大いなる勇者

劇場公開日:1972年11月3日

解説・あらすじ

1850年代、戦争からの逃亡者ジェレマイア・ジョンソンはロッキー山中で猟師となり、インディアンと交易し、インディアンの娘と結婚し、白人の孤児を引き取り、幸せに暮らし始める。だが、彼には困難が待ち受けていた……。雄大な自然を背景に、孤高のフロンティア・スピリットを描く。

1972年製作/116分/アメリカ
原題または英題:Jeremiah Johnson
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:1972年11月3日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

4.5 ユタ州の自然を愛したレッドフォードのルーツ的作品か

2025年9月30日
PCから投稿

開拓民の中でも山中で狩猟して暮らすマウンテンマンと呼ばれた人々の中でも、「肝臓喰い」とあだ名された実在の人物、ジョン・ジェレマイア・ジョンソンの伝記映画で、過酷な山中で暮らそうとする世捨て人の主人公をロバート・レッドフォードが熱演。ディカプリオの『レヴェナント』も過酷な西部開拓民の生き方を身体を張って描いていたが、こちらも山中に分け入った風景の荘厳さと、そこでの生活をドキュメンタリー的に描いたアプローチが力を発揮している。

そしてなによりも、アメリカ人が持っている西部開拓魂や開拓民への憧憬がどういうものなのかがひとつの具体として理解できるのがいい。こんな暮らしを実際にしたいかどうかはともかく、そこにはひとつの哲学があり、こういう精神性がアメリカという国を作ったという感覚があるのだろうと、異文化理解が進む資料的な価値も大きい。

しかしシドニー・ポラック監督にはなんとなく都会的なイメージがあるのだが、大自然とがっつり組んだ作品があったことも、先入観を打ち崩してくれて良い。

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村山章

3.5 ジェレマイア.ジョンソンの生き様

2025年6月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

驚く

斬新

それでも町に下りないロッキーに魅せられた男達の気持ちに疑問を持つも観終わってなぜか納得してしまう。
都会派ポラック&レッドフォードコンビが都会のジレンマから解放してくれる疑似野生旅体験ムービーの傑作!
辛く過酷のに不思議とジョンソンの生き方に憧れます。

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映爺

3.0 不思議な魅力を纏うサイレントセミドキュメンタリー

2025年2月19日
iPhoneアプリから投稿

説明調なセリフはほぼ無いし、派手な音楽も無い。アクションも現代の目で見れば地味です。映し出されるのは広大な自然と、どこか冷めた視点で語られる1人の男の旅路。ともすれば退屈な映画になりそうなんですが、クセになるというか考察の余地を残してくれてる印象でなかなか低評価にもならない、そんな不思議な映画でした。

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吠えない狼

4.0 歳を経てみると、深い作品。

2023年8月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

1975年、6年頃しゃれたシティ派のポラックとレットフォードの作品に魅せられていた流れで、街の小さなリバイバル館で見た覚えが有るが、思い入れてたモノとは程遠く、ドキュメンタリーに近い作風が退屈だった時間としての記憶しか無かったが、60を過ぎた今機会を得て観るに、作品造りの深さが心深く染みる。
それはまるで「旅」をするがごとく、話が進む程に面白さが厚みをまして行く、正に劇場の椅子に深く腰を落ち着けしっくりと堪能すべき作品、その場その瞬間を楽しみにする方には、不向きの作風。
何が起きたか?何が起きているか?の説明が台詞、テロップ等で一切無い!
スクリーン(画面)から読み取るしか無い!
これぞ、映画本来の醍醐味でわないだろうか?
中休憩を挟み、思う果たして私は此のような覚悟をもって生きてきただろうか?
この先生きて行く上で、どれ程の覚悟をもっているだろうか?
っと、一人の男の生きざまのドラマでは有るが、いつの時代の誰もが構え持たねばならない心の強さ、サバイブして行く力を描いた作品じゃないだろうか?
原題はは、主人公の名前、「大いなる勇者」っと言うタイトルは、観賞後は、?っと思う
主人公は、人生の山谷を行く鑑賞者でも有るのだから。
っと私は読んだ。

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too-ku-o