キャプテン・フィリップスのレビュー・感想・評価
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見てよかった
トム・ハンクスの演技が凄すぎる!
生き死にギリギリの綱渡りサバイバル
はー疲れた。
いやはや観てるだけでここまでの疲労感を味わうとは。
常に銃口を頭に突き付けられ、いつ引き金を引かれてもおかしくない状態がずっと続く、まさに生き地獄ってやつですよ。
緊迫感だけで構成された様な映画というか、緊迫感しかないというか。いや本当、疲れました。
主人公のフィリップス船長にまるで寄り添うかの様に、カメラが彼を追い、彼を捉え、彼を突き離し、また接近し、また寄り添う。その時その時の彼のコンディションを淡々と映し出してくるので、もうその臨場感から伝わって来る切迫感逼迫感たるや息の詰まる思いです。
まあ実話ベースの話だから、結末は分かっているつもりなんです。でも、この緊張感を延々と強いられれば一体どっちに転ぶんだ?と段々不安になってくるというか。
彼を捉えた海賊チームの誰か一人でもトチ狂えば、即ジ・エンドという危機的すぎる状況。
ラスト近くのいよいよもう駄目だ!て時の船長の叫び声にこちらも胸が詰まりまくってね。当事者じゃないけど自分も覚悟を決めちゃうみたいな。
ランタイム134分間、まさに観てるこっちも全力で走り抜けた感じというか。
圧巻です。
本物の海賊がここに。
勇気の支え
主人公の静かなる勇気には感銘を受けました。
その勇気は決して彼個人の資質だけに拠るものではなく、家族や仲間への想いが支えとなっているのは明白です。
そしてもうひとつ、重要なのは国家への信頼です。
日本人は愛国心などと言うと、とかく軍国主義とかネガティブな連想をしてしまいますが、そういった事ではなく、人が母国を愛し信頼する代わりに国も国民の生命と財産と権利を守るという、一種の対等な契約関係が国際社会には当然のように存在します。
そして、この事件におけるアメリカはその責務を忠実に果たします。
たった一人の船長を救うため、イージス艦や強襲揚陸艦そして最精鋭の特殊部隊を惜しみなく投入し、全力で救出作戦を展開するのです。
正しく国民の信頼と期待に応えてくれるのです。
自分の生還を待っている家族がいるというのも素晴らしい心の支えになりますが、自分は見捨てられなず必ず救出しようとしてくれる祖国があるというのも勇気の支えとして掛け替えの無いものです。
振り返ってみて、これが日本ならどうでしょうか?
日本人船長が海外で拉致されても自衛隊は急行してくれるでしょうか?
マスコミは自衛隊の国外での武力行使を違憲だと非難し、野党は派兵を散々じゃました挙句船長が死んだら内閣に責任を押し付け、内閣は遺憾の意を表明する、そんなところじゃないでしょうか。
アメリカという国の軍事は確かに独善的で攻撃的なのは否定しませんが、それでも国民の信頼と期待に応えようとする姿勢は評価できると思います。
因みに、以前ソマリアで海賊ファンドなるものが発行されるというニュースがあった時、「それなら戦争ファンドも作られるんじゃないの」という声があがりましたが、それに対して私はこう答えました「戦争ファンドなんて昔からあるし誰でも買えるよ。通常はアメリカ国債って呼ばれてるけどね」
奇しくもこの映画は、海賊ファンドと戦争ファンドの対決でもあるんですね。
面白くて興味を抱かせる
登場人物一人ひとりが光る
ボーン・イン・ザ・U.S.A.
終始ハラハラ
傑作ですが・・それだけではないなにか。
内容としては、恐らくまだまだ記憶に新しいだろう 2009年に起きたアメリカの「アラバマ号」を海賊が襲撃して、船長が人質になって、オバマ大統領の指揮のもと、ネービーシールズが出動したそれです。
まぁ・・当時のニュースを覚えてたので、結果はわかってはいるけど。
やはり・・ドキドキしますよね。
監督は、「ジェイソンボーン」シリーズのポール・グリーングラス監督。
元々、リアル嗜好の監督なので、かなり雰囲気がリアルです。
予告編を観る限りだと、どうしても襲われた側の正義感のようなものが全面に出てるように見えましたが・・
あのソマリア地域の大変さなども、しっかり描かれてたので・・
なんというか、観終わったあとに、なんともしれない
いたたまれない気持ちにもなりました。
それでも、泣いてしまいました。
なんだろう・・緊迫感の描写がすごいので・・ずっとドキドキさせられるのですが
海賊のソマリア側にも立てるし
襲われた、キャプテンや船員の立場にも立てる。
久しぶりにズシンとくる、重い映画にやられたって感じですね。
とりあえず・・・海賊しなくてもよい。
そして・・今、こうして生きてる事に感謝します。
けど・・けど・・・
もっと、みんなが平和に生きていける世界になるように望みます。
誰かが幸せだと・・誰かが不幸なのかなぁ・・。
そんなの悲しすぎます。
っと・・そんな映画でした。
最高のトム・ハンクスを見た
今年観た映画で文句なしにTOP3に入る。
実話はストーリーの展開に制約があるが、細部までよく練られた脚本と、実写をふんだんに取り入れた作りものではない映像、出しゃばらない音楽、それにスピーディーで必要な情報を逃さない編集、いずれも超一級の仕事だ。
大きなスクリーンを、波を掻き分け進む大型コンテナ船マースク・アラバマ号のスケール感は圧倒的。そのアラバマ号との距離を詰めようと、航跡波をものともせず小型船で追う海賊たちの死に物狂いの形相はとても演技とは思えない。
独り人質になった船長を救うために繰り出される救助部隊。国を挙げての救助作戦はアメリカならではだ。日本だったら、事実関係の情報収集に追われるだけで手も足も出ない。国民の生命と財産を守るのが国家の使命という当たり前のことができる国は強い。
軍歴のないごく普通の船長と、漁師が武器を持っただけの海賊。玄人の駆け引きが存在しない一触即発の危うさが緊張の糸を今にも引きちぎれそうなところまで引き絞る。
救助を待つフィリップ船長。何もせずにじっとしている方が安全な局面でも行動してしまう。それは助かりたいという希望よりも、もう伝えられないかもしれない家族への思いをなんとか形にしておきたいという切なる願いからだ。
この気持ちがラストで涙となって溢れ出る。
海軍の女性衛生士は女優ではなく本物だそうだが、素晴らしいラストシーンを作り上げた。
最高のトム・ハンクスを見た。
生と死のドキュメント
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