爆薬に火をつけろ

劇場公開日:

解説

樽井武の原案を「山と谷と雲」の池田一朗と「脅迫の影」の阿部桂一が脚本化、「第三の死角」の蔵原惟繕が監督したアクション・ドラマ。撮影は「海は狂っている」の岩佐一泉。

1959年製作/92分/日本
配給:日活
劇場公開日:1959年7月5日

ストーリー

京浜沿いの理立地帯・第三工区の工事権をねらっていた加納産業は手先の岩井組の手落ちから中西組にとられた。入札失敗の腹いせに加納一派は中西組作業員の引抜きに出た。しかし中西組の組長・忠治は、あぶれ者の風太郎をやとい、工事を始めた。暴れ者の風太郎たちは初め忠治に従わなかったが、その鉄拳の強さに屈した。忠治は工事資金を借りるため知人の銀行支店長・志賀を訪ね、志賀の令嬢で女流カメラマンの千賀子と知り合った。岩井組は、その後忠治に工事権の譲渡を迫ってきたがむろん拒絶、やがて第一期工事完成祝が開かれた。しかし岩井組は人夫頭・鬼源に、風太郎仲間の権田を買収させ妨害してきた。怒った忠治は鬼源の事務所へ話をつけに行ったが荒くれ者のこと、忽ち口論は乱闘に変った。翌朝“中西土工殴り込み”と建設日報は忠治を一方的に否として報道、このため県庁は事件の調査に乗出し中西組への資金ルートが閉された。千賀子は父に助けを求め、自分も貯金を投げ出して忠治を助けようとした。しかし理立工事の最大の敵・台風の猛威が近づいてきた。忠治を始め、今は彼を信頼している風太郎たちの必死の努力にもかかわらず台風は中西組の再起を奪った。組は解散と決った。しかしこのとき「給料なんかいらねえ、一緒に連れて行ってくれ」という風太郎たちの声があがった。折も折、県庁からアルプスのダム工事にかかってくれという報せ。中西組のトラック隊は再び死闘の待つアルプスめざして突っ走って行く。

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