メリー・ゴー・ラウンド(1923)

解説

「愚なる妻」に続いてエリッヒ・フォン・シュトロハイムが原作及び脚色し、自ら監督のもとに製作を始めたのを、製作中途で氏が退社したので、青島時代の名監督ルパート・ジュリアンがその後を襲って、多少脚色等も改めて完成した。主役は「人類の心」「燈台守の妻」等に端役を演じて認められ一躍抜擢されてスターの地位を与えられたメアリー・フィルビンと、「暗黒の妖星」「雁」に出演したノーマン・ケリーとで、「愚なる妻」出演のケーザー・グラヴィナやデール・フラー等も出演する。「三銃士(1921)」「オリヴァー・トウィスト」等出演のジョージ・シーグマン、「人類の心」「小牧師(1922)」等出演のジョージ・ハッカソーンの42人も重要な役を勤める。1914年から18年迄のオーストリア首都ウィーンを背景とした悲しい恋の物語である。

1923年製作/アメリカ
原題または英題:Merry-Go-Round

ストーリー

オーストリア皇帝フランツ・ヨセフ陛下のお気に入りにフランツ・マキシミリアン・フォン・ホーヘネック伯爵という若い軍人があった。彼はその爵位と人に優れた容貌を利用して、浮気心を満足させていたのであるが、1日遊覧場プラターのメアリー・ゴー・ラウンドでオルガン回しの娘アグネスを見て、その美しさに心ひかれた。彼女もフランツを憎からず思い、ネクタイ売りの商人であるという彼の言葉を信じ、伯爵とは知らずに純真な乙女の恋を捧げたのであった。フランツはアグネスと度々会うにつけ、彼女の清らかな心に次第にその淫らな心を浄化されて、真の恋の尊さ美しさを知るようになった。アグネスの父シルヴェスターは娘と同じ主人に虐使されている憐れな人形使いであったが老いたる妻のウルスラが死の床に喘ぐ時でさえ彼はその看護もならず、何も知らぬ人々の安っぽい笑いを誘うために、心に泣きながらも命じられた役を演じねばならなかった。歓楽の影に隠された涙を知るものは少ない--。伯爵は皇帝の厳命止み難く、愛なきギゼラ伯爵令嬢との結婚式を挙げた。やがて恋人の素性と妻あることを知ったアグネスは、その心変わりを恨みながらも、彼を思い諦めることは出来なかった。戦争の幕は開かれて、伯爵は出征し、老いたるアグネスの父も出征した。戦地で伯爵は重傷を追ったが、戦い終って再び春がウィンナに訪れてきて、予てアグネスを想っていた障害者のバートロメフの望みが果たされようとした時、伯爵がアグネスを訪ねて来た。真の恋には地位も階級も財産もなかった。心から愛し合う若い恋人の抱擁があるばかりであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

3.0前半はシュトロハイム

2021年3月10日
Androidアプリから投稿

後半は監督が変わったこともありシュトロハイムっぽい終わり方では無い。
出来はまずまずというところ。少し長い。
話の作り込みも浅い気がする。
オラウータンがデブ畜生を夜這いしてぶちのめすシーンはいったい何だったのだろう。
何故必要なのか分からないシーンが多々あった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
都会の男

他のユーザーは「メリー・ゴー・ラウンド(1923)」以外にこんな作品をCheck-inしています。