その夜の冒険
劇場公開日:1948年9月27日
解説
「狙われた女」の辻久一の企画で「三面鏡の恐怖」の高岩肇の脚本を新人監督安田公義が演出する探偵喜劇映画、撮影は「好色五人女」の宮川一夫、主演は池部良と「喜多川千鶴でコロンビアの奈良光枝が特出し新人郷田三郎が出演する。製作タイトル「七番目の接吻」。
1948年製作/65分/日本
配給:大映
劇場公開日:1948年9月27日
ストーリー
新聞記者早見浩一は女医の幸子との新婚旅行に別府航路に乗込んだが、隣室の谷という船客が乗船以来失そうしたという事件が起こる、浩一は商売柄谷を指名犯人秋月と判定するがその谷が身投げしたという、そして彼の部屋には「秋月はお縄を頂戴するようなどじは踏まない」と走り書が残されていた、その夜食堂では船客達がダンスを楽しんでいたが突然の停電で歌手の北園ルミのダイヤの首飾りが紛失した、この取調べのために高松から佐々木巡査が乗船する、と一緒に手をほう帯した坂田という男も乗船する、取調べの結果は意外幸子の洋服の中からルミの真珠が発見されてけん疑がかかり二人はびっくりする。浩一は甲板で山口という足の悪い男と坂田の会話から彼等を犯人と推定し、佐々木巡査の立会いで坂田の取調べが行なわれるが問題のダイヤは現れず失望しているところへ船客の一人梶夏江が入って来て坂田のパイプに火をつけようとするが火がつかない、浩一は直感でパイプを床にたたきつけると割れたパイプの中からダイヤが現れた、その場で坂田と共犯の山口は捕じょうされ新郎新婦は二人だけの楽しい時間が出来たと思ったのも束の間、夏江が失恋のため服毒したというので幸子は手当に出掛けねばならないという始末、一方浩一は谷失そう事件に疑問を抱いている矢先、黒眼鏡の時村という男を凶悪犯秋月と同一人であり谷は架空船客である事を見破るが、別府で二人は逆に時村のとりことなる、が同乗した自動車の運転手の機知で急停車し時村と浩一は格闘するが駆けつけた警官の手で指名犯人秋月は逮捕された、とびらがノックされる毎に巡査が現れたり服毒事件であったりでノック恐怖症となった二人はやっとホテルの一室に落着いたが、七度目のとびらがノックされてギクッとしたが五ツ位の男の子が「ママどこにいるの」と入って来た、坊やを見送ってから二人はしっかりと抱き合った。