ザ・クラフト
劇場公開日:1996年12月14日
解説
黒魔術を身につけた4人の少女たちの姿を描いた一編。ホラー映画と青春映画の2つの要素を併せ持つユニークな作風と、SFXを駆使した魔術の描写が見どころ。監督には「悪夢の惨劇」でホラー、「スリーサム」で青春ものを手掛けたアンドリュー・フレミングが抜擢され、脚本は「フラットライナーズ」のピーター・フィラルディとフレミングの共同。製作は「ウルフ」のダグラス・ウィック、エグゼクティヴ・プロデューサーはギニー・ヌージェント、撮影は前2作でも監督と組んだポーランド出身のアレクサンダー・グルジンスキー、美術はグルジンスキーと同郷のマレク・ドブロウォルスキー、音楽は「ストレンジ・デイズ ―1999年12月31日―」のグレアム・レヴェルがスコアを書き、スージー&ザ・ハンシーズ、マリアンヌ・フェイスフル、ピーター・ガブリエル、ヘザー・ノヴアら多彩なアーティストの挿入曲を使用。編集はジェフ・フリーマン、4人の少女の色分けにも細心の注意を払った衣裳はデボラ・エヴァートン、視覚効果はソニーイメージワークスが担当。また、テクニカル・アドバイザーとして、世界的な魔女団体COG(女神の盟約)の主要メンバーである本物の“魔女”パット・デウィンを迎えている。主演は、本作が映画での初の大役となるロビン・タニーとネーヴ・キャンベル、「D.N.A.」のファイルーザ・バルク、『CB4』(V)のレイチェル・トゥルー。共演は「蘭の女」「マタドール 炎のレクイエム」のアスンプタ・セルナ、「バイオレント・サタデー」のヘレン・シェイヴァーほか。
1996年製作/101分/アメリカ
原題または英題:The Craft
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場公開日:1996年12月14日
ストーリー
L.A.に引っ越してきた女子高生のサラ(ロビン・タニー)は、新しい学校で一風変わった女の子たちに目をつけられる。彼女たちは“魔女三人組”と呼ばれて仲間外れにされていたが、実際にはそれぞれに深刻な悩みを抱えていた。リーダー格のナンシー(ファイルーザ・バルク)はだらしのない母親と暴力を振るう養父との最低の暮らしから逃げ出したいと思い、ロシェル(レイチェル・トゥルー)は黒人というだけで他の白人の女の子たちからいじめられ、ボニー(ネーヴ・キャンベル)は重症の皮膚病のため背中一面に醜い爛れがあり、苦しい放射線治療を受けていた。三人は、いつか皆を見返してやるだけのパワーを身につけたいとの思いから、堅い絆で結ばれていた。かねてより黒魔術に関心を寄せていた三人は、強い霊感の持ち主であるサラを仲間に引き入れようとする。一旦は誘われるままに三人組と街に繰り出し、リリオ(アスンプタ・セルナ)という女性が経営するオカルト・ショップに出掛けたりしたサラだったが、彼女にしつこく付きまとう不気味なホームレスの男が車に跳ねられるのを目撃したり、ナンシーたちの話を聞くうちに怖くなった。彼女は先に帰り、フットボール部の選手、クリスとのデートに出掛ける。キスまでしか許さなかったが、翌日、学校でクリスは彼女とのセックスは今までの女の子のうちで最低だったと言いふらしてサラを物笑いにした。傷ついた彼女は三人組に誘われて黒魔術の儀式を執り行い、さらに夜を徹して悪霊マノンを呼び、そのパワーを体内に取り込む。効果はてきめんに現れた。クリスはサラになりふり構わず夢中になり、ボニーのただれた皮膚は奇跡的に快復し、ロシェルをいつもいじめていた白人の女の子は原因不明の脱毛症にかかる。そしてナンシーの憎い養父は心臓麻痺で急死し、その保険金のお陰でナンシーと母のグレイス(ヘレン・シェイヴァー)はリッチなマンション暮らしを送ることができた。だが、ナンシーは力をセーブすることなく、面白半分に魔術を使ってクリスを殺してしまう。罪悪感に苛まれたサラはグループから抜けようとするが、それを知ったナンシーたちは魔術を使って執拗に嫌がらせを始め、サラはリリオに助けを求める。リリオは彼女に、あなた自身のパワーを信じて立ち向かえばきっと勝てると言う。家に帰ると、ナンシーたちはサラの両親が事故死したニュース、さらに爬虫類や虫の大群の幻影を見せ、彼女を自殺に追い込もうとした。サラはやはり魔女だった死んだ母に祈り、マノンのパワーを取り込んでナンシーと戦う。壮絶な魔術合戦の果てにサラは勝利し、ナンシーの力を封じ込めた。ボニーとロシェルも力を失い、ナンシーは精神病院に送られた。そしてサラは街を去った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アンドリュー・フレミング
- 脚本
- ピーター・フィラルディ
- アンドリュー・フレミング
- 原案
- ピーター・フィラルディ
- 製作総指揮
- ギニー・ニュージェント
- 製作
- ダグラス・ウィック
- 撮影
- アレクサンダー・グラジンスキー
- 美術
- マレク・ドブロウォルスキー
- 音楽
- グレーム・レベル
- 音楽プロデューサー
- ラルフ・サル
- 編集
- ジェフ・フリーマン
- 衣装デザイン
- デボラ・エヴァートン
- 字幕
- 太田直子