ボディ・スナッチャー/恐怖の街
解説
カリフォルニア州の小さな町。医師マイルスの周辺で異変が。人々は肉親が別人になってしまったと訴え始める。やがて明らかになる驚愕の事実。マイルスは、巨大な豆のサヤの中で人間が複製され、それが本物と入れ替わっていたことを知る! 未知の生命体による侵略の恐怖を描く。78年、そして93年にもリメイクされた。
1956年製作/80分/アメリカ
原題または英題:Invasion of the Body Snatchers
カリフォルニア州の小さな町。医師マイルスの周辺で異変が。人々は肉親が別人になってしまったと訴え始める。やがて明らかになる驚愕の事実。マイルスは、巨大な豆のサヤの中で人間が複製され、それが本物と入れ替わっていたことを知る! 未知の生命体による侵略の恐怖を描く。78年、そして93年にもリメイクされた。
1956年製作/80分/アメリカ
原題または英題:Invasion of the Body Snatchers
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2012年11月24日この作品は50年代最高のSF映画だと思います‼️内容は皆さんご存知、寝ている間に宇宙人の繭にされ、自分の体を乗っ取られてしまうという侵略モノです‼️それに気づいた主人公マイルズと恋人ベッキーは街からの脱出を試みるが・・・‼️後に何度もリメイクされてますが、やはりドン・シーゲル監督による今作が一番好きですね‼️「あれはママじゃない」と言う少年、「伯父が別人」と訴える姪、自宅に未完成の自分の複製があったり、体を複製してる巨大な豆のサヤ、いつの間にか車のトランクにサヤを入れられていたり、マイルズとベッキーが大勢の "彼ら" に追いかけられるシーンのスピード感など、決して派手な見せ場やスペクタクルシーンは無いのですが、シーゲル監督の躍動感あふれる演出に不安倍増、ハラハラドキドキさせられてしまう‼️そんなシーゲル監督の神がかった演出の白眉がクライマックスのベッキーが "彼ら" になってしまうシーン‼️一瞬、ベッキーから目を離したマイルズ‼️ベッキーにキス‼️異変に気づいたマイルズのドアップ‼️気づかれたベッキーのドアップ‼️恐怖に震えるマイルズのドアップ‼️仲間になりなさいと誘うベッキーのドアップ‼️拒否するマイルズのドアップ‼️仲間を呼ぶベッキーのドアップ‼️闇夜を逃げるマイルズ‼️疑惑、不安、確信、恐怖といった感情が同居する名場面‼️素晴らしいです‼️でもメチャクチャ怖いです‼️初見から30年以上経ちますが、今だにこのシーンのケヴィン・マッカーシーやダナ・ウィンターのドアップの表情は忘れられない‼️と言うか、トラウマになってます‼️そしてこの作品をはじめとする50年代のSF映画は、台頭する共産主義への恐怖を、宇宙からの侵略という形で描く作品が多かったのですが、この作品も宇宙人に取って代わられる設定が共産主義への恐怖を感じさせますよね‼️そして共産主義への恐怖以上に、この作品の価値を高めているのは、当時のハリウッドを震撼させていたマッカーシー議員による "赤狩り" を際どく風刺している点‼️当時の映画人たちは、仲間を売って自分だけ助かろうとする者もいれば、最後まで抗議を続けた者もいて、疑心暗鬼、すなわちこの作品の主人公みたいな状況に置かれていたわけです‼️それを象徴するようなダナ・カウフマン役ラリー・ゲイツのセリフ「明日になれば君も仲間さ」「愛、欲望、野心、信念などない方がシンプルに生きられる」、そしてラストのマイルズのセリフ「君たちは狙われてる!妻も子供もみんな奪われるぞ!奴らはすぐそこに!次は君だ!君なんだ!」‼️マイルズ役がケヴィン・マッカーシーというのも不気味な因縁を感じさせて戦慄です‼️恐怖です‼️安堵したマイルズのドアップの表情で締めくくられるラストカットも、安心の中に一抹の不安を感じさせて印象的でした‼️
妄想などではなく、“本当に”侵略されているんだ、というラストが面白かった。見終わってしばらく、現実感覚がふわふわする。/ちょっとだけ違う、という説明不能な怖さ。AIだ何だと言っている現代にリアルな恐怖である。
ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!より話はしっかりしている。
街が汚染されるっていうのは似ているけど、
正直オマージュ作品かな?なんて思う。
作品の発想は奇抜なので、かなり当時は斬新だったと思う。
病院に搬送された男が語る恐怖の出来事…。
カリフォルニアの小さな町で開業医を営むマイルズは、奇妙な噂を聞く。一部の住民が、肉親や知人が“偽物”であると…。
最初は信じていなかったマイルズだが、やがて戦慄の真実を目の当たりにする。
町や住民は侵略されていた…!
侵略SFの古典で、後に3度も映画化されるオリジナル。1956年の作品。
どうしてこうも何度も何度も映画化される…?
やはりそれは設定の秀逸さにある。
当時の侵略SFと言ったら、異星人がUFOで攻めてくるワンパターン。
そんな中で、異星人が人知れず住民の身体を乗っ取り、いつの間にか周りはもう…。
本当に異星人が侵略して来たら、こうなのかもしれない。
この“身近な侵略”は、後世の他の侵略SFや日本作品でも『ウルトラセブン』や黒沢清監督『散歩する侵略者』の原点として多大な影響を与えている。
50年代SFあるあるの退屈な恋愛要素混じりの人間ドラマやチープさも感じられる。
特撮を駆使した派手な見せ場も特に無い。
が、じわじわ煽る恐怖演出はなかなか。B級チックな特撮SFとは一味違う。
今改めて思うと、監督がアクション派のドン・シーゲルというのも意外だが、さすがの職人手腕を発揮。
謎、不審、“偽物”の身体と遭遇、不気味なサヤ…。
侵略者からの追撃。
マイルズは恋人と町を脱出しようとするが、まさかの展開に…!
「次は君だ!」「次は君だ!」
本来は理性を失ったマイルズが警告するシーンで終わる予定だったが、暗すぎるとの理由で今の形に。
当初のラストも今のラストもインパクトは充分。
身近な侵略はもう始まっている…かもしれない。