赤穂浪士(1961)
劇場公開日:1961年3月28日
解説
東映の創立十周年記念映画。大佛次郎の原作を、「家光と彦左と一心太助」の小国英雄が脚色、「新吾二十番勝負」の松田定次が監督した。撮影もコンビの川崎新太郎。
1961年製作/150分/日本
配給:東映
劇場公開日:1961年3月28日
ストーリー
五代将軍綱吉の治下。江戸市内各所に立てられた高札の、第七条「賄賂は厳禁のこと」の項が墨黒々と消された。この犯人とおぼしき浪人堀田隼人は、目明し金助に追われるが、堀部安兵衛の好意で救われた。赤穂五万石の当主浅野内匠頭は、勅使饗応役を命ぜられた。作法指南役の吉良上野介は、内匠頭が賄賂をしないので事毎に意地の悪い仕打をした。勅使登城の当日、度重なる屈辱にたえかね、松の廊下で上野介に刃傷に及んだ。内匠頭は切腹を命じられた。悲報は赤穂にとんだ。城代家老大石内蔵助を中心に総勢六十余名が殉死と決まった。上野介の長子綱憲を当主とする上杉家の家老千坂兵部は、上野介お構いなしという片手おちな幕府の処断を聞いて心痛した。兵部と内蔵助はかつての親友であった。兵部は清水一角に命じ、腕ききの浪人者を集め、上野介の身辺を守らせた。隼人も附人の一人となった。兵部は妹の仙に、内蔵助らの動静をさぐることを命じた。隼人も赤穂に赴いた。内蔵助は、殉死を誓った同志に仇討ちの意志を打開け、城を明渡した。内蔵助は京都山科に居を構え、祇園一力で遊蕩の日々を送った。妻子も離別した。そしりの中で、ただ一人兵部だけは内蔵助の心中を知っていた。内蔵助は立花左近と変名し、東下りした。三島の宿で本物の左近と会うが、彼の情ある計らいで事なきをえた。内蔵助は討入りを決意し、瑶泉院を訪れ言外に今生の別れをとげた。元禄十四年十二月十四日、大雪の中を本所松坂町の吉良邸に討入った内蔵助ら四十七士は上野介の首級をえた。引揚げる赤穂浪士たちを見送る人々の中に、兵部の姿があった。「やがてわしも死ぬ、大石とあの世で会うのが楽しみだ」とつぶやいた。そばには隼人への想いを抱いてたたずむ仙の姿があった。
スタッフ・キャスト
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大石内蔵助片岡千恵蔵
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脇坂淡路守萬屋錦之介
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堀部安兵衛東千代之介
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浅野内匠頭大川橋蔵
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仙丘さとみ
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お咲桜町弘子
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桜花園ひろみ
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三島本陣の女中三原有美子
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あやめ藤田佳子
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北の方(瑶泉院)大川恵子
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伝吉中村嘉葎雄
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大石主税松方弘樹
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上杉綱憲里見浩太朗
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千代長谷川裕見子
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おりく花柳小菊
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楓青山京子
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浮橋太夫千原しのぶ
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およね木暮実千代
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立花左近大河内傳次郎
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清水一角近衛十四郎
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片岡源五右衛門山形勲
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堀部弥兵衛薄田研二
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多門伝八郎進藤英太郎
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吉良上野介月形龍之介
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堀田隼人大友柳太朗
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干坂兵部市川右太衛門
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柳沢出羽守柳永二郎
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松造堺駿二
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金助田中春男
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左吉(蜘蛛の陣十郎)多々良純
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武林唯七尾上鯉之助
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猿橋右門徳大寺伸
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松前伊豆守香川良介
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庄田下総守小柴幹治
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伊達左京亮片岡栄二郎
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藤井又左衛門堀正夫
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五兵衛高松錦之助
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松原多仲有馬宏治
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近松勘六楠本健二
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馬淵市之進月形哲之介
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浅井彦十郎国一太郎
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大立目市左衛門水野浩
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和久半太夫中村時之介
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曽根権太夫北龍二
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原惣右衛門明石潮
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大場源十郎清川荘司
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加兵衛吉田義夫
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富蔵星十郎
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小野寺十内沢村宗之助
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小林平八郎戸上城太郎
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片田勇之進阿部九洲男
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赤垣源蔵加賀邦男
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清野蔵人尾形伸之介