最強のふたり : 映画評論・批評

メニュー

最強のふたり

劇場公開日 2012年9月1日
2012年8月22日更新 2012年9月1日よりTOHOシネマズシャンテほかにてロードショー

偽善の匂いも居心地の悪さもない、笑って泣ける痛快コメディ

たしかに最強だ! 昨年の東京国際映画祭で予備知識なく観賞し、幸福感を噛みしめながら思った。しかし日本では知られたスターは不在、主役は車椅子の中年と黒人青年、フランス映画でコメディじゃ、いくら作品がよくても配給が決まらないんじゃないか。

これが杞憂に終わってほんとうによかった。あとは最強な作品力がモノを言ってくれるだろう。実際、この映画は驚嘆に値する。実話をベースとする障害者と介護人の話なのにゲラゲラ笑えるコメディで、「お涙頂戴」的なアプローチをしないのに観客すべての心を熱い感動で揺さぶるという映画なのだから。

大富豪の紳士フィリップは、事故で首から下が麻痺してまったく自由が利かない状態。そんな彼が自分の介護役に選んだのが、スラム育ちのアフリカ系兄ちゃんドリス。子供がそのままデカくなったようなこのオトコは常識や偏見に縛られず、「障害者を障害者とも思わぬ」言動でフィリップを容赦なくおちょくる。だが、腫れ物に触れるような接し方をされる屈辱より、同情のかけらも見せないドリスの言動がフィリップにはどれほどありがたかったか。

社会的立場も音楽の趣味も正反対なふたりが、互いを面白がる掛け合いはひたすら面白く、痛快だ。偽善の匂いも、居心地の悪さもまるでない。ただふたりが世界を広げ、共鳴を深めていく過程がうれしくて、笑顔のまま涙がぽろぽろ。実在の介護士はアルジェリア移民だそうだが、監督がドリスというキャラを逸材オマール・シーにあて書きしたことが、大きな勝因。彼のまっすぐな瞳と天真爛漫な笑顔を、きっと愛さずにはいられない。

若林ゆり

関連コンテンツ

関連ニュース

関連ニュース

フォトギャラリー

DVD・ブルーレイ

映画レビュー

平均評価
4.1 4.1 (全253件)
  • 素直に面白い とても気持ちよく観られる作品。 特別盛り上がるシーンがあるわけでもなく、緻密な伏線が張られてるわけでもなく、派手なアクションやドッと沸くようなコメディもない。 それでも素直に面白かったと言える作... ...続きを読む

    コトブキ コトブキさん  2018年11月9日 21:26  評価:4.0
    このレビューに共感した/0人
  • 実話だった 相手が望むこと以上に、相手に最も必要なことをしてあげれる関係性。障害があったとしても、なくても、最高でしかないと思う。差別、偏見、優劣それら全部を飛び越えた作品。 ...続きを読む

    ちさと ちさとさん  2018年10月17日 23:38  評価:4.0
    このレビューに共感した/0人
  • 同情してない!!! ドリスは情け無用といえるくらいだが、フィリップは彼が同情の目でみてない。という言葉が衝撃的でした。 健康体だった人が、ある日身体が不自由にもなれば、 心も閉ざしがちになるし、人の目もきになる。 ... ...続きを読む

    Riri Ririさん  2018年10月16日 05:26  評価:5.0
    このレビューに共感した/0人
  • すべての映画レビュー
  • 映画レビューを書く
このページの先頭へ

最近チェックした履歴

映画の検索履歴

他の映画を探す

映画館の検索履歴

他の映画館を探す

特別企画

新作映画評論

新作映画評論の一覧を見る
Jobnavi