FLY
劇場公開日:2003年10月18日
解説
監督・石井聰互が、伊勢谷友介、永瀬正敏、浅野忠信を主演に迎えた短編オムニバス。『LAST SONG』『SHADOWS』『FLY』の3つのストーリーで構成され、それぞれ“逃げる男”が登場する。
2003年製作/日本
配給:パイオニアLDC、東北新社
劇場公開日:2003年10月18日
ストーリー
男(浅野忠信)は走っていた。銃を片手に、追ってくる警察をまこうと風を切って全速力で走っていた。あるマンションの階段を屋上に向かって駆け上がり、刑事たちは男を追う。そんな喧噪とはうらはらに、屋上では穏やかな風が洗濯物をなでつけ、ひとりの女(市川実日子)が午後の陽光を浴びて座っていた。屋上にたどり着くと、男は女に銃口を向けて人質にする。迫る警察に、近づくと女を殺すと叫び、逃げようのない逃げ道を探す男。黙って見つめる女に「何か喋べれよ」とせき立てるが、女は口を閉じたままだ。男は不意に銃を自分のこめかみに突き立て、本気で引き金を引く。しかし、弾は飛ばない。銃は不発だった。その瞬間に警察が駆け込んだ。女は隙を付いて男から銃を奪い取ると、全員に銃口を向けて、やおら自分のこめかみに銃を押し当てた……