ソロモンの偽証 前篇・事件のレビュー・感想・評価
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大満足
あああーーー!!!すごい良かったーー!
全巻大人買いした原作小説。
見事にハマって夜通し読み耽ったけど、残念ながらタイミング合わず映画館には行けなかった。
でもレンタルとかVODで観るんじゃ、この作品に対する溢れんばかりの熱意が宙ぶらりんになってしまう気がして、ここは気合い入れてBlu-ray買って、特典映像もメイキングもガッツリ見ようと決め、今か今かと首を長くして楽しみにしていた。
だもんで、やっと見られて本当に感激!!
そんだけ気合い入れて観たら、
「原作だとこうなのに...」
とかウザ発言しまくりそうだなーとか我ながら思ってたけどw、もう大満足。
生徒たち、小説で読んだときに想像していたキャラクター像と全く違和感ないし、みんなオーディションで選ばれたとは思えない目ヂカラと迫真の演技。
演技のレベルに結構バラツキあるって聞いていたけど、全然そんなことなかった。
藤野、神原はもちろん、野田と神坂のほんわかコンビがほんと好き!!
「お母さん他にもいるの?!」には笑ったw
生徒たちの真剣さや必死さがつまらない常識や一般論をぶち壊し、大人たちをハッとさせ、戸惑わせ、激昂させ、そして感動させる。
大人も子供も、それぞれが大切に思う人のことを一生懸命考え、行動し、涙する様子にあまりにも心が躍って、
「あぁ〜ここのシーン読んだとき、泣いたな〜」
とか、
「このあとあの人が出てきて...」
とかいちいち思い出してブツクサ呟きつつ観ていた。
映画館じゃなくて良かったw
校長先生も、樹里ママも、ちゃんと生徒や自分の娘のことを考えてたんだよね。
その方向性が少し間違っていて、気付いたときには既に手の施しようがなくなっていた、というだけで。
大出ファミリーが一番見ていて辛いなぁ。
最も助けが必要なのに誰からも気付いてもらえず、でも自分から助けを求めることもできない状況。
中学最後の年に本当にこんな経験ができたら、夜回り先生なんかよりずっと意味がありそうだな。
後編も早く観たいー‼︎
神原(と意外に柏木も)イケメンやばいー‼︎‼︎
橋口、井出の登場も楽しみ。
私たちはこの事件を苦い思い出にしない為に、異議を申し立てます!
宮部みゆきの大長編ミステリー小説を、「八日目の蝉」の成島出監督が2部作で映画化。
本当は劇場で観たかったのだが、地元では上映されず。レンタルを待っていた。
バブル期のクリスマスの朝、中学校で見つかった男子生徒の転落死体。警察は自殺と片付けるが、「殺された」という怪文書が出回り…。
原作既読者によるとかなりカットされているそうだが、毎度の事ながら原作未読なので、違和感無く見れた。
これからの秋の夜長にぴったりな、見応えあるミステリー!
一番の見せ場は後編の“学校裁判”。
なので、どうしても前編は壮大な前振り…だけに収まらない!
謎が疑惑を呼び、思惑は複雑に絡み…。
伏線や痛烈なメッセージ性、後編を見た時もう一度見直したくなるだろう。
転落死の男子生徒・柏木はそもそも自殺なのか? 殺されたのか? 不自然な点が多過ぎる。
加害者とされる不良生徒・大出を名指しした怪文書。
怪文書を出したのは、同じく大出らにいじめられていた二人の女生徒。
その一人、ニキビが醜いという理由だけでいじめられる樹理の激しい憎しみ。
それを見ていながら助ける事が出来ないクラス委員の涼子。生前の柏木に偽善者と罵られる。
怪文書を隠蔽する学校側。
嗅ぎ付け、ただ騒ぎを大きくしたに過ぎないマスコミ。
それらがきっかけとなり、また一人また一人増える犠牲者。
担任に届けられたが、破られ捨てられた怪文書の謎。
小学校時代に柏木と付き合いがあった他校の生徒・神原の存在。
学校という名の小さな社会に蠢く闇。歯止めが利かない負の連鎖。
子供と大人の中間である中学時代は最も多感な時。
上から押さえ付けられても納得いかない。
このまま何事も無かったように学校生活を送り、美辞麗句な文を書いて卒業する事なんか出来ない。
いつか必ず後悔する。何故あの時、疑問を不満を声に出せなかったのだろう。行動に移せなかったのだろう。
別に良い事をしたいが為の動機じゃない。
自分たちも試されているのだ。
自分たちにも知る権利がある。
疑問を不満を声に出せる一人一人の人間として。
さすがに自分の中学時代、こんな大事件は当然ながら起きなかった。
しかし、いじめやそれを見て見ぬ振りする偽善は確かにあった。
生徒たちを分かったようで何も分かってない、上から押さえ付けるだけの先生も確かに居た。
ただ懐かしいだけじゃない苦い思い出が間接的に蘇り、ちくちく胸に突き刺さった。
親・教師・警察に実力派が揃ったが、何と言っても存在感を放つのが、オーディションで選ばれたフレッシュな新人たち。
本作で文字通りのデビューを飾った藤野涼子が見事な達者な演技。芯の強さ、役名を芸名にした本気度も感じ、これから楽しみな逸材だ。
大出の弁護を担当する神原役の板垣端生はその役柄を含め後編の見所の一つとなる筈。
驚いたのは、樹理役の石井杏奈。E-girlsのメンバーなんだとか! ニキビ面でアイドルとしての魅力を封印し、とある二つのシーンの笑みは身の毛がよだつ。いじめられるシーンは悲痛なくらい生々しい。
判事を担当する事になったインテリメガネくんがなかなかナイスガイ!
脇を固めた豪華キャストでは…
「幕が上がる」とは真逆の精神薄弱な黒木華先生。(写真を見るとあるシーンがゾッとするホラー!)
唯一生徒たちに理解を示し、学校裁判も後押ししてくれる松重豊先生が胸を熱くさせる。
えっ、こんな所で!?…で終わった前編。
波乱の中、いよいよ学校裁判が開廷する…。
見る前から期待していたが、期待通りに面白かった。
前編後編一緒に借りて来て、すぐ後編も見ようと思ったが、レビューを書きながら自分の感じた事そのままに前編をまとめ。
書いた事だし、さあ、後編見るぞ!
長い!
何故、前後編に分る必要が?
面白い
濃密な作品
ドキドキする。
それにつけても、なんと的確なカメラワークなのだろうか。
演者の感情、更には館内の客の視線にさえたっているように思う。
僕らは見事に、誘導され、まんまと宮部ワールドを堪能してる。
前編で散りばめられたピースが、後編であるべきところにはめられていくかと思うとワクワクする。
繊細かつ大胆に練り込まれた脚本のようにも思える。
この本のトラップは、当事者が中学生だという事だろう。
それだけで、嘘なく思える。
全ては"青春"という期間が、そうさせたのだと。
大人には、裏を想像してしまうから。
さて、これから後編が始まる。
続けて観たいが為に、今まで待ったんだ。
どんな事になるのだろうか♪
極上のサスペンス的中学生日記
原作が超長編だけに、前後編に纏めるのも相当な苦労だったろう。
正直、生徒たちが学校でイジメっ子少年を被告人にして裁判を開こうとする根拠がよく解らない。
例えば、学校側の対処について生徒たちが教師を相手取って校内訴訟を起こす…というのなら、まだ納得できたかもしれない。
イジメっ子少年に犯行の物的証拠も状況証拠もないのだから、公訴事実が曖昧だ。
でも、この物語は彼を被告人にしなければ成立しないのだから、ここはもう少し上手に理由付け出来なかったか。
ここでシラケてしまった人には、この映画は駄作と映るだろう。
参加者を募って役割分担を決めるあたりから、どこか文化祭的なノリすら感じられてしまうから。
ただ、そこを減点しても物語にグイグイ引き込むパワーがこの映画にはあった。
生徒役の子供たちの演技(演出)が「中学生日記」を彷彿させ、天才子役的なうまい演技ではないからこそ、リアルな中学生を印象づける。
何故か懐かしさのような印象を受けたのだが、そこが理由じゃないだろうか。
語りや説明台詞はあったが、圧倒的に映像で物語っていく迫力の演出。
交通事故のシーンはやり過ぎだが、アッブと引き、画面の加工処理、手ブレ、そして音楽と静寂の挿入。
いじめ暴行場面の視点の入替えは手法としては新しくはないが、同じ場面を繰り返しながら徐々に秘密に迫って行く効果的な演出だ。
裁判の準備が進んでいくところで前編は終わるが、ラストシーンの迫力は衝撃的ですらあった。
後編の予告がオマケで付いており、裁判で何人かが証言や主張を展開することが知らされる。
果たして、どうやって被告少年を法廷に出させたのか?
後編への期待は膨らむ。
これが面白いの?
引き込まれた
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