスロー演出。
みて見ぬ振りのくだりと、原発従業員の漢気だけが見所に感じた。
痛みを知る
20年前に東野さんが書いてるのがすごい度胸だと思う。恐いことが確実に起きた。結果的に3.11に繋がってテロよりももっと恐い誰にも逆らえないことがおきて安全なんてはちゃめちゃに壊されてそれでもしがみつくのってそうしないと生きられないから。そうしないと今の日本は保てない。人命と電力が天秤にかけられ、電力が勝ってしまうのに、すごく冷静で落ち着いてる。こわいと思う。なぜ冷静なのか。
蜂。
東野圭吾の20年前に書かれた原作の映画化。いまの日本を予見したような内容になっている。
大型ヘリを遠隔操作で奪い、原発の上空にホバリングさせ、全国の原発の施設を破壊せよと要求を突きつける。
このようなことを考え出す東野圭吾の頭はどうなっているのだろうか。
大型ヘリの威容など、まことに映画向きで、映像的にはまったく言うことがない。原作の世界観を余すところなく描いている。
加えて、登場人物の配置がいい。原発の現場、敦賀近辺の地道な捜査。愛知県警による錦工業内部の捜査。みんなそれぞれの持ち場で懸命に働いている。
なにより、頭の悪い奴がひとりもいない。これはすごいことである。
楠野一郎脚本、堤幸彦監督。原作から改変したところもおおむねうまくいった。三島(本木雅弘)の子供の一件は衝撃的であった。
「福島」を体験した我々は、この映画から学ぶことがたくさんある気がする。心ある人は、是非本作を観てほしい。
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