ぼくたちの家族のレビュー・感想・評価
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緩く甘い。そして長塚の下手演。
緩く甘い。
家族たる実は浅い人間関係に一定程度は予め執着する人だけで構成された家族の再生譚。
進む程に患者が陽気に成る奇病を設定として映画の明るさを維持する無理は買おう。
長塚の下手演不機嫌のウザさが幾度も感情移入を拒んで幕。
石井裕也はここ数年で漸く良く成った。
母親が認知症になって大変だと思っていたら事態はもっと深刻だった。 ...
母親が認知症になって大変だと思っていたら事態はもっと深刻だった。
父親は全然頼りにならない、弟はまだ大学生、自分はこれから子どもが生まれ、金に余裕はない、さらに両親に多額の借金があることが発覚。
長男のストレスは計り知れない。
それを癒してくれたキャバ嬢のアリスちゃんが隠れた功労者か(笑)
母親が「悪性リンパ腫」と診断されて喜ぶのもおかしな話だが、少なくとも希望の光が見えたということでハッピーエンドかな。
余命1週間なんていう宣告が実際にあるのかと思った。 本人には知らされないが 夫(長塚京三)、長男(妻夫木聡)、次男(池松壮亮)はそれぞれパニックになる。
動画配信で映画「ぼくたちの家族」を見た。
劇場公開日:2014年5月24日
2014年製作/117分/G/日本
配給:ファントム・フィルム
妻夫木聡
原田美枝子
池松壮亮
長塚京三
黒川芽以
ユースケ・サンタマリア
鶴見辰吾
板谷由夏
市川実日子
母親・玲子(原田美枝子)は物忘れがひどくなり、
病院で検査を受けると、
末期の脳腫瘍で余命1週間と宣告される。
余命1週間なんていう宣告が実際にあるのかと思った。
本人には知らされないが
夫(長塚京三)、長男(妻夫木聡)、次男(池松壮亮)はそれぞれパニックになる。
その上、母親の隠れた借金300万円が見つかり、
夫が経営する会社の負債も数千万円有るという。
病院の治療費はどうするのか?
今後家族はどうなるのか?
その後家族はセカンドオピニオンを求めて奔走する。
多くの病院に断られ、
見放された家族だが、
再検査してくれる病院を見つけることができた。
そして、その病院で再検査した結果とは?
原田美枝子は「百花」(劇場公開2022年)でも同じような役柄を演じた。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
不器用な家族。バラバラになっていた家族が母親の病気によって1つにな...
不器用な家族。バラバラになっていた家族が母親の病気によって1つになっていく。
やっぱり人間、何か壁に当たった時にそれまで避けてきたものに気づくのかなぁと思ったり。
それでも家族それぞれが変わろうと動いていく姿がよかったし、長男役の目に光が差していないような暗かった妻夫木くんが除々に笑顔を見せるようになっていく姿が印象的で、その笑顔が全てなんだろうなって思った
絆の復活がうれしい
母の病気に際して、家族のきずなが戻る話で、困難な状況に立ち向かう力を感じた。
根底には、それぞれが愛情のある家族だからこそ、団結して立ち向かえる。
観終わった後、元気に生きている母を思い出した。
三人の男たち
母の病気をきっかけに兄弟親子の関係が徐々に深まっていく。兄の真面目さ 弟のいい加減さがある意味いい感じでお互いの良さを認めあう。助け合う 頼りなかった父も父なりにしっかりして男達三人が一つになっていく
母の愚痴や想いとか本音を聞いた息子達の母を助けたいという気持ちに感動です。それぞれの心情を上手く表していて家族の優しさ暖かさを感じた作品。
妻夫木がこれまでと全然違うキャラ。池松もいい。原田も可愛い。お父さ...
妻夫木がこれまでと全然違うキャラ。池松もいい。原田も可愛い。お父さんも最低な感じがいい。
石井はいつもどうしようもない大変な状況の家族たちを描く。
あまり一人で抱え込むなよ、また引きこもっちゃうぞ。
池松、泣くとこがいい。脚本、よくできてる。
ハワイアンダンスの踊り方から何から。兄弟は敵対意識もあるから、実際に逆を行く。
石井は、逆境の只中で、人が立ち上がり、立ち向かい、敵対もするけど連帯し、といった、実際の体験を生きてきた人、それを信じてる人なのかもしれない、彼の映画を見るときにいつも与えられる希望。人間の力強さ。それを喜び合う仲間。
【平穏だと思っていた家族が抱えていた様々な問題。喪失から再生していく家族の姿の強い絆を描く。沁みます。】
[若菜家の人々]
小さな会社を経営する克明(長塚京三)と玲子(原田美枝子)は東京郊外の一軒家に住んでいる。
長男、浩介(妻夫木聡)は大手電機メーカーに勤め、妻の深雪(黒川芽衣)は妊娠中。
次男、俊平(池松壮亮:この人は悪気なく、ふらふらしている人を演じさせたらピカイチである)は大学生だが、留年決定・・。
ー次男を覗いてまずは平穏な一家族であろう。ー
が、物忘れがひどいとこぼしていた母の様子がおかしくなる。(観ていて、心がざわつく。)
痴呆症状を見せる母は、過去も含めて家族に対する不満を言い始める。うろたえる男達・・。
次々に発覚する父と母の多額の借金。父は会社の借金と家のローンで6500万もの借金を。母もサラ金から300万。うろたえる息子達。
-この辺り、観ていて辛い、とともに私の親族は大丈夫か、と心配になるー
が、ここからの”ダメだった”男たちの奮闘ぶりに救われる。涙する。家族はそんなに簡単に”繋がり”を断ち切ってはいけないのだ!、と観ながら心の中で呟く。俊平の明るさに救われる・・。
<石井裕也監督が、身近に起こりうる親の痴呆、借金問題を題材にして、家族の強い繋がりを描いた秀作>
<2014年5月25日 劇場にて鑑賞>
安定の石井作品
“ごく普通の家庭”なんてどこにも無いんだと痛感した家族でした。
父は社長だけど経営は火の車で、長男に借金の保証人になってもらう始末。
長男は真面目でもうすぐ子供も産まれるが、
嫁のご機嫌ばかり気にする小心者。
次男は大学を留年し、偶に母に金を無心するボンクラ。
そんな母も、浪費癖で山の様なカードローンを抱える。
家はかなり立派で、車も一応高級車、なのだが、
母の病気で全ての綻びが露わになっていく。
家は豪邸に近いが、場所は山梨の住宅街。
母の本音で、「東京を離れるのが嫌だった」からして、
ガマンしてヤッテンダヨ!、やだ見です。
家の高級車も、外装は傷だらけ、ランプは切れてる。
父はしょっちゅう車のカタログを眺めてる。
現実感の無い男の馬鹿さ加減、やだ見です。
長男は家族の一大事に、俺がやらねば!と気合十分だが、
母の治療費を嫁に相談→産まれてくる子供のお金だ!。
話をすり替えられる夫婦あるある、やだ見です。
次男は散々金の無心を母にしといて、
莫大な母のローンが出てきたら父を責めるという責任転嫁、
やだ見のオンパレードです。
母の明るさだけで保っていた家庭はその明るさを失い、
残された男たちは、露わになった事実に戸惑いながらも、
もがきながら母の復帰の算段をつけていく。
それが滑稽でもあり、感動でもあります。
次男が朝のTVで今日の運勢見てからの1日の行動とか、
男3人で肩寄せ合って泣いてるシーンが正にそうでした。
ラストも希望の持てる終わり方。
次男の池松壮亮がいつもより台詞が多くて良かった。
観終わって、石井裕也作品だと分かり、
やっぱりこの人は外さない事が確認できた映画でした。
繊細に家族の絆を描くお手本のような映画
同い年の石井裕也監督の良くも悪くもこなれた感じは、羨望と嫉妬を覚えるね。『舟を編む』でも見せてくれた人間同士の繊細な心の交流に心が温かくなる。
気丈に振る舞う母、頼りない父、真面目な兄に、チャラいけど優しい弟、すごくユーモラスがあり見ていて微笑ましい家族。特に個人的には、池松壮亮の母に対する接し方や気持ちには目頭が熱くなった。
全体を通して単調ななかで、でも日常ってそうやって過ぎていくよなと思いながら感情移入できる素敵な作品。
観る値打ちのある映画
重い話かなあ、と思わせる序盤。なのに、ラストカットがあのようになろうとは、予想だにできなかった。家族の男、一人一人がかっこ悪く、かっこいい。原田美枝子は天使に見えた。「笑おうよ」
ラッキーナンバー8
とにかくリアル。
一週間という言葉に呆然となる男3人。
長男は地獄。緊迫感につのるイライラ。こわくて吐きそうになる。
借金の大きさに小さくなる男3人。当事者を回避したような態度の弟君はB型なのか。兄貴がいるからオレはいいや的な奴だとシュンペイを見ていたが....母のために無心で奔走する姿に非常に心うたれた。5年という言葉をきいて心に火が灯る感じが表情にあったし、まだまだやれるという心の声が全身から出ていた。ラッキーカラーのタクシーに乗り込む姿に前半とのギャップもあって泣かされた。
治療の余地があると言う言葉に涙する男3人。
困った事が起きた時にこそ家族の真価が問われる。問題は山積みで、まだまだこれからだが思い合える気持ちがあれは乗り越えていける。
兄貴の嫁さんも家族、これから生まれてくる子供も家族。ほんとうに良い作品。
期待しすぎて失敗した
なんて言葉は実在しないんだな、やっぱり。
すごく期待して観ても、ちゃんと期待に応えてくれる映画がある。
原作がいい、脚本がいい、台詞ひとつひとつがいい、俳優の演技も最高。でも、その面白さの核は言葉にできない。
そんな映画が。
原作が実体験を基にしている、と知って納得。ここまでいい話は嘘だけで作ることはできない。そして原田美枝子さんの凄さを味わうだけでもみる価値があります。
(イオンシネマの名作リバイバル上映で観ました。)
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