小川町セレナーデ

劇場公開日:

小川町セレナーデ

解説

とあるスナックを舞台に、シングルマザーのママや彼女の娘の父親であるオカマダンサーら、個性的な人々が繰りひろげる人間模様を描いたハートウォーミングドラマ。「スナック小夜子」を営む真奈美は、親友のオカマダンサー・エンジェルとの間に生まれた娘・小夜子を女手ひとつで育ててきた。高校を卒業した小夜子は上京してひとり暮らしをはじめるが、いくつかの失恋を経験して実家に戻ってくる。「スナック小夜子」が経営難で閉店寸前に追いこまれていることを知った小夜子は、偽オカマバーとして店を立てなおすことを決意。そしてエンジェルが実の父親であると知らないまま、母の旧友である彼に助っ人を頼むが……。真奈美役を「僕等がいた」の須藤理彩、エンジェル役を演劇ユニット「TEAM NACS」の安田顕、小夜子役を「アオハライド」の藤本泉がそれぞれ演じた。神奈川県有数のシネコン「川崎チネチッタ」が入居する複合施設「ラ チッタデッラ」のある川崎市川崎区小川町の魅力を発信するため、市や商工会、地元企業も協力し、川崎ロケで撮影された。

2014年製作/119分/G/日本
配給:アイエス・フィールド
劇場公開日:2014年10月4日

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
佐谷秀美
篠田学
共同プロデューサー
中山賢一
片山宣
ラインプロデューサー
坂口慎一郎
キャスティングプロデューサー
星久美子
脚本
原桂之介
撮影
柴崎幸三
照明
上田なりゆき
録音
小原善哉
美術
愛甲悦子
装飾
平井淳郎
ヘアメイク
内城千栄子
スタイリスト
チバヤスヒロ
編集
小野寺絵美
音楽
古川はじめ
主題歌
私立恵比寿中学
振付
西濱ひーとん
音響効果
松浦大樹
VFXスーパーバイザー
大萩真司
助監督
桑原昌英
大津是
制作担当
田中智明
アシスタントプロデューサー
豊田賀世
全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4

(C)2014「小川町セレナーデ」製作委員会

映画レビュー

4.0聖地巡礼じゃなくて、時々帰ってきたくなる。

2023年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

単純

かわさき街おこしシネマプロジェクトの協賛をうけた映画だとか。
 川崎を派手にPRしているわけではなく、他の街でも通用しそうな物語。
 シングルマザーや、孤独を抱えた幅広い年齢の人々や、様々な性的嗜好を抱える方や、恋に破れた女、そして子どもまで、様々な人々が、いろんなことがありながらも、受け入れられる町。いつのまにかほっこりできる町。
 歌舞伎町的なショービジネスで盛り上がるだけではない。年寄りの居場所にもなれる。
 となると、どこにでもあるわけではない。

性同一性を扱っているが、そのことに対してのメッセージは特にない。しいて言えば、偽オカマバ―を開こうとしているメンバーに、母が「フリなんてだめ!!!安易に考えるな!!!」と怒り狂う場面が、性同一性障害の方々への想いを表現していると言うことか。

小さな、小さなエピソードで、人を愛すると言うこと、家族、ってどういうことなんだろうと、じんわりくる映画。
 そして、最終的に、しょうがないなあ(笑)というやるせないエピソードと共に、ほっこりとくる映画。

役者が秀逸。
安田さんは他でも魅せる怪演の中でもさらに群を抜き出ていると思うが、
同時に、私的にあまりなじみのなかった須藤さんに釘付け。
他にも、パリスとか、ミッシェルとかも捨てがたい。

特に、映画が始まってすぐのショ―は本編を劇場で鑑賞したくなる。
白黒の美。

映画全体、特に前半の展開がもたついているというレビューも見受けられる。
確かにね。
 ただ、微妙なのが、
 その展開の素人っぽいもたつき感が、ショーの素人っぽさと相まって、
 ほっこり感を出していて、映画全体の雰囲気にも影響を与えている。
 シャープに、必要な場面だけを切り取っていったら、この映画のよさも一緒に切り取ってしまうような気もする。
 この無駄に思える部分を拾い集めているそんなところが、
 無駄な存在かもしれない、無駄なことばかりやってきたかもしれない、人生を要領よく生きてこられなかった私の部分の琴線に触れるんだろうな、とも思う。

自分の人生に必要・大切で譲れないことと、世間の波にのることって違うから、人生苦しい。でも、世間の波にのることだけがいい人生じゃないよね、って、産まれた性を捨てた人とその人の子をシングルで育てる覚悟をして育てた人を観ていると思う。

感動大作に作り変えることもできるんだろうけれど、
このまんまでいてほしい。

とは言え、唯一、難を挙げるならラーメン屋のシーン。
 エピソード的には、にんまりしてしまう秀逸のシーン。安田さんの一つ一つの表情に魅入られる。
 なんだけど、なんでラーメン食べた後の割りばし、揃えておかなかったかなぁ。自宅で、あれだけ調度とか、紅茶をポットでいれる仕草とか、様々なことに拘っている様が映し出されるのに、あの箸の始末。残念。

と重箱の隅をつつくようなことはさておいて、
心の奥底に大切にしまっておきたい小品です。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
とみいじょん

3.5昭和テイスト

2019年11月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

出てくる人も街の雰囲気もお店も昭和テイストで、懐かしい匂いがしてきそうな作品でした。お店の外観なんて、思いっきり映画向き。ほっこり、じんわり、暖かい。私は、エンジェルのダンスシーンとレッスンシーンが好きだなあ。安田さんが思ったよりもはまってました。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ミカ

4.0C'est la vie(しかたないことさ)

2019年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

楽しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
odeonza

4.0じんわりハートフル、オカマの安田顕も素晴らしい

2016年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

物凄くグッと来るところまではいかないながらも、程好い感じでいい映画を見た余韻に浸れる作品でした。
よくよく考えると結構テーマは重たかったりもするのですが、そこまで重くは感じさせないような、肩の力がいい感じに抜けたような作風が妙に心地良かったです。
人生は上手くいかないことの方が多い、そして人はいろんなものを抱えて生きている生き物ですが、この映画を見たら、大々的に何かを得られる訳ではないですけど、抱えていたものが少しだけ軽くなるような、そんな程好いぐらいに心に響く、良作映画だったなと思いましたよ。

舞台となったちょっと寂れたスナックの哀愁漂う雰囲気も、たまらなく愛おしかったですね。
須藤理彩が演じた真奈美の生きた証とも言える様な、そんな佇まいが、そしてそこに関わる人々の人間味が、とても魅力的に映りました。
まあ見てる時は小川町がどこの町なのか知らないで見ていたのですが、川崎だったんですね・・・娘が上京するような描写があったので、もっと東京から離れた田舎なのかと思っていましたが、でも作風にピタリ合った良いロケーションだったと思いましたよ。

前半の真奈美と娘の小夜子の生きてきた過程を丁寧に描いた辺りも、とても感情移入し易くて好感が持てました。
生きる為に、娘を育てる為だけになりふり構わずスナックを経営してきた真奈美、そんな母親に感謝しつつも自分の名前が付いたスナックは大嫌いだった小夜子、その2人とスナックを中心とした何とも言えぬ人間模様、人間愛が、不器用なんだけど愛おしかったですね。
太ったスナック店員を演じた小林きな子も妙にリアリティのあるキャスティングで、いい味出していたなぁ。

まあでもこの映画は、何と言ってもオカマの安田顕に尽きる映画でしょうね。
そっち系には詳しくないんで、これがリアルなのかはよく分かりせんが、恐るべし役作り、偽変態仮面も素晴らしかったけど、こっちも素晴らしかった。
娘との関係性や真奈美との関係性が、ちょっぴり切なかったけど、最後は心が温まりました。
ダンスシーンも見応えあって良かったです!
小夜子役の藤本泉も、美人なんだけどちょっと幸薄い雰囲気が絶妙に嵌ってましたね。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
スペランカー
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る

他のユーザーは「小川町セレナーデ」以外にこんな作品をCheck-inしています。