極道修行 決着

劇場公開日:

解説

故国を離れ、日本の暴力団に身を寄せるふたりの韓国人ヤクザの生きざまを描いた、日韓合作の異色極道映画。スタッフ・キャストとも日韓混合によるもので、監督は「金を持って飛べ」の金想辰。脚本は金満坤と朴桂沃の共同。撮影は「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」の林淳一郎が担当している。主演は韓国の代表的映画俳優で「トゥー・カップス」の朴重勲と、「将軍の息子」シリーズの朴尚民。日本側からは白竜、大杉漣、哀川翔らが出演している。韓国での公開時には異例の大ヒットを記録した。

1997年製作/111分/日本・韓国合作
配給:彩プロ
劇場公開日:1997年5月24日

ストーリー

韓国暗黒組織に属するソンチョルは殺人を犯して日本へと逃亡し、うだつのあがらない青年・ヘグは新天地を求めて日本へ旅立った。その空路でふたりは出会い、成り行きで同居することになる。ソンチョルは暴力団張本組に寄宿し、韓国へ帰る日を待ちながら張本組のヒットマンをつとめ、虚無感をつのらせていった。一方のヘグは日本に来ても悪徳ブローカーに騙されたりと、やはりうだつがあがらない。ヘグは報復の手助けをソンチョルに頼み、強いソンチョルへ憧れを抱くようになった。やがてソンチョルは正式に張本と盃を交わし、張本組傘下の金田組の縄張りを任されるようになる。ヘグもヤクザを気取るようになり、ソンチョルに反感を抱く金田の嫌がらせにあいながらも、徐々にヤクザへ身を染めていった。韓国人ホステスの愛人もできヤクザ世界にはまり込むヘグと、純朴な日本人女性とつきあい始め己の宿命を見つめるソンチョルとの間には、少しずつ溝が生まれ広がっていく。ソンチョルの失墜を秘かに企む金田は、敵対する光組の事務所襲撃をヘグにそそのかした。ヘグはこの難事を流血なしに切り抜け、光組の在日組員ケンジを弟分とするが、すぐ後に張本組長の襲撃事件が発生し、金田組のカマタからケンジの存在を疑われた上、さんざん卑下されて、ついカマタを撃ち殺してしまう。この一件のためソンチョルは兄貴分の責任として指を詰めることとなり、ヘグは組内に居場所をなくした。失意のヘグは豪放な魅力を持つ光組組長の姿を見て、張本暗殺を手土産に光組へ寝返ることを決意する。湯治に出た張本を襲ったヘグとソンチョルの隔たりは決定的なものとなり、ソンチョルはヘグに決着の銃口を向けた。

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