イスタンブール(1956)
劇場公開日:1957年1月19日
解説
トルコの都市イスタンブールを背景にした活劇。「ミシシッピの賭博師」のシートン・I・ミラーがストーリーを書き、さらにバーバラ・グレイ、リチャード・アラン・シモンズの2人と共同脚色した。監督は「全艦発進せよ」のジョセフ・ペヴニー、撮影はウィリアム・ダニエルス、音楽はジョセフ・ガーシェンソン。出演者はエロール・フリン(「覆面の騎士」)「大空輸」のコーネル・ボーチャーズ、「太陽に向って走れ」のジョン・ベントリー、「トロイのヘレン」のトリン・サッチャー、「拳銃稼業」のリーフ・エリクソンなど。黒人歌手ナット・キング・コールが2曲を歌う。アルバート・J・コーエン製作。
1956年製作/アメリカ
原題または英題:Istanbul
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1957年1月19日
ストーリー
輸送機を所有し空輸業をしていたジム(エロール・フリン)はイスタンブールへ来た時、オーストリア人の女デザイナー、ステファニイ(コーネル・ボーチャーズ)と知り合った。愛し合うようになった2人は結婚を約束し、ステファニイはアパートへ移り職を探そうとした。彼女に贈物をと考えたジムは、知り合いの骨董屋アジズの店ですばらしい腕輪を入手、ホテルの自室で分解すると、磨いてないダイヤが沢山入っていた。彼はダイヤを天井に隠した。ある夜、ポール・レンコフという小泥棒が忍び入りダイヤを処分しようというがジムは拒絶。だがその夜、ダリウスを首領としたレンコフ始め4人の暴漢に襲われた。ジムとステファニイはサラク警部とヌラル税関監査官の取り調べを受けるが、その折り、カイロから巨額のダイヤが密輸されたこと、腕輪を買った日行方不明になったアジズが死体となって発見されたことが判明。しかしジムは何も知らぬと言い切った。2人はパリへ難を避けようと相談するが、ヌラルはジムの輸送機を没収し、国外追放しようとした。ヌラルに伴われ飛行場へ行く途中、ステファニイのアパートが火事なのを見たジムは中へ飛び込むが彼女の姿はない。身許不明の焼死体の発見で彼女は死んだと考えたジムはイスタンブールを去った。5年後、ジムは思い出のイスタンブールに来た。昔の部屋には、チャーリイ(リーフ・エリクソン)とマージのボイル夫婦が入っていたので、ジムは隣室に入った。レンコフの手引きであったダリウスは、彼がカイロで求め密輸入したダイヤを子分の1人がアジズに売ったと語り、探索の謝礼は1万ドルというが、ジムは先日の返報と彼を殴って帰る。ジムはホテルでステファニイを見つけたが、傍らにいた男ダグラス・フィールディング(トリン・サッチャー)は自分の妻カレンと紹介。ステファニイは5年前、記憶喪失症となり、その後英国の技師フィールディングと結婚したのだ。だがジム来訪の際、腕輪を見た彼女は記憶を一部とり戻す。夫妻の部屋からダイヤを取り出したジムを誘拐したダリウスは、同じく捕まえたステフィニイを種にダイヤを出せと脅迫。ジムは隙をうかがい、レンコフの拳銃を奪ってダリウスを射殺、火の手の上がった隠れ家から逃げ、ステファニイを夫の許に届ける。火災のショックで彼女は総てを想い出すが、やはりダグラスと暮らすという。ジムはダイヤをヌラルに渡し、自分の処置を一任。ジムの乗った旅客機が離陸した時、愛情もなく、義務のため自分と暮らす決心をした妻をジムの許へ帰そうと考えたダグラスがかけつける。様子を悟ったヌラルは職権で旅客機に戻るよう命令。涙の眼で空を見上げるステファニイの方へ旅客機は降下して来る。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョセフ・ペブニー
- 脚本
- シートン・I・ミラー
- 脚色
- リチャード・アラン・シモンズ
- バーバラ・グレイ
- シートン・I・ミラー
- 製作
- アルバート・J・コーエン
- 撮影
- ウィリアム・H・ダニエルズ
- 音楽
- ジョセフ・ガーシェンソン