ソロモンの偽証 前篇・事件のレビュー・感想・評価
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後篇が待ち遠しい
題名通りの完全な前篇なので、作品としての評価は後篇を観てからだが、現時点でも力作だと感じた。
特に思った点は、目を疑うような暴力が非常に生々しく写されるシーンがあり、その理不尽さに心が震えたが、現実に有るこういう壮絶なイジメ(暴力)を、ぼやかさずに真正面から描いている点に感心した。
キャスト面では藤野涼子、石井杏奈、富田望生、板垣瑞生、清水尋也ら生徒役の若手俳優の力強い眼差しや本気のオーラがひしひしと伝わってきてとても刺激的だった。
それに加え、大人役を演じる夏川結衣、永作博美、田畑智子、市川美和子、黒木華、松重豊、安藤玉恵など脇を固める豪華役者陣も軒並み上手く、
中でも一番驚いたのは黒木華の凄さだ。
序盤に黒木演じる担任教師が出てきた時、まず「幕が上がる」の吉岡先生との違いに驚かされた。確かに俳優女優というのは色々な役を演じ分ける訳だが、それを踏まえても同じ人間が演じているとは思えないレベルだと感じた。
そして、途中からの狂気じみていくあの表情。正直、寒気がした。恐ろしかった。黒木華という女優の凄さと恐ろしさに奮えた。
また、刑事役で登場する田畑智子も印象深い。自分が知らないだけかもしれないが、あんなキリッとした田畑智子は初めて観た。
それにしても、「後篇・裁判」の公開日まで、あと1ヶ月以上待たなければならなく長すぎる。後篇公開までに、アメリカの裁判映画を何本か観ておこうか…。
偽善者からの脱却。謎解きよりは人間ドラマ。
【賛否両論チェック】
賛:大勢に流されることなく、やりたい・やるべきことを自らの手で成し遂げていこうともがく中学生達の姿が、非常に印象的。後篇に含みを持たせる終わり方も見事。
否:前篇だけの印象では、事件そのものの謎は全くないので、ミステリー好きには逆に退屈かも。過激ないじめのシーンやDVのシーンがあり。
中学生という、大人の都合によって左右されがちな年代にあって、自分達のやるべきことを自分達の手で切り開いていこうと決意する主人公達が、とても強くて印象的に映ります。「学内裁判」という異例の事態とあって、教師達の妨害があったり、モンスターペアレントからは激しい反発があったりと、前途は多難。それでも負けずに立ち向かっていく姿に、大人にはない凛々しさすら感じさせてくれます。
続き物なので、当然ながら前篇だけでは全部は分かりませんが、前篇だけでの印象では事件そのものの謎ではなく、どちらかというと動機や人間関係の面での謎が残ります。ですので、ミステリー好きにとってはむしろ退屈な作品という感じかもしれません。その辺りが後篇でどう展開していくのか、期待ですね(笑)。
結構過激ないじめのシーンやDVのシーンがあるので、そこだけご注意を。
あくまで個人的感想です。
宮部みゆき作品は本作で初めて読みました。
原作はとても面白く、6巻もある長編ですが、最後まで中だるみすることもなく読み終えた程に、面白い作品でした。
また、読み進めると同時に、映画化される際にはどのような構成、表現になるのか、原作の登場人物達の雰囲気やメッセージ性は果たして上手く映像化できるのか等、とても楽しみであり、非常に期待していた映画でもありました。
結果、観終わったあとはとても残念な気持ちになりました。
たしかに、そもそも映画と本は全く違う表現媒体ですし、原作の内容、構成から考えても、原作に忠実な映画作りをすることは無理だと思います。また、別に原作通りに映画を作る必要もないと思います。映画には映画の良いところがあるわけですから、そういった点を活かしながら新たな作品として再構成するのももちろんいいと思います。そういう意味では、限られた時間の中で原作のストーリーをよく再現できていたようにも思います。
でもそれだけです。
原作独特の雰囲気や何よりそこから伝わってくるメッセージ性が映画では皆無かと思います。
顔のアップ多すぎです。藤野さん泣きすぎです。野田くん軽過ぎです。向坂くんHなビデオとか言っちゃダメです。みなえさんホラー過ぎです。旦那さんただのクソやん。茂木さんチャラ男乙。
また、テンポが良いとかではなく、時間が限られてるからさっさと先に進めているだけの様に感じます。ストーリーが繋がる部分を単純に繋げて、原作の展開と展開の間にある大事な部分は全部すっ飛ばして、挙句原作登場人物の雰囲気を改悪させてまでストーリーが時間内に終わるように進めているだけの様に感じます。
あれはもはやミステリーではなくただの顔面アップバイオレンスエンターテイメントです。
なにより私が一番嫌なのは、映画しか観ていない人がソロモンの偽証大したことねーなーとか思うのが一番嫌です。もっともっと原作は深く面白く感動し考えさせられる内容だと私は思います。
まぁ予告編は上手く作られてたかと思います。あれだと期待して観に行っちゃう。
それと柏木くんと大出くんの印象づけは良かったのかなと思います。
あと若い人の肌は綺麗ですね。
前半観てしまったので後半も観ますが、正直もう期待しません。惰性です。
題名が違ってたら良かったのかな...でも一つの映画としてみた場合でも面白いのかな?
あくまで個人的感想です。
事件を受け止める
原作:宮部みゆき×監督:成島出
この二人の名前を名前を聴いただけで
間違いない映画だと思える!!
※原作は読んでいません。
まずは前編「事件」
とにかく映画の中に引き込まれる引き込まれる。
時代背景?セット美術もストリーを邪魔せず、
自然と映画の世界に引き込まれます。
そして、33人の新鋭キャスト!!
このメンバーにも間違いなく引き込まれていきます。
さて、後半戦はどうなるのか?
「嘘つきは大人のはじまり」
楽しみでしょうがないです。
後編がどうなるか、なので星0.5マイナス。
宮部みゆき原作だから間違いなく面白いだろうとは思っていたけどやっぱり面白かった。
おまけに、今世間を騒がせている似たような事件があるのに良く公開してくれました。
それぞれの立場を守ろうとする大人達やそれに振り回されて自我に目覚める子供たち、そして校内裁判へと。
役者さんたち全員の迫真の演技につれられてあれよあれよと進行していきます。
それにしても主役の涼子さん、新人らしい。すごいと思います、この演技。バイプレイヤーも皆すばらしいけど。
後半が楽しみです。どう展開してどう収まるのか。
4月11日が待ち遠しい!
原作2部作モノの成功例
自分はこういう日本の原作モノ好きじゃないけど、これは面白かった!
涼子が自分の自殺見たとき、死んだ子に偽善者扱いされたときを思いだし、もう逃げないって覚悟するところは面白いと思った。
てか、なんだかんだ大人の醜さを告発するのは子供なんだな、って感じた。
永作博美のママさん怖すぎ((((;゜Д゜)))
100点中2点
えっ!?って前編だけなのね。
うーむ…なんですか、この後味の悪い作品…と思ったら、良かった良かった。
でも、早く見たかったのに…
あと1ヶ月先が知れないなんて…と思って2点。つらすぎる。
早く4月11日になって欲しい。
評価は保留です
文庫本で6冊にもなる原作を前・後篇に分けたとは言え5時間足らずにまとめるということで、当然予想できたことですか、物語は相当急いでいますね。はしょられた逸話もありますし、そもそも柏木卓也の兄のように登場してこない人物もあります。
ということで、どうしても物語に厚みはありませんね。ただ、中学生役の役者たちは素晴らしいですね。きっと将来、日本の映画界を背負って立つでしょう、というのは褒めすぎかな?
本来、前・後篇合わせて評価すべきなので、保留の意味もあって⭐️⭐️⭐️です。
目が語るもの
テーマはいじめ?それに対する復讐。うん?それが何故時代背景が1991年なのか?そこにこのストーリーのミソがあるのだろうか。宮部みゆきさん原作は未読だから、4月の後編公開が楽しみだ。
しかし感動巨編を打ち出した宣伝だったがところどころホラーも入っている。
怖い目、悲しい目、怯えた目、厳しい目…予告編を見る限り、優しい目、安らかな目にはそれぞれの覚悟を秘めた怒濤の後編で出会えるのだろう。
リアルな登場人物像
早い段階からやっていた予告に熱を感じて、鑑賞できる日を心待ちにしていました。原作は未読です。
上映が終わったあと強く思ったのは、続きが気になる!早く後篇が観たい!という気持ちです。他の観客も口々に、今後どうなるのか、真相はどうなのかと話し合っているのが印象的でした。
シナリオもさることながら、登場人物一人ひとりのキャラが立っているのが凄いなと思いました。
それぞれが、どういう性格・どういう人物なのかがすんなり入ってきます。
中学生という多感な年頃もあって、見ていると「クラスにこんな子いたなぁ」とか「私も思春期の頃こういうことあったなぁ」と、甘酸っぱいようなむず痒いような、リアルな人物像だったと思います。
特に、裁判をする上で判事を誰にするか決めるシーンは、みんなどこかしら楽しんでいる感があって、やっぱり中学生なんだなぁとひしひし感じました。
文化祭の準備をしているような非日常へのワクワク感というのでしょうか。彼らの裁判がどうなるのか、後篇の公開日が待ち遠しいです!
観たい!
原作読んでない状態で行きました。
時折ゾクッとさせられるところは、
やはり松竹の良さであり、かとおもうと、
くすっとさせる部分もあって、そういう
メリハリがいいなぁと思いました。
演者さん皆さんすごいと思います。
邦画万歳の年になりそうなので、ぜひ
後編も確認して満喫したいです!
映画でも泣ける。
宮部みゆきのいくつかあるエポックメイキングのひとつを、成島出監督が映画化。
原作の良さを出しつつ、原作で弱かった部分の補強もきちんとされていて、満足の出来であった。
脚本は「脳男」(瀧本智行監督)の大改変をやらかした真辺克彦。いま調べると、成島出とは盟友のようだ。
今回のいちばんの改変は、藤野涼子(藤野涼子)が、三宅樹里(石井杏奈)や浅井松子(富田望生)に負い目があり、そのことで柏木卓也(望月歩)に責められたことがあるという点である。
涼子は、柏木とは特に関わりなかったのに、大人のやり方に反発して学校内裁判をすることを決意するのが原作であった。
野田健一(前田航基)のバックグラウンドはばっさりカットされていて、遺体を発見するのも野田だけではなく涼子もいっしょに発見したことになっている。
原作の野田が抱えている闇は相当に深いのだが。
過酷なオーディション(詳細は知らない)とワークショップの甲斐あって、子供たちの芝居がすごくいい。
10代の役者は、セリフ回しが達者だったりするのはよくいるが、今回の連中は顔で語る。
藤野涼子の凛とした佇まいは、本作を背負っているという覚悟が出ていて、かなり好感度が高い。
後篇の裁判になったときの芝居も楽しみだ。
前半は駆け足だが後半は心躍る展開
原作は3部構成となっており、文庫本でも6冊分あります。
これを、2部構成とは言え、4、5時間ほどにまとめるのは大変だと思います。
単純に、事柄だけ掻い摘んでいけば、もしかしたら収めることが出来るかもしれませんが、この作品の持っているテーマはもちろん、登場人物の感情を伝えることは不可能でしょう。
本作の前半においては、そうした省略による駆け足感が強いですが、その分、後半の裁判になってからは、非常に心躍る展開になります。
後半にかけて、中学生である主人公たちが自主的に自分たちの置かれた状況を脱しようとする姿が生き生きとし、純粋に美しく見えるのです。それと対照的となる大人たちの醜さとも相まって、見ている側としては主人公たちを応援したくなるのです。見ていて周囲の大人に対して怒りが沸いてくることもありますが、それは純粋に主人公たちに寄り添っているからに過ぎません。
前半の終了は若干の尻切れトンボ感が拭えませんが、後半を見てみたいと思えるほどの十分な面白さを持っていると思います。
後半は前半に比べて、より怒涛の展開になっていき、面白くなっていくはずです。期待大です。期待を込めて★4。
藤野涼子役の方は、役名をそのまま芸名にしたそうです。演技の方はちょっと未成熟と思いますが、存在感と惹かれるものを感じます。一言で言うと、華がある。まだまだ磨かれていない原石のようですが、期待できると思います。声質も女の子というより女性という感じで、低く力のある声で、僕は心地よい声だと思いました。また、大出役(不良の子)の俳優も相当いい味出しています。多分、出演している中学生の役の中で一番うまいんじゃないかと思いました。
利己
柏木卓也に口先だけの善人だと言われ、見て見ぬ振りをやめる。
そして、本当のことを知るべく学校内裁判を開く。
その変化と力強い演技の藤野涼子が素晴らしい。
さすが1万人の中から選ばれただけあり、役名を芸名にしてしまうのは自信の表れだろうか。
ただ、ストーリーは前篇ということもあり、謎が解けるなどの驚きや発見もなく、あまり感じるものはない。
学校内裁判ということ自体にも、やや無理を感じる。
引き込まれる!濃い前半でした
印象にあてはまる言葉は「気になる」「目が離せない」です。
原作文庫本6冊分ものともせずグイグイ読ませる宮部ワールドが映像でも生かされています。ストーリー分かっていても集中出来た濃い前半でした。原作からいくつか人物、エピソード削られているようですがこれもスッキリしていいかも。全部映像にしていたら中の前半後半も必要です。主演の女の子の正義感の問いかけに同じ視点で考えさせられます。アメリカンスナイパーとも川崎の件とも状況は全く違いますがないですが羊の民が悪に立ち向かうのか?見ないふりして逃げるのか?大人たちのいいなりになって見ない気にしない?藤野は言論で立ち向かうようだ。そして真相は?知っているけど後編観たい。
完結編に期待
原作を読んでいません。
宮部みゆき原作だけあり、完結篇まで見てしまわないと評価は下しにくいですが、全体的にキャストの演技は良かったと思います。教師の横暴さとかテレビ屋の失礼極まる取材とかはちょっとやり過ぎ感を感じましたが。
マイナスポイントとしては以下のとおり。
・最も大切な「なぜ主人公が自分たちの手で真実を明らかにすることに決めたか」に至るまでの心の動きが今ひとつわかりづらい。いい加減な事を言うテレビ屋やキチンと説明をしない親、教師に不信を抱いたのは分かる。でも死ぬことを考えるほど悩んだのは何故なのか?昔の友だちがイジメられているのを見て見ぬふりをし、かつ「偽善者」と言われて見透かされた自分を許せなかったから?
・学校という場所の描写に、いくつか不自然な点があったこと。死体の第一発見者になった生徒が保健室で簡単にケアされただけで教室に戻すか?とか、生徒の死を伝えるのにクラス単位で行うか?とか。原作がそうだったのかもしれませんが。
・煽り文句の「エンドロールの後まで見ないと後悔する」を信じて最後まで見たけど、別に見なくてもいいただの完結編の宣伝だったこと。
目チカラが素晴らしい映画やん
原作も宮部みゆきさんも知らないけど原作を買うかもってくらいのめり込める映画だと思いました。全ての演者さんの目チカラが凄い主人公の女の子の腹を決めた時の目
その目チカラから流れる涙ホンマのホンマ後編が楽しみである今月の邦画は見応え有るかもね。
マ、僕みたいに原作も宮部みゆきさんも知らない奴でもこんなにのめり込めさせられる映画やから絶対見ていただきタイ
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