テンプルの愛国者

解説

「テンプルちゃんお芽出度う」につぐシャーリー・テンプル主演映画で、同じくジョン・ボールズが共演している。原作はエドワード・H・ピープルが書き卸し、「運河のそよ風」のエドウイン・バークが脚色、「小連隊長」のデイヴィッド・バトラーが監督、「私のテンプル」のジョン・サイツが撮影、に夫々当たった。助演者は「征空重爆撃」のジャック・ホルト、「黒地獄」のカレン・モーリー、「青春万歳」のビル・ロビンソン、グィン・ウィリアムス、ウイリー・ベスト等である。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:The Littlest Rebel

ストーリー

ヴァージー・ケイリイはアメリカ南部の名門ケイリイ家の独り娘である。彼女が7才の時、奴隷問題が因でアメリカは南北2派に別れて争い、遂に砲火を交えるに至った。ヴァージーの父は大尉として南軍に従い各地に転戦している。父の出征中、彼の身を案ずる余り、母は病の床に伏し明日をも知れぬ重態となった。幼いヴァージーの心配は一層深く、これを見た黒ン坊の忠僕ビルは誰にも云わずケイリイ大尉の許へ来て奥様の病状を告げた。これを聞いた大尉は夜にまぎれて秘かに自分の屋敷に戻って来たが、その時はもう既に遅く、ヴァージーの母は此の世の人ではなかった。涙の野辺の送りを済ませ、大尉とヴァージーが墓前にひざまずいてお祈りをしているとき、北軍の将校モリソン大佐が現れ父娘2人を虜としてしまった。しかし大佐は血も涙もある武将だった。彼は一家の事情を聞くと父娘を北軍の者に仕立てて戦線を突破させようと計ったが、途中で此の計画は北軍の知るところとなり、ケイリイ大尉は敵将として、モリソン大佐は裏切り者として、2人共銃殺されることになった。銃殺の日は刻々と迫ってくる。ヴァージーは父と恩人の命を救おうと小さい心を痛めたがどうすることもできない。忠僕ビルはこのいたいけなヴァージーの孝心に感動して、彼女を連れて時の大統領アブラハム・リンカーンに2人の赦免をお願いする事を思い立った。が何しろ戦火に包まれているので住む家は無論の事、大統領の元へ行く旅費すらも出ない。ビルは幼いヴァージーに唄わせ自分が踊りそれで旅費を稼いで首府まで出かける事になった。2人は苦労を重ねて首尾よく大統領に面会する事が出来た。リンカーンはヴァージーの孝心の情に動かされてついに2人の赦免状に署名した。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く