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ナルト、誰!?全編通してナルトらしくない。ヒナタの妄想の中のイケメンナルトだと言うなら納得が行く。あの朴念仁ナルトでも、結婚して子を成すんだから、それなりの甘いエピソードは絶対ある。あるに違いないが、もうこの映画のナルトはやる事もセリフも甘すぎて、ついでに失恋でへこたれて諦めてるナルトも普通の男過ぎて、見てられなかった。サイのセリフがそこを保管しているようにも思えるが、サクラへの想いも、決してサスケに対抗しただけではない真摯なものがあったし、サクラのために諦めていた漢なナルトだった。サクラも多分どこかでナルトを男として好きである(頼ってしまう)部分があったりして、それでサイに怒られている。女として、サスケを愛し続ける事に覚悟を持った強いサクラでも、ヒナタを応援出来る中に、ちょっと微妙な寂しい気持ちが混ざるはず。そう言う微妙な気持ちを上手く描いた本編の恋愛感情はリアルで秀逸だったが、今回の映画はナルトとヒナタ、2人だけの世界で、世界が終わる時〜のエピソードがしつこいし、そこに何とか繋げようとしてロマンが過ぎる。(他の方も指摘しているように、ナルトやサスケのいるクラスで、しかも常に誰もが死の危険がある忍びの世界で、イルカ先生があんなお題を出すとは思えない)本編で、過酷な闘いの中で命を賭してヒナタがナルトに気持ちを伝えたシーンは最高だった。長い時を越えてなるべくしてなった必然性があった。しかし、今回は日向の姫が狙われるという事件そのものが2人のイチャコラのためだけにお膳立てされており、その緊迫感が全く無い。重大任務中に、兵糧もクナイも入れずにマフラーと編み棒だけリュックに入れてるクノイチって何?タイムリミットの中で夜寝ないでマフラー編んでるって何?世界滅亡の危機にマフラーとヒナタの事ばっかり考えてるナルトもどうしたの?一部抜粋をSNSで見た時、内容があまりに甘いが過ぎるので二次創作のAI作品かと思ったら、作画が良過ぎるので映画だとわかったくらいに、急いで間を保管してしまったモノであると思った。むしろあのヒナタが自分を庇ってくれた日から、ナルトがヒナタに少しずつ惹かれて行ったのだと思う。世界の終わりに一緒にいたいなどと言う後出しのエピソードが無くとも、赤い糸のようなマフラーでなぜか記憶が共有されなくても、あの日以来、いつもナルトの視界の端にいて注目していなかった故に知らなかったヒナタの姿がいつも自分を見ていた事に、ちょっとずつ気付いていく方がリアルだ。ナルトの孤独の解消のイメージは、いつもイルカ先生から始まっていた。最初の1人がイルカ先生だとナルトは思っていた。でもその記憶をたぐった時に、初めて自分を好きになってくれた最初の1人はヒナタなのだと気付くはずなのだ。読者はそれを知っている。でもナルトは知らない。知らないから華やかなサクラが好きだった。知った時に心は震えるだろう。ナルトの孤独が強かった故に。丁寧に恋愛を書くならば、そういった時間の経過を丁寧に描いて、月影のキスシーンなどくっそ小っ恥ずかしいものを書かずとも、本編で繰り返し使われた仲間が増えていくイメージ映像の最初の1人がヒナタになる事。それだけでもう私は大感動したし、ナルトの結婚の意思が伝わるのになと思う。幻影での確認などと言う、偶然の出来事に頼らずとも、命を張ってくれたあの日から、絶対的に絆は深まっているはずなのだから。着々と進めて欲しかった。とにかく甘いに過ぎて、マクロス時代からありふれた廃墟2人デートも余裕あるなお前ら!って感じで陳腐だったし、(ナルトが背中に手が届かないのは良かった。でも蜘蛛の巣で怪我するって一流忍者が鈍臭過ぎるだろう)全体的に退屈。新しい映像が見れるのは嬉しいが、ナルトとしては×。