鬼火(1997)

劇場公開日:

鬼火(1997)

解説

殺し屋としての運命に翻弄される男の姿を描くハードボイルド。監督は「新・極道記者 逃げ馬伝説」の望月六郎。「シャブ極道」の原作者としても知られる弁護士・山之内幸夫による原案をもとに、「野獣死すべし(1997)」の森岡利行が脚本を執筆。撮影を「truth」の今泉尚亮が担当している。主演は「海ほおずき The Breath」の原田芳雄。望月作品常連の奥田瑛二が敵役として重要な役どころを演じるほか、「チンピラ」の片岡礼子が共演。97年度キネマ旬報ベスト・テン第5位。望月六郎が、本作のほか「無国籍の男 血の収穫」「恋極道」を合わせた3本により監督賞を受賞した。

1997年製作/101分/日本
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:1997年4月19日

ストーリー

かつて“火の玉”と呼ばれ、極道社会でその名を馳せたヒットマン・国広が、刑期を終えて娑婆に戻ってきた。国広がいた組はすでに解散し、かつて敵対していた明神組の傘下で外様の組長となっている谷川だけが、今も国広を兄貴分と慕って迎え入れる。今度刑務所に入ったら死刑になってしまう国広は、極道の世界から足を洗い、刑務所で知り合ったホモの坂田の部屋に居候しながら、堅気として生きていこうと決めた。しかし、谷川から明神組組長・明神が表向きに経営する金融会社の運転手の仕事を紹介された国広は、闇融資金の取り立てで手柄を立てたことから、正式な組員として明神組に迎え入れられる。明神組関連の高級クラブで出会った、アルバイトのピアノ弾きの麻子を一目で気に入った国広は、夜伽に彼女を所望した。麻子はこれを拒まなかったが、国広は坂田の部屋で添い寝するだけで手を出そうとはしない。そんな彼に、麻子は「殺したい男がいる」と言って、妹を酷い目にあわせた藤間という男の話をした。国広は銃を手に入れ、麻子に犬を撃ってみるように促し、殺すことの意味を諭す。そうして麻子もまた国広に魅かれていった。ある日、国広は麻子を伴って藤間をこっぴどく脅し、麻子こそ藤間に辱められた被害者本人であることを知る。その後、国広と麻子は激しく求め合った。ところが、藤間が明神組傘下の藤間組組長の実兄であったことから事態は急変する。国広は明神組を追われることになり、再び堅気の生活に戻ることを強いられた。それは新しい人生の始まりを意味していた。国広は印刷工の職に就き、新たに部屋を借りて麻子とともに暮らし始める。その矢先、坂田が何者かによって殺された。国広の破門だけでは収まらない藤間への示しとして謀殺されたらしい。これを黙認する明神の態度に不満を抱く谷川も、何者かの密告により警察の取り調べを受ける羽目になった。何とか麻子との暮らしを守ろうとしていた国広の内に、再び鬼火が燃え上がる。言葉もなく麻子へ別れを告げた国広は藤間兄弟を撃ち、警察に逮捕された。そんな国広を見た谷川もまた、彼を追いつめた明神に銃口を向ける。

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スタッフ・キャスト

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(C)1996 山之内幸夫/GAGA PRODUCTIONS

映画レビュー

3.0古本屋で「180万円になります」「釣りはいらん。家でも建ててや」と、「風の又三郎」の文庫本を買った国広。

2021年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy
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