魔女の宅急便

劇場公開日:2014年3月1日

魔女の宅急便

解説・あらすじ

宮崎駿監督によるアニメーション映画版が広く親しまれている角野栄子の児童文学「魔女の宅急便」を実写映画化。13歳になった魔女の血を引く少女キキは、掟に従い、一人前の魔女になるため修行の旅に出る。黒猫ジジと一緒にほうきに乗って旅立った彼女は、やがてたどり着いた海辺の町コリコで、パン屋のおソノのもとに居候することに。そこで空飛ぶお届けもの屋「魔女の宅急便」を始めたキキだったが……。主演はオーディションで選出された新人女優の小芝風花。「呪怨」シリーズや「ラビット・ホラー3D」など数々の恐怖映画を送り出してきた清水崇監督が、児童文学の映画化に挑戦。脚本に「おおかみこどもの雨と雪」の奥寺佐渡子。

2014年製作/108分/G/日本
配給:東映
劇場公開日:2014年3月1日

スタッフ・キャスト

監督
清水崇
企画
小川富子
企画プロデューサー
松栄清
エグゼクティブプロデューサー
森重晃
修健
プロデューサー
梅川治男
ラインプロデューサー
梶川信幸
原作
角野栄子
脚本
奥寺佐渡子
清水崇
撮影
谷川創平
美術
岩城南海子
照明
金子康博
録音
深田晃
編集
高橋渉
音楽
岩代太郎
主題歌
倉木麻衣
VFXスーパーバイザー
秋山貴彦
音響効果
柴崎憲治
衣装デザイン
宮本宣子
山下和美
装飾
小山大次郎
アクションディレクター
匠馬敏郎
キャスティング
新江佳子
東平七奈
助監督
毛利安孝
制作担当
鍋島章浩
竹岡実
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(C)2014「魔女の宅急便」フィルムパートナーズ

映画レビュー

2.5 魔女、やめるなよっ!

2014年3月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

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しんざん

4.5 旅立ちの春、震災の春

2014年3月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

幸せ

そうそう、こんな感じだった。数十年前に手にした美しい本、「魔女の宅急便」は…! 原作への想いがみずみずしく蘇り、文字から思い描いていた世界が、伸びやかに目の前へ広がっていくことにワクワクした。海辺の街の雰囲気、登場人物たちの服装や佇まい…どこを取っても予想どおり、期待どおり。ずんずんと嬉しくなった。
…と、原作の記憶に浸っていたら、突然、震災の記憶がよぎった。軌道に乗り始めたキキの宅配業は、思いもよらぬところから行き詰まる。人々の態度は一変し、「魔女の呪い」を怖れ、キキが届けた品物を手放そうとやっきになる。うず高く積み上げられた返品の山を見たとき、ふっと「風評被害」という言葉が頭に浮かび、舌がしびれるほどの苦味が、口いっぱいに広がるような感覚をおぼえた。
根拠がない、合理性もない、それなのに拭い去れない歪んだ不安感。人はなんて弱くて、ちっぽけなんだろう。キキを珍しがり、魔法を都合良く使うことにばかり気持ちを向ける人々…。キキは気づかぬままに彼らに振り回され、舞い上がり、傷ついてしまう。
けれども一方で、人は可能性のかたまりであり、理不尽なあれこれを乗り越える、大らかな力を持っている。そんな部分をも、本作は気負いなく、さりげなく描き出す。無口なパン職人、マイペースな獣医など、ろくにセリフがなくても、愛すべき人となりがうかがえる人々があちこちに登場。ふんわりと言葉に頼らない余韻を残す。山本さんも浅野さんも、素晴らしい俳優さんだなと改めて感じた。
旅立ちと新生活の春、そして震災の春にふさわしい作品だ。

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cma

1.0 飛んでない

2025年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

企画段階で敗北は決定づけられていたといえるでしょう。

アニメーション史上でも屈指の名作である『魔女の宅急便』を実写映画化する段階で、観客が何を期待して映画館に足を運ぶかを真剣に考えるべきでした。

洋画の『スーパーマン』が素晴らしいのは、クリストファー・リーブの演技に尽きます。

メイキング映像を何度も見て、あらためて確信しましたが、彼以外にあんなに上手に空を飛ぶスーパーマンはいません。
それは、観客の想像力をスクリーンに焼き付けることに妥協しなかったから。

かたや、本作では、小芝風花さんが果敢にも空を飛んでみせますが、技術スタッフの努力が足りないと思います。

見せ方でそれなりに飛んでいるようにするのだったら、方法はもっとあったはずなのに。

一番残念だったのは、一時的に魔法が使えなくなって、飛べなくなるシーン。あそこで、もっと工夫すれば、「本当に飛べるかも…」と思えたのに。

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うそつきかもめ

3.0 少女の挫折と再起を分かりやすく優しく描いた良質の童話映画

2025年10月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

宮崎駿のアニメ映画があるのに、これを実写映画化する意味があったのか…と、公開当時は思った。
オーディションで選ばれたという主演の女の子は確かに可愛いとは思ったが、小芝風花はまだ無名に近かった。
主演に決まった直後に彼女は非難を浴びたりしたようで、アニメ映画のイメージを大事にしたいファンの気持ちは分かるが、少女女優に何の責任もないのに酷い人がいるものだ。
ジャパニーズ・ホラーでハリウッドにも名前を売った清水崇にとっても、かなりハードルの高い挑戦だったはずだ。

改めて観てみると、やはりジブリ版のスペクタクルには遠く及ばないものの、極めて善良で良質の児童向け映画だった。
ちゃんとロケ撮影されていてるのに、オープン・セットであれだけ無国籍感を出しているのは素晴らしい。
瀬戸内海の小豆島がメイン・ロケ地で、島の高台から見下ろす海岸の町はアニメ版に負けない異国感がある。
クリーニング屋などが並ぶメイン・ストリートは岡山市の西大寺で撮影されていて、実際の通りに並ぶ建物をカラフルに飾って、ファンタジックな商店街を作り上げている。
これらは美術の勝利だと思う。
✶美術監督∶岩城南海子

小芝風花は初主演(だと思う)にしては、無難に自然体で演じている。13歳の見習い魔女の設定で、当人は16歳だったとのこと。ルックスが少女だから違和感がない。

ネコとカバのCGは当時の技術水準の問題だと思うが、あまり良くない。だが、それが目立たないように構図やアングルが工夫されている。

シンガーのYURIを歌えなくなった歌手役で出演させ、嵐に打たれながら歌わせたのはあまり意味がなかった気がする。
自分自身に疑問や不安を抱くとたちまち自信を失ってしまう。そんな壁にぶつかるのが人生で、何かをきっかけにその壁を壊して越えることはあり得るのだ。そんなテーマを主人公のキキと歌を忘れた歌手に投影しているのだけれど、ここはキキだけに集中してもよかったのではないか。
あるいは、歌手がキキを見て自分の殻を破る何かを掴む過程をもう少し丁寧に見せてくれれば、より感動的だっただろう。
✶脚本∶奥寺佐渡子・清水崇

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kazz