ローマに消えた男
劇場公開日 2015年11月14日
解説
「グレート・ビューティー 追憶のローマ」などで知られるイタリアの名優トニ・セルビッロが、失踪した政治家とその替え玉になった双子の兄弟を1人2役で演じたヒューマンドラマ。イタリア統一選挙を目前に控えたある日、支持率が低迷しているイタリア最大の野党の党首エンリコが、突如として行方をくらませた。困り果てたエンリコの部下アンドレアは、エンリコの双子の兄弟ジョバンニを替え玉に起用。するとジョバンニは、ウィットとユーモアに富んだ言葉で瞬く間に世間を魅了していく。一方、エンリコはパリで暮らす元恋人ダニエルの家に身を寄せていた。共演に「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」のバレリオ・マスタンドレア、「ふたりの5つの分かれ路」のバレリア・ブルーニ・テデスキ。「そして、デブノーの森へ」のロベルト・アンドーが監督を務めた。「イタリア映画祭2014」では「自由に乾杯」のタイトルで上映されている。
2013年製作/94分/G/イタリア
原題:Viva la liberta
配給:レスペ、トランスフォーマー
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
双子入れ替わり作品で良くあるパターンかと思いきや、まるで別人格の政治家。
裏表のようなザワっとする演技に引き込まれる。
ラストの意味深。
そして存在感ありありの秘書役:ヴァレリオ・マスタンドレア。
”おとなの事情”でなんとなくファンになってしまったのだけれど、
この作品で出会えるなんて♡。
彼って素敵なのに表情がどうしてもコメディになっちゃうのね。
どちらにしてもこの作品はお薦だ!
2021年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
地味におもしろい映画。
言ってみれば終始テンションが低いわけで、この耐性があるかどうかでしょうね。無理な人は多いでしょう。
話しとしては突飛だが複雑さはないので飲み込みやすいと思う。替え玉で起こりえるミスを描かず、一貫してポジティブな展開。これはユーモアでもあるわけだがなんといっても地味。
また、そのユーモアは荒唐無稽と直結しているので、突っ込むと埒があかなくなる内容。
「グレート・ビューティ」以来、トニ・セルビッロに魅了されてしまっている。この利よりの八の字眉毛に、ただそれだけにほだされてしまっている。政治家の役にはピッタリだ。イタリアの政治には全く関心も興味も沸きわしなかったけれど政治家の性質を知るには面白い映画だ。太平洋の向こうの国の大統領選挙のお祭り騒ぎと対比してしまったけれど愚かさを可愛げに変えてしまえるのは年寄の政治家にしかできないと痛感した。国の政の本質を見抜けぬ者は国をまとめることはできないしそれを知らしめるためには敵を明確に指摘するのは最も野卑で下劣な方法なのだ。攻撃する相手にはユーモアとウイットで返答しすかさず本意を突く言葉を投げるだけでいいのだ。
この映画の痛快さは、随所に散りばめられている。しかし、ラストほど絵にかいた痛快さはない。
2020年10月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
途中でわかったけれど、あっぶない橋を渡ったな~。
彼女は本当に二人を愛していたんだと思う。彼の右目と彼の左目。ダニエル役の女優さんとても素敵。年齢差関係なく、素敵だなと思ったら男からでも女からでもデートに誘えるのはいいな。でも、昔の恋人はいつだって忘れることなく心の中にある…のは、男の人の願望かな。
政治家は言葉が勝負の職業だから要注意!あまりにも大勢の人間の心を一気に掴んで興奮させ感動させてしまう演説は危ない。今の日本は言葉がないがしろにされて機能不全に陥っているから、それ以前の話で問題外だけれど。
イタリアの大統領公邸は世界一の規模で1800人以上が働いている。英国王室で300人、スペイン王室は543人、ホワイトハウスは500人(日本の皇室は1000人)(データは古い可能性あります)!公邸の広さも半端なく警備も専用の司祭も沢山いて、その片鱗だけでもこの映画で見ることできたのは嬉しかった。イタリアにはまだ女性の首相は居ないけれど映画では可能。
音楽の使い方がよかった。髪の色ー白髪も素敵ねー、男女のヘアスタイル、衣装、靴、インテリア、全部素敵だった。一人二役どころか三役のトニは凄い!フランス語もダンスもハミングも変な歩き方も。そしてトニの笑顔を見ると元気になる。
すべての映画レビューを見る(全15件)