ステラ・ダラス(1925)
解説
原作はオリーヴ・ヒギンス・プラウティ夫人作の小説でかつて劇化されてレスリー・カーター夫人が演じて好評を博したものである。フランセス・マリオン女史が脚色し「ロモラ」「ホワイト・シスター(1923)」等と同じくヘンリー・キング氏が監督したもので、主役はかつてトライアングル社の専属女優だったベル・ベネット嬢が特に選ばれて演じ、「楽園の盗賊」等出演のロナルド・コールマン氏、「職業婦人」等出演のアリス・ジョイス嬢、「嘆きのピエロ」等出演のロイス・モーラン嬢、「ドン・Q」等出演のジーン・ハーショルト氏及びダグラス・フェアバンクス・ジュニアが共演する傑出した人間劇である。
1925年製作/アメリカ
原題または英題:Stella Dallas
ストーリー
父が事業上の不正を働きそれを恥じて自殺したのでステフェン・ダラスは恋人ヘレンとの婚約を破って行方を晦ました。彼はその後ステラ・マーティンと結婚しやがて一女ローレルを設けた。財産と地位とを得てもステラは昔の友達特に調馬師エド・マンと親しんだ。夫ダラスはそれを嫌い別居を申し出て妻と娘を残してニューヨークにでた。ニューヨークで未亡人となったヘレンと再会し古い恋は蘇ったが、ステラが離婚を承知しないので如何することも出来なかった。ローレルは大学に入って夏休みにリチャード・グロヴスナーと恋に落ちた。しかし母ステラが衆人の嘲笑の的となったのを恥じ憤って彼らは帰った。帰途の寝台車中でステラは自分が母である限り娘は幸福になれないということを悟らねばならぬ様な会話を盛れ聞いた。そして離婚をし娘を新しいダラス夫人たるヘレンに預けることにした。しかし娘ローレルはステラ以外の女を母とすることは出来なかった。ステラは自殺を計ったがそれも果たさずエド・マンと結婚して娘を棄てる風を装った。母の堕落に失望したローレルは父とヘレンの許に帰った。リチャードとのロマンスは濃やかになり二人の結婚式は挙げられた。雨の中でステラは窓越しに娘の結婚式の様を飽かず眺め入った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ヘンリー・キング
- 脚本
- フランセス・マリオン
- 原作
- オリーブ・ヒギンズ・プローティ