現代悪党仁義
劇場公開日:1965年2月3日
解説
佐川桓彦原作“えげつない奴”より「大笑い殿様道中」の若井基成が脚色「おんなの渦と淵と流れ」の中平康が監督したアクションドラマ。撮影もコンビの山崎善弘。
1965年製作/103分/日本
配給:日活
劇場公開日:1965年2月3日
ストーリー
詐講師・日神善六は刑務所での同房・コロシから借金の取りたてをたのまれ、謝礼金三十万を条件に引き受けてしまった。やがてシャバに出た善六は、得意の弁説でイカス女さとりを口説きおとし欲求不満を解消した。さとりと別れた善六は、刑務所での仲間タコ焼屋新八の家にいすわり、借金取たての相手大場死四郎を探し歩いた。やがて善六は死四郎から借金をしているという男・才助に会い才助の案内で、今は大神商事の社長と称する死四郎に会った。はじめは、そんな善六の要求をけった死四郎だったが、善六にうしろ暗いところをつかれ、四日後の返済を約した。勇躍して帰る善六に途中出会った空巣の常習犯・トビ健は「死四郎には気をつけろ!」と意味深な言葉をあびせた。四日後善六は、居留守を使う死四郎から無理矢理約束の金八十万を取りもどした。が、善六は帰途、若い女しよりに誘われ、ホテルで寝込んだすきに、眠り薬をもられ八十万そっくり盗まれてしまった。数日後新聞にトビ健殺害が報ぜられた。これを知った善六と新八は、残されたトビ健の女房美保を慰めにいった。が、善六はそこで意外なものを発見した。トビ健と美保の結婚式の写よに、死四郎としよりが並んで写っていたのだ。しよりは死四郎の手先だったのだ。逃げまわる死四郎を追いかけていた善六は、ある日またも意外なことにつきあたった。以前会った、さとりが死四郎の妻であり、さとりはそんな死四郎の正体を知らずに、大阪へやってきたというのだ。善六はさとりを利用して、死四郎の部下満由子から犯罪計画書を盗んだ。そして善六は死四郎の金庫破りの現場に乗りこみ、秘密を守ることを条件に借金をとりたて、さとりを自由にすることを約束させ、さらにトビ健殺しをも白状させた。だが善六は詐話師であった。死四郎らは駆けつけた警官に一網打尽となった。後には善六の哄笑がいつまでも続いていた。