小川町セレナーデ
劇場公開日:2014年10月4日
解説
とあるスナックを舞台に、シングルマザーのママや彼女の娘の父親であるオカマダンサーら、個性的な人々が繰りひろげる人間模様を描いたハートウォーミングドラマ。「スナック小夜子」を営む真奈美は、親友のオカマダンサー・エンジェルとの間に生まれた娘・小夜子を女手ひとつで育ててきた。高校を卒業した小夜子は上京してひとり暮らしをはじめるが、いくつかの失恋を経験して実家に戻ってくる。「スナック小夜子」が経営難で閉店寸前に追いこまれていることを知った小夜子は、偽オカマバーとして店を立てなおすことを決意。そしてエンジェルが実の父親であると知らないまま、母の旧友である彼に助っ人を頼むが……。真奈美役を「僕等がいた」の須藤理彩、エンジェル役を演劇ユニット「TEAM NACS」の安田顕、小夜子役を「アオハライド」の藤本泉がそれぞれ演じた。神奈川県有数のシネコン「川崎チネチッタ」が入居する複合施設「ラ チッタデッラ」のある川崎市川崎区小川町の魅力を発信するため、市や商工会、地元企業も協力し、川崎ロケで撮影された。
2014年製作/119分/G/日本
配給:アイエス・フィールド
スタッフ・キャスト
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2019年11月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
出てくる人も街の雰囲気もお店も昭和テイストで、懐かしい匂いがしてきそうな作品でした。お店の外観なんて、思いっきり映画向き。ほっこり、じんわり、暖かい。私は、エンジェルのダンスシーンとレッスンシーンが好きだなあ。安田さんが思ったよりもはまってました。
2019年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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「おかま」に惚れる女の子は「おこげ」と言うらしい。モノクロでシュールな始まり、おこげの話?かと嫌な予感・・、おかまエンジェル(安田顕)とおこげ真奈美(須藤理彩)の間に生まれたのが小夜子(藤本泉)、男運が悪いのは遺伝なのか?「スナック小夜子」の物語。
見どころは化け具合、安田顕さんの芸(ゲイ)域の広さは別格、長じた小夜子が地味顔で目力の強い娘くらいの印象だったのだがステージメークをすると見ごとに化けるし、亮子(小林きなこ)に至っては芸人キャラのアクセント役かと思ったがステージでは嘘かと思うキュートなダンサーに変身、見事に蕾から開花が計算されている。チョイ役クラスも実にナチュラル、子役も上手い。大杉漣さん特別出演シーンもうなずける。
素晴らしいのは役者さんだけでない、微妙な世界のお話、水商売ながら出てくる人々に卑しい人が全くいない、ヒール役も根っからの悪人ではない、それでいて作り物の印象がしない、むしろ健気で前向き、清々しくもある。加えて思わず笑ってしまう小技の数々、これは凄いことだ。映像も往年のフランス映画へのリスペクトさえ感じる陰影深い出来栄え、説明的なセリフもなく画で魅せる上手さ、とても初監督作品とは思えない才能がほとばしる。
もともとセレナーデ(小夜曲)とは恋人や女性を称えるために演奏される楽曲、まさに母に捧げるセレナーデ。まさか親子3代に亘る物語とは、孫娘の行く末がリフレインになりませんようにと祈ってしまいました・・。
2016年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
物凄くグッと来るところまではいかないながらも、程好い感じでいい映画を見た余韻に浸れる作品でした。
よくよく考えると結構テーマは重たかったりもするのですが、そこまで重くは感じさせないような、肩の力がいい感じに抜けたような作風が妙に心地良かったです。
人生は上手くいかないことの方が多い、そして人はいろんなものを抱えて生きている生き物ですが、この映画を見たら、大々的に何かを得られる訳ではないですけど、抱えていたものが少しだけ軽くなるような、そんな程好いぐらいに心に響く、良作映画だったなと思いましたよ。
舞台となったちょっと寂れたスナックの哀愁漂う雰囲気も、たまらなく愛おしかったですね。
須藤理彩が演じた真奈美の生きた証とも言える様な、そんな佇まいが、そしてそこに関わる人々の人間味が、とても魅力的に映りました。
まあ見てる時は小川町がどこの町なのか知らないで見ていたのですが、川崎だったんですね・・・娘が上京するような描写があったので、もっと東京から離れた田舎なのかと思っていましたが、でも作風にピタリ合った良いロケーションだったと思いましたよ。
前半の真奈美と娘の小夜子の生きてきた過程を丁寧に描いた辺りも、とても感情移入し易くて好感が持てました。
生きる為に、娘を育てる為だけになりふり構わずスナックを経営してきた真奈美、そんな母親に感謝しつつも自分の名前が付いたスナックは大嫌いだった小夜子、その2人とスナックを中心とした何とも言えぬ人間模様、人間愛が、不器用なんだけど愛おしかったですね。
太ったスナック店員を演じた小林きな子も妙にリアリティのあるキャスティングで、いい味出していたなぁ。
まあでもこの映画は、何と言ってもオカマの安田顕に尽きる映画でしょうね。
そっち系には詳しくないんで、これがリアルなのかはよく分かりせんが、恐るべし役作り、偽変態仮面も素晴らしかったけど、こっちも素晴らしかった。
娘との関係性や真奈美との関係性が、ちょっぴり切なかったけど、最後は心が温まりました。
ダンスシーンも見応えあって良かったです!
小夜子役の藤本泉も、美人なんだけどちょっと幸薄い雰囲気が絶妙に嵌ってましたね。
2015年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
性同一性障害の舞台俳優エンジェル(安田顕)と一晩関係を持った真奈美(須藤理彩)は妊娠、小夜子を生む。でも認知を迫らず、「スナック小夜子」を細々とやりつつ娘を育てる。でも経営難で、借金は膨らむ一方です。
隣町で流行ってるオカマバー「シャープ」の支店として、借金のかたに店を採られる分かった真奈美、小夜子(藤本泉)、チーママ?の三人は、偽のオカマバーをオープンさせることに。
そこで、エンジェルに頼んで演技指導をして貰う。が、しかし……。
ヤスケン目当てで観ました。
でも前半は殆ど登場せず、顔は知ってるけど名前が出てこない真奈美の不幸話を聞き続けることに。
若干、だるいです。
でも本当にヤスケンって、お上手。そして意外に綺麗でした。
あとサラ金の取り立て屋に、金山一彦。
久しぶりに見ましたが、本作の登場人物の中では一番魅力があったかも。あと、かなりぽっちゃりのチーママとか。
主役の母子が一番薄い。
藤本泉ちゃんて可愛いけど、びっくりするほどオーラのない子ですね。
その辺にいるおじいちゃん役、どこかで観たことあるなぁーと思ったら、多分「テルマエ・ロマエ」で与作を歌ってた人だと思う。
ラスト、大杉漣が粋な優しい男として登場します。
やっぱ男は粋じゃないとね。