口紅殺人事件
劇場公開日:1956年7月24日
解説
製作はバート・フリードロブ、監督は「飾窓の女」の名匠フリッツ・ラング、脚色は「キリマンジャロの雪」のケイシー・ロビンソン、原作はチャールズ・アインスタインの『血の刺戟』、撮影は「第17捕虜収容所」のアーネスト・ラズロ。主演は「荒野の貴婦人」のダナ・アンドリュース、「悪の対決」のロンダ・フレミング、「地獄の掟」のアイダ・ルピノ。助演はジョージ・サンダース、サリー・フォレスト、ジェームズ・クレイグ、ハワード・ダフ、ジョン・バリモア・ジュニア。
1956年製作/アメリカ
原題または英題:While the City Sleeps
配給:RKO映画
劇場公開日:1956年7月24日
ストーリー
アパートに住む若い独身女が浴室で殺され死体の傍に「おふくろに聞いてくれ」という無気味な口紅文字の落書が残されていた。カイン通信社の老社長はこの事件を知るや部長を召集して社の全力を挙げてこの事件を追求し特ダネを物にするように指令したが、その直後病衰の彼は急死する。カイン社長の息子ウォルターが社長の椅子を襲ったが仕事に暗い彼は重役を抜擢して専務制をしきたい腹案を発表した。写真部長ハリー・クリッツア、通信部長マーク・ラヴィング、新聞編集長ジョン・ディの3重役はこの椅子を狙って功名競争をはじめた。先ず口紅殺人事件がテスト・ケースになる。ところが、犯行の動機、侵入経路は何等の手掛も得られない。敏腕記者モブレイ(ダナ・アンドリュース)は恋人の通信部長秘書ナンシー(サリー・フォレスト)のアパートを酔って訪れたが偶然その扉から犯人侵入経路のヒントを把む。その容疑者が捕ったと聞いた彼は警察にでかけた。容疑者として逮捕されたアパートの管理人が犯人だとは思えない。警察や新聞社を愚弄するかのように又も独身女性が惨殺された。モブレイはたくましい推理力を発揮して情報を集め、その夜、自分の担当するテレビのニュースを利用して、犯人は黒髪の20代の青年、女性に対して偏見をもつ狂人同様の人間であることをスッパ抜き、犯人の反抗心をあおりたてる大芝居を打つ。モブレイはナンシーとの婚約を新聞の記事に流す。モブレイは犯人が必ずナンシーを襲うと見当をつけ、ガウフマン刑事に依頼して彼女に護衛をつけさせる。新聞編集長と提携して活躍するモブレイを不快に思う通信部長は自分の愛人である婦人記者ミルドレッド(アイダ・ルピノ)にモブレイを誘惑させ、酒で婚約第一夜のナンシーとのデートを破ってしまう。やがて、モブレイとカウフマン刑事は不吉な予感を受けて、ナンシーのアパートに飛んで行く。果たして殺人犯人はナンシーのアパートの扉を叩く。本能的に危険を感じた彼女が扉を開けないので丁度カイン通信社の写真部長と逢引きするために同じアパートを訪れた社長夫人ドロシイ(ロンダ・フレミング)を襲う。彼女の抵抗と悲鳴で犯行に失敗した犯人は街頭に逃走し、かけつけたモブレイとカウフマン刑事に追跡されて、地下鉄内に逃げ込み追いついたモブレイと激闘が行われ、縛につく。殺人鬼はドラッグ・ストアに雇われている配達夫で継母に育てられた一人っ子であった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フリッツ・ラング
- 脚本
- ケイシー・ロビンソン
- 原作
- チャールズ・アインスタイン
- 製作
- バート・フリード
- 撮影
- アーネスト・ラズロ
- 音楽
- ハーシェル・バーク・ギルバート