歌ごよみお夏清十郎
劇場公開日:1954年11月1日
解説
戦前戦後合せて三度目の映画化で原作は旗一兵、脚本は、「学生五人男シリーズ・第一部 幽霊軍隊」の舟橋和郎、「恋風街道」の冬島泰三が監督に、太田真一が撮影に当る。出演者は、「若き日は悲し」の美空ひばり、「千姫(1954)」の市川雷蔵、「真実の愛情を求めて 何処へ」の柳永二郎、「赤穂義士(1954)」の三条美紀、「唄ごよみ いろは若衆」の川田晴久、堺駿二、香川良介など。
1954年製作/100分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1954年11月1日
ストーリー
元禄の頃。姫路藩御用達の米問屋但馬屋の手代清十郎は、美男で働き者との評判だった。但馬屋の娘お夏は気丈な娘で、清十郎を慕っていたが、表面は主従の気持を崩さなかった。但馬屋に米の買付の金五百両がお蔵奉行から届いた時、商売仇の近江屋は但馬屋の手代勘十郎を利でつって寝返りを強要した。勘十郎は口の不自由な寅松を使って土蔵から金を盗み、見ていた多十郎を威し逃げようとしたが、清十郎が来たのを見て、彼に濡衣を着せた。但馬屋は、お夏と与助の結婚を条件に那波屋に援助を頼むが、近江屋に仲をさかれてしまった。清十郎は島流しの刑に処せられ、自責の念にたえられなくなった多十郎は奉行所へ訴えようとするが、勘十郎に毒殺された。藩からの督促のために九右衛門は勘十郎のすすめもあって、近江屋に米をたのむが、廻送されて藩に納めた米に砂利が混っていたために但馬屋は倒産してしまった。お夏は彌助に助けられ、病床についてしまった九右衛門と彌助の家に泊めてもらった。このことを知った清十郎は流刑場を脱出し、料理屋の女お蔦に助けられた。勘十郎に闇討ちされた寅松は彌助に救われるが、真実を書き残して死んだ。近江屋甚兵衛と勘十郎に襲われてお夏達が危くなった時、清十郎とお蔦が駈けつけ難を救ったが、お蔦は勘十郎に殺された。悪人達は成敗され、但馬屋は復活し、清十郎はお夏の婿養子となった。