最強のふたりのレビュー・感想・評価
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極めて21世紀的な見事な作品
素晴らしい映画に出逢えました
ただの障害者と介護人との心のふれあいのお涙頂戴のような安易なものではありませんでした
21世紀的な様々な問題を自然な視線で見つめています
原題の通り、人は誰しもアンタッチャブルな何かを抱えています
それを尊重して、それに触れないことも必要ですし、かといって必要以上に回避するのもまた違う
しかしドリスは極めて自然な態度で絶妙な距離感、踏み込み方を示してくれます
どういう人であれ人を人として向き合い、直視して誠実に向き合あことの大事さを教えてくれます
つまり人間を人間として互いに認めあうということです
自由、平等、博愛
文明社会であることの根源的な理念
それが21世紀の今、本当は大事にされているようで現実はただのお題目の空念仏になっていないかをえぐっている鋭さを感じました
それ故にドリスは黒人の移民として設定されているのでしょう
映画としても、冒頭のスポーツカーでの暴走シーンとラストシーンがつながり、導入部のつかみと共にそのシーンの意味の理解が深める為の構成となっているなど巧みさが光ます
フィリップの誕生日でのドリスのブギーワンダーランドをチョイスするダンスシーンは見事です
感情が解放され爆発した名シーンでした
つまりアンタッチャブルでバラバラだった人々が、それぞれの心にタッチできた瞬間なのです
このように音楽がブラックミュージックにファンも納得の嬉しい効果的な使われ方をしています
音楽も絵画も詩文(手紙)も人間が人間の感情を伝えるための手段であって、芸術的な価値は金銭的それも投機的な価値とか、芸術史的な価値、技術とかの価値云々の前に、人間が人間同士共通に感じ合うためにあるものなのです
だからまどろこしいことはせずに、楽しい時には音楽に合わせて踊るべきだし、技術も素養なぞなくても思うままに絵を描けば良いし、美辞麗句を尽くした散文の手紙なんかよりもすぐに電話すべきなのです
建前を守っていても本質は守られてはいない牢獄
安楽なようで人間と認められていないフィリップの境遇、ドリスの最下層の境遇も共に牢獄であり抜け出せません
そしてそれは21世紀の社会そのものなのです
本作はそこからの突破口を指し示しているのだと思います
前世紀では絶対に作れない、21世紀だからこその映画だと思います
今後さらに高く評価されていく映画だと思います
なんとも言えない
感想が難しい…
フランスの人種事情、黒人たちの暮らしぶり等の知識がないまま見て、そのままこのレビューを書いています。
基本的には、気難しい老人の心を黒人青年が解していく、その様に暖かい感動を覚える映画だと思います。
時にドリスの冗談は、私の感覚からするとやや過激で、ちょっとヒヤッとするところも笑
フランス映画はあまり経験がないのですが、どうしても日本やハリウッドでよくある“山場”を意識してしまうので、いつ、この二人は大ゲンカして、そして仲直りして最強の2人になるのか…とみていましたが、そういう映画ではないですね。
正直、もっと感情を揺さぶられると思ってましたが、ガッカリ感はありませんし、満足しました。
この映画、僕にもっと知識や洞察力があれば、さらなる深い意味が読み取れたのかなぁ。
メッセージ過多ではなく、むしろ淡々としている映画なので、造詣が深い方が見ればまた違って見えるのかも。
そういう意味で何とも言えない難しさがあると思いました。
全然違いますけど、何気ない背景、景色が美しい!街並みも自然も良かった・・・
フランス行きたいなぁって思いました笑
ちゃんと笑える
雇用関係を超えた男の友情🤝
エボニー&アイボリーな友情が眩しい
全身不随の大富豪フィリップが自身の介護士を募集したところにやってきたヤケに陽気な失業者ドリス。本人はハローワークへのアリバイ作りの為に速攻不採用通知をもらって立ち去るつもりだったが、フィリップはシャレで採用、フィリップと彼を支えるスタッフ達はドリスに翻弄されながら影響されていく・・要するに『ブギー・ワンダーランド』で踊る黒いアルプスの少女ハイジみたいな話、もちろんロッテンマイヤーさんも出て来ます。21世紀にEW&Fが最高だ!とほざく黒人青年がパリにいるとは考えにくいのですが実話だそうですよ、ちょっと昔の話なのでしょうか。
エボニー&アイボリーな男の友情ものとしては『許されざる者』におけるクリント・イーストウッドとモーガン・フリーマンに匹敵する佳作。おしゃれな感じで宣伝されていますがセリフは下ネタてんこ盛り、小学生に見せると回答に躊躇することになるので避けましょう。
特筆すべきは劇中スコアの素晴らしさ。EW&Fやジョージ・ベンソンが素晴らしいのは言うまでもありませんが、ルドヴィコ・エイナウディのピアノが実に素晴らしい。シネコンの売店にサントラを置いていなかったので、速攻Amazonで輸入盤CDを注文しました。
意外と普通
素直に面白い
同情してない!!!
金持ちっていいな
学生が観た感想
泣けはしないが、なんだかホッコリする映画
ふと夜中に映画を見たくなる時
観たいものは特にないけど、何か映画を観たい時
仕事で疲れて、何もしたくないけど、何か観たい時
そんな時、ありませんか?
この映画はそんな方にお勧めな映画です。
複雑な人間関係はないので、あまり頭は使わず
ストレスなく観れるのが良い。
フランス映画らしいというか、単調なんだけど、ユーモアもあり
けど決して大げさにしないところは、フレンチらしい。
主人公の二人、富豪のフィリップと介護する黒人ドリスの関係が
物語が進むにつれて、深くなっていく描写は、見ていて
自然と笑みがこぼれます。
ハラハラするシーンは、ほとんどないので、
そういうシリアスもの好きはちょっと薄味かもしれませんが笑
二人のいい歳を超えた男の友情、性欲、家族、人間関係、
そして、恋。
奥さんがいない初老に近いフィリップも、恋はしたい様子を
描く描写もリアルで、そこに一番リアリティーを感じ、切ない気持ちになりました。
「金はあるが、ハンデキャップがある私に魅力はあるのか」と
自問しているところなど、健常者でも誰でも好きな人には、強気にいけない様を
表しているシーンは、心にきます。
この映画は、大感動も特になく、大笑いもしません。
ただ、それがいいというか、ほんとに自然な状態で観れる一本だと思いました。
また一つ、「時間をおいてまた観たい映画」に入りました。
かつ、時間が経っても色あせない作品だなと思いました。
主人公二人の演技も、とても素晴らしいものです。
芸術の国らしい作品です。
iTunesで200円でレンタルできる時代なのも、良いですね笑
幸せ
自分では経験し得ない人生を教えてくれる
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