フォックスキャッチャー
劇場公開日 2015年2月14日
解説
「マネーボール」「カポーティ」のベネット・ミラー監督が、1996年にアメリカで起こったデュポン財閥の御曹司ジョン・デュポンによるレスリング五輪金メダリスト射殺事件を映画化し、2014年・第67回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したサスペンスドラマ。ロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得したレスリング選手マーク・シュルツは、デュポン財閥の御曹司ジョンから、ソウルオリンピックでのメダル獲得を目指すレスリングチーム「フォックスキャッチャー」に誘われる。同じく金メダリストの兄デイブへのコンプレックスから抜けだすことを願っていたマークは、最高のトレーニング環境を用意してくれるという絶好のチャンスに飛びつくが、デュポンのエキセントリックな行動に振り回されるようになっていく。やがてデイブもチームに加入することになり、そこから3人の運命は思わぬ方向へと転がっていく。「40歳の童貞男」のスティーブ・カレルがコメディ演技を封印し、心に闇を抱える財閥御曹司役をシリアスに怪演。メダリスト兄弟の兄をマーク・ラファロ、弟をチャニング・テイタムが演じた。
2014年製作/135分/PG12/アメリカ
原題:Foxcatcher
配給:ロングライド
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全編ヒリヒリ、ハラハラするような緊迫感と陰鬱感、デュポン選手の不気味感が圧倒的で再見したくないほどです。
ただ、デュポン選手が精神分裂症だってことが観終わって解説で知ったけど、多分アメリカ人には有名すぎる話で、説明が省略されているのであらかじめ言っておきます。
2022年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
レンタル 貯めたポイントでロハ
気になっていたが何となく敬遠していた一作
デュポンといえば超大企業
創業者一族がこんな一大事を…知らなかった
日本でも製紙メーカーの何代目かが
カジノで何億だか何十億だかをすった事件もあったな
スティーブ・カレルがイカれたマザコン大富豪の
狂気を静かにリアルに演じている
上向き加減の喋り方とか超不気味
自分主催の大会で試合に出て忖度されて勝って喜んだり
メダリストのコーチ面したり 異常なのだが滑稽さも感じる
悲劇と喜劇は紙一重だ
三島由紀夫が晩年に身体を鍛えていた姿と重なった
マーク・ラファロとチャニンング・テイタムは
できた兄と不器用な弟をそれぞれ巧みに演じていて
感情移入できた
スティーブ・カレルはオラが最近観る映画によく出ている
マネーショートとかバイスのチェイニーとか
この作品がターニングポイントとなったのだな
未公開シーンも含めていろんな場面の意味が
想像できる好きなタイプの映画だった
やっぱり実話モノはいい
事実は小説より奇なり…頑張れ小説
2021年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
緑の怪物も○○には勝てなかったか。それにしてもマーク・ラファロの入れ込み方は凄いと感じる。チャニング・テイタムもラストでは坊主刈りにしてたけど、ラファロは頭頂部剃り込み!ブリッジするとき頭を擦るんだよなぁ・・・
コメディアンを封印したスティーブ・カレルは怪演そのもの。何を考えてるのかわからないし、マザコン風でもあったため、結局は名声欲しさだけのスポーツ振興だったわけね。兵器産業で儲けたご先祖さま。写真や肖像画のイメージからすると、南北戦争辺りからか。銃に対するこだわりも彼を変貌させてしまったのかも・・・鳥類学者のままで良かったのに。
そして兄弟の確執。自分がチームのトップになりたかったがために、兄デイブの勧誘をおざなりにしてしまった弟マーク・シュルツ。業を煮やして自ら勧誘に赴いたジョン・デュポンは、そこまでは精神に異常をきたしてない。人物像をみると、ずいぶん前から統合失調症を患っていたようですが、母親の死が最も彼を偏屈させたのだろう。それでもデイブに対しては厚いもてなしだったように見えるが・・・
全体的には冗長気味に思えるし、この展開だと誰が誰を殺すんだ?と、どこに転んでもおかしくない雰囲気。本人が同性愛的な要素を否定しているし、普通の兄弟愛、ブラコンなのだろう。そして、異常なまでのジョン・デュポンの名誉欲と支配欲。殺害の動機そのものはわからないが、恵まれすぎていても精神異常になることがわかった。終始暗いイメージで進む映画なので、そんなに好きにはなれないなぁ。演技力とFameだけが良かった。
2020年12月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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デフォックスキャッチャーという財閥が経営するレスリングチームの副コーチをその社長デュポンが殺害した実際の事件の話。
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なので、被害者と加害者がメインの話かと思えば被害者の弟がメインで話が進む。私この事件全く知らなくて、途中気になりすぎて事件を調べたらえ!?兄が死ぬの!?なんで!?どうして?っていうミステリーとして見れたので結構面白かった(笑).
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弟のマークはオリンピックで金メダルを取ったものいつも兄の影に隠れてかつメダリストとは思えない地味な生活を送ってる。両親のいないマークは父ように接してくれるデュポンに依存する。
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デュポンも毒親の母を持ち、執着をしている。おそらく「アメリカ的な強い男」になって母親に認められたかったデュポンも、マークの父のように接することで自分の欲を満たしてた。(性的なこともしてたっぽい?)
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マークの兄デイブは、デュポンがなりたかった理想でそれが叶わないと知った時、自らその理想を破壊する。とんでもない愛憎劇でしたね(笑).
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ネトフリのドキュメンタリーで劇中にもでてきたテレビの取材場面が、実際の映像で見れるんだけどデイブとデュポンはめちゃくちゃ仲良さげ。この映画では全く真逆に映っていて、やっぱテレビって見せたいように見せる、1部を切り取っただけ、なんだなと。それは映画にも言えること。
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『マネーボール』の監督なので、スポーツ映画だけどくらーいテンポで良かったです。
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