トラブゾン狂騒曲 小さな村の大きなゴミ騒動

劇場公開日:

トラブゾン狂騒曲 小さな村の大きなゴミ騒動

解説

「愛より強く」「そして、私たちは愛に帰る」「ソウル・キッチン」で世界3大映画祭の受賞経験をもつ若き名匠ファティ・アキン監督が、トルコのある小さな村で起こったゴミ処理場建設問題に迫ったドキュメンタリー。トルコ北東部トラブゾン地域の緑豊かな小さな村チャンブルヌに、ゴミ処理場建設計画が持ち上がる。ゴミを集めた地区からは悪臭が漂うが、におい消しのために香水をまいたり、ビニールシートで土壌汚染を防ごうとしたり、政府の計画はあまりにずなんなものだった。環境汚染のために普通の生活を営むことすら難しくなっていく村人たちの姿を通し、中央の論理・利便が優先され、地方がそのしわ寄せを受ける社会構図の問題などをあぶり出していく。

2012年製作/98分/ドイツ
原題または英題:Der Mull im Garten Eden
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2013年8月17日

スタッフ・キャスト

  • フセイン・アリオグル

  • ブンヤミン・セレクバサン

  • ネジハン・ハスラマン

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映画レビュー

4.0遠くの国の、近くの問題

2024年1月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ファティ・アキン監督作品は好きでよく鑑賞しています。ただ私の感性の問題なのか?どんな作品だったか内容を忘れがち…。 ドラマ作品ではなくドキュメンタリーを手掛けていると知り、2024年初鑑賞の作品としてチョイス。 住民や市長の声を拾い村の変化を追う、一定の距離を置いた視点は問題の深刻さを浮き彫りにしています。 ゴミは人が暮らす上で必ず出るもの、処理場の前にそもそも分別どうなってるの?と自分事のように心配になりました。 元々海に投棄していたのも驚きでしたし、様々な立場の人が出てくるもののデータの提示や住民への説明が全くない政府官僚の横暴さに憤りを感じました。 映画からは味や匂いが伝わらないものの、美しい村や村を愛する人々の暮らしを耐えられない臭いが覆っているであろう様子が想像出来て苦しくなりました。 過疎化が進む地方では都市部の受け皿としてこのようなゴミ処理場や、日本でも原発も同じ発想で建設されてきたのだろうな…と悟り住民を置き去りにしている権力への静かな怒りを忘れたくないと思いました☆

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marin33