ブルーエンゼル

劇場公開日:

解説

大空に壮麗なジェット飛行を展開するフライング・チーム〈ブルーエンゼルス〉の世界一周デモンストレーションを描くドキュメンタリー。製作・監督はポール・マーロー、脚本はフランク・ハーバート、撮影はデイヴィッド・ガードナー、音楽はフレッド・マイローが各々担当。日本語版監修は清水俊二。イーストマンカラー、ビスタサイズ。1974年作品。

1974年製作/アメリカ
原題または英題:Blue Angels
配給:東宝東和
劇場公開日:1975年11月15日

ストーリー

世界一の航空技術とフォーメーションの美しさで知られるアメリカの飛行チーム〈ブルーエンゼルス〉は、スカイ・チャレンジャーの頂点をいくグループだ。Fー4Jファントムの6機編成で、それこそ神技をこえる見事な実演を大空に展開する。チーム・メンバーの名はハーレー・ホール、ケヴィン・オマラ、ジム・マロウスキー、アーニー・クリステセン、スティーヴ・シューメーカー、スキップ・アムステッドの6人。いずれも長身のハンサム・ガイだ。世界一周の実演旅行へ出発の日彼らはFー4Jファントム機に搭乗し、凄まじい爆音と共に滑走路を飛び立っていく。陽炎の向こうにまるで蜃気楼のような機影の奇跡的な美しさ。晴れわたった大空。そこに一分の誤差も許されない4機の超密集編隊飛行と、2機による超低空高速すれ違い飛行がスリリングにくりひろげられる。ほんのわずかのミステイクでも、たちまち死につながってしまう恐るべき緊迫危機。続いて地面スレスレの背面飛行、めまぐるしく機体を回転させるドリリング・フライなどあらゆる高度なテクニックが惜しげもなく叩き出る。こうして最初のアクロバット飛行を成功させた6機は無事に着陸し、大きな拍手をあびた。ふたたび生と死のギャンブルに挑む〈ブルーエンゼルス〉のデモンストレーション飛行が開始される。ここは灼熱のメキシコ。雷雨があがったばかりの大空に6機による超密集編隊飛行がスタート、つづいて4機にヴァリエーション、外れた2機が凄まじい轟音を発して、超低空交錯、背面飛行をダイナミックに演じ分ける。パイロットの表情が極度の危険によってひきつったように歪み、互いの交信の言葉が思わず昂ぶってわななく。1機の脚が出ない。遂に胴体着陸を決意。エアポートは直ちに万全の事故対策の態勢を整える。こうしてメキシコでの一大デモンストレーション飛行をクライマックスに〈ブルーエンゼルス〉は再び世界一周の旅へと、休む間もなく飛んでいく。人間が成し得る最も素晴らしいものを求め、究極の限界へのチャレンジに身を投じながら。(東宝東和配給1時間35分)

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5公開当時に劇場の大スクリーンで鑑賞した、コレ観た人は殆ど居なかろう作品

2024年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、TV地上波

公開当時に新宿プラザ劇場のD150方式大スクリーンで鑑賞した。
本当の原題は『Threshold: The Blue Angels Experience』(閾値: ブルーエンジェルス体験)の様である。

当時こんなものを他の映画と同じ料金払ってまで観たいと思う物好きは居らず、大劇場は文字どうり殆どカラッポの、貸切状態での鑑賞となった。

ブルーエンジェルスの、見たことも無いような命がけの様に思える技には度肝を抜かれた。
『トップ・ガン』のような時代が来るまでは、このような映像を大画面で観る機会など、後にも先にもまず無かったろう。

ストーリー性があるわけでは無いので、ある意味、地味な印象の作品ではある。
主題歌がカッコ良かったので、当時サントラのシングル盤を買い、気に入って聴いていた。
B面曲も挿入歌で、その名前から元モンキーズのマイク・ネスミスによるものだと分かった(確かにあの声だ)。

参考までに、ナレーションはあの俳優のレスリー・ニールセン氏という事。
『ポセイドン・アドベンチャー』の3年後で、まだコメディ系で才能を開花させる時期には大分遠い。

そしてそれから11年後の1986年12月、同じ新宿プラザ劇場のD150方式大スクリーンで『トップ・ガン』を鑑賞する日がやって来るとは。
同じ劇場で、打って変わってまさに満員御礼状態の、立ち見まで出ていたその盛況ぶりは感慨深いものがあった......

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アンディ・ロビンソン