ソロモンの偽証 前篇・事件のレビュー・感想・評価
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主要キャストを忖度なしのオーディションで選ぶ心意気が素晴らしい
宮部みゆき氏の原作を忠実に描いている。
描いているからこそ、前篇でとんでもないところまでハードルを上げ、後篇で少し尻すぼみしてしまった印象は拭えない。ただ、忖度などするはずもない成島出監督は、生徒役のキャスティングを完全オーディションで選び、経験豊富とはいえない若手俳優陣はそれに必死に応えた。
主人公に選ばれた少女は、役名の藤野涼子をそのまま芸名にしてデビューを果たした。
疑うことを知らない真っすぐな瞳が印象的で、取材時も撮影を振り返って濁りのない涙をハタハタと流し、ハンカチで拭おうともしない潔さが忘れられない。
また、今作にあって清水尋也、望月歩の存在感は特筆すべきものがある。
ちょっとすごいものを見つけてしまった気分
特に前編が良い。
一つ一つのシーンの作り込まれ方が本当にすごい。
例のあの女の子の家なんて、イヤーな雰囲気が見ている側まで伝わってきて、本当にゾクゾクする。音楽や光の使い方が抜群に上手くて引き込まれてしまう。役者も無名の子役などが多いんですけど、全員雰囲気を壊さない重厚感を持った人たちで素晴らしい。特にあの精神病の女性、夢に出てくるほど怖かったです。
ただし、後編はそこら辺の良さがあまり感じられないんですよ。なんと言うか、みんな前向きになっちゃって良さが消えたと言うか。
正直拍子抜けしたんですが、でもテレビで見た輩がいまさらとやかく言うのもおかしいですから、ポジティブな前編のみレビューさせていただきます。
いやぁこんな邦画に出会えるとは。前編だけでも見る価値ありますよ。まぁその流れで後編も見ちゃうでしょうけどね。
説明長すぎかなぁ
警察にも学校にも事件の真相を暴いてくれる期待をできなくなるまでの必要なんだろうけど長かったなあ。確かにあそこまで細かい感情の移り変わりがあって、やっと生徒が立ち上がる説得力になるのかもしれないけど、前編だけで2時間は長い。
他殺か自殺か判明しない事件の真相を追求するストーリーで面白い。 俳...
他殺か自殺か判明しない事件の真相を追求するストーリーで面白い。
俳優の熱演で内容に没頭させてくれた。
女の子同士の友情が涙を誘う。
原作を全て読んだので視聴
この映画「ソロモンの偽証 前篇・事件」は原作小説でいうところの序盤から中盤にかけての映像化です。
出演者から演出まで完璧に原作の世界観を再現できてて素晴らしいです。
たった一つだけ問題があるとしたら映画として前編と後編で分ける必要があったのかというところです。
引き込み方が凄い
最初に原作では説明されていた部分が映画だと説明されていないところがあるとのことですが原作は読んでいません。
■演技・役者
本物の学生さんを集めてオーディションをしたとのこと。一人一人のポテンシャルはかなり高い演技力を感じましたが、キャラクター設定の関係で若干損をしているイメージがあります。難しいところなんですが、キャラクターがきっちりし過ぎてて、というか大人過ぎて、一部の役にちぐはぐさが若干感じました、
あと大人の俳優さんのほうが子役に合わせた演技ができていなかったかもしれないですね。
■画・音
学生を起用しているとどうしても声変わりなどがあって重みがない作品が多いんですが、今作は違和感ありません。ボソボソ喋っていて何言ってるかわからないというところが少なく、かなりレベルが高いです。BGMはほとんどありませんが、大事なシーンや回想シーンで感情を反映する形でしっかり使われていて悪い印象はありません。
登場人物が多いせいでひとりひとりが何をしているかまで見通せないことに前後半見鑑賞後に前半から見返して気づきました。一人一人考えこまれて動いていることに気づきました。
■脚本
時代背景が1990年なので、現代の余計な要素を省けており見やすい。
キャラクターは多いが丁寧に描写されており、わかりやすい。
現実感のある事件や人物描写からいかに、非現実的な学校裁判を起こすか、そして大人をそれに巻き込めるかが本作に於ける起承転結の最大のポイントですが、その点においては動機の面で結びつきが少し弱いイメージがあり、一足飛びに感じました。それに大人が乗っかることでさらにちぐはぐさを感じました。
もう一つ。事件そのものに関する大人たちの行動が逐一気になりました。割りと開幕で学校の先生の発言で気になるところがあったので、結構引きずってしまいました。キャラづけの為に必要だったのかなと見返してみると感じるのですが……。
三宅さん自身や家庭の描写が非常に丁寧で見てて主人公たちよりも引き込まれました。前半に於けるオチの次回作どうなるのかと感じさせる引きは完璧です。
■総評
後半のための前半なのですが、これ単体でみても色々考えさせられて面白いです。
前後篇の1作目。あくまで序章。
自宅で動画配信サービスを利用して視聴しました。数年前に1度前後編を動画配信サービスで見ましたが、今回が2度目の視聴です。原作は未読です。
同級生の死から始まった一連の騒動と、主人公達が立ち上がる姿が描かれています。
彼らの持つ感情は、生きていれば一度は抱いたことがある感情ばかりですが、それに呼応する行動力が凄いですよね。小説や映画として物語を動かしていくためには、そうしなければいけないのはしょうがないことですが、告発状を送る三宅も、事実を知りたいと裁判を行おうとする藤野も凄いです。北尾先生みたいな先生がいて良かったですね。
あくまで本編である後篇のための序章といったところかと思います。
原作はしらないけど。
前編・後編、何故か充実して見れました。その点は素晴らしいと思います。
変な子供がたくさんですが、緊迫感は続きました。充実した時間には感謝します。
35点+α
映画評価:35点+α
前編と明記している以上、
こちらだけでは判断しかねる作品です。
後編は見ない予定の方からすれば
このくらいの点数なんだと思ってもらえれば
まだ後編を見た訳ではないですが、
中々見応えがありますし、
中学生独特の幼さが見えて良いですね。
正直、ここまでの件は全て
後編を盛り上げる為の布石であり、
今から見るのが楽しみです。
この作品をオススメ出きるかどうかは、
後編次第!という訳で。
【2022.6.19観賞】
目線の演技が上手い作品。
内容は、1990年12月に起きた中学生死亡事件を中心に、その事件に関わる中学生と関係者による真相究明の独立裁判の一部始終を2014年4月に当事者の1人が伝説となった中学時代を回顧する物語。好きな言葉は『そういうのを口先だけの偽善者って言うんだよ』この言葉が物語の呪いに思えて怖かったです。それぞれの内面を描写する目の動きが上手く、間の演技が素晴らしいと感じました。1番驚いたのは、シャープのワープロ『書院』まだ動くものがあるのには驚きです。当時の車も懐かしく良い演出です。冒頭主人公涼子から語られる思い出話が安心される話の結末を保証する様で観ていて安心できました。別々の問題が個人的な問題と重なり絡れた意図が興味をそそります。前半では主人公の自意識過剰な寂しさがよく現れていた様に感じました。半分演出はホラーでした。最後の『樹里ちゃんっ!何これっ?!』は恐怖でした。これだと後半は観ずにはいられません。低予算映画だけに人的演出が多いので、だるく観疲れる人がいるかもしれませんが、面白い作品がです。
全員悪くて、誰も悪くない
原作未読。
前後篇を一気見した。両方にレビュー書くが、
前後ごちゃごちゃになっていたらすいません。
2部作モノはどうしても好きになれない。
2部作にしなくてはならない理由が、ほとんどの場合
作り手側の理由だからだ。
いや、気持ちは分かる。
宮部みゆきの重厚な物語を、1本にまとめるなんて
至難の業だろう。
人気作家のベストセラーを映画化した時点で、
原作ファンは映画に小説を越えた評価をする人は
おそらく皆無だろう。
だからこそ、脚本や監督の腕の見せどころではないか?
映画が小説に秀でている点のひとつとして、
説明を映像で見せる。というのがある。
(説明をセリフで言わせるのは論外だ。)
とりあえず、その点においてはうまくいっている。
裁判なので、説明セリフを尋問という形にできるところも
利点だろう。
とか言いつつ、後編を見たい逸る気持ちを抑えられない
自分もたしかにいた。
後編につづく。
まずWOWOWのドラマを先に視聴し、次に本作に入った。 主演の藤野...
まずWOWOWのドラマを先に視聴し、次に本作に入った。
主演の藤野涼子は本作がデビュー作らしいが、堂々たる演技だった。
また、唯一映画とドラマ両方に出演した富田望生だが、いずれも全く同じ役を演じていたのが興味深い。
異議あり!
小説ベースとあって話の筋がしっかりしていて面白かったし、生徒役の好演もあって、本来ならもっと高評価したかった。
異議があるのは大人の役者に対してだ。裁判が終わったあと、体育館からニコニコしながら出てきた大人たち。妙にテンション高い藤野さんの両親。芝居がかっていてすごい違和感を感じた。
あの裁判を傍聴した者なら、ましてそれが子を持つ親なら、胸に去来する様々な思いがあったはず。大きな宿題を背負わされた気持ちになるはず。それなのに、まるで映画館から出てきた人みたいな晴れやかな顔をしていて興ざめだった。
子供の疑問や問題意識を、大人の綺麗事で覆い隠して、丸め込んでしまう現実世界と重なって見えた。
口先だけの偽善者
凄く描写が過激で驚かされる。学校という密接なところで事件が起こる。
謎が多くて後編が観たくなります。
生徒たちの演技が見ものです。
石井杏奈の狂喜的な演技が 砕け散るところを見せてあげる を彷彿させる。
真実は?
やはり映画は「非日常的な体験」が醍醐味なのだとこの作品を見てあらためて感じた。
教師、ましてや警察にたてついて子どもだけで裁判…そんなのありえないですよ笑
後編に向けて、試聴者に「真実は何?」と考えさせるようなストーリー展開は見事。
自分も早く後編が見たくなりました。
〜続きは後編で〜
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