宇宙征服

劇場公開日:

解説

「魔術の恋」のジョージ・パルが1955年に製作した空想科学映画 。チェズリー・ボーンステルとウィリー・リーの原作より「折れた槍」のフィリップ・ヨーダン、「宇宙戦争」のバリー・リンドン、「船乗りシンドバッド」のジョージ・ワーシング・イエーツが脚色、ジェームズ・オハンロンが脚本化したものを「ターザンの危機」のバイロン・ハスキンが監督した。テクニカラー色彩の撮影は「楽しき我が家」のライオネル・リンドン、音楽はヴァン・クリーヴである。出演者はいずれも無名の新人たちで、ウォルター・ブルック、エリック・フレミング、ミッキー・ショーネシー、フィル・フォスターなど。

1955年製作/81分/アメリカ
原題または英題:Conquest of Space
配給:パラマウント映画会社
劇場公開日:1955年7月22日

ストーリー

時は未来。場所は地球から1100マイル上空の宇宙旅行中継所。これは人類がつくった地球の衛星である。すでに1年にわたってサミュエル・メリット大佐(ウォルター・ブルック)以下の特にえらばれたアメリカ陸軍将兵が、この中継所で月世界旅行のため、宇宙船の運送に従事していた。月世界行きのため特別の訓練をうけている6人の兵はマホニー軍曹の監督下におかれていた。ジョージ・フェントン博士が地球からロケットで来て、メリット大佐が少将に進級したこと、月世界行きが火星旅行に変更されたことを知らせた。大佐とその息子のバーニー以下、シーグル、井本、フォダーが火星行きロケットに乗り組むことになった。その夜、地球からテレビの特別放送があり、シーグルの恋人ロージー、バーニーの新妻リンダ、フォダーの母ハインツがテレビを通して送別の言葉をのべた。翌日、ロケットは出発した。マホニーがひそかに乗り込んでいてメリットを怒らせたが、もう帰らせるわけに行かなかった。飛行をつづけるうち、メリットは精神に異常を来し、自分たちは神の領域を侵そうとしていると口走るようになった。フォダーがロケット外に出てアンテナ修理中、小遊星に当たって死んでから、メリットはますます神の怒りを口にするようになった。数日後、ロケットは火星に着いた。バーニーたちが機外にいる間に、メリットが貯水タンクの栓を開けてしまった。バーニーはピストルを乱射するメリットに躍りかかって取り抑えたが、その時のもつれでメリットはピストルの弾をうけて命を失った。一同はメリットを葬り、研究資料探索の数カ月をすごしたのち帰路につくことになった。当日、地震がおこってロケットが傾いてしまったが、バーニーの機転で機は正常の位置にもどり、無事に火星を出発することができた。

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