コーマン帝国

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コーマン帝国

解説

「インディペンデント映画の神」「B級映画の帝王」とも称される名プロデューサーで映画監督のロジャー・コーマンの人生を描いたドキュメンタリー。「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」(1960/監督・製作)や「血まみれギャングママ」(70/監督)、「デス・レース2000年」(75/製作)など、監督として約50本、プロデューサーとしては400本以上もの作品を世に送り出してきたコーマンは、「早く、安く、利益を出す」という理念のもと、奇抜なアイデアで作品を連発。ジャック・ニコルソン、フランシス・フォード・コッポラ、ロバート・デ・ニーロ、マーティン・スコセッシ、クエンティン・タランティーノらがコーマンの率いる低予算作品の現場から巣立っていった。そんなコーマン門下生らのエピソードや代表作のフッテージとともにコーマンの軌跡を追う。

2011年製作/91分/アメリカ
原題または英題:Corman's World: Exploits of a Hollywood Rebel
配給:ビーズインターナショナル
劇場公開日:2012年4月7日

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映画レビュー

4.0警察が来たら逃げる!

2019年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 低予算、速撮り、基本は1テイク!100万ドル以上の映画なんて意味がないという主張ものもと、赤字になった映画はたった1本だけという、アメリカB級映画を語るには欠かせない存在のロジャー・コーマン。彼の素顔、神髄に迫る貴重なドキュメンタリー映画。  とにかく彼のもとから巣立っていった監督、俳優は有名人ばかり。ロン・ハワード、マーティンスコセッシ、ポール・W・S・アンダーソン、ジョー・ダンテ、ジョナサン・デミ、ジャック・ニコルソン、ピーター・フォンダ、ロバート・デ・ニーロ等々、数えきれないくらいコーマン学校から巣立っていったのだ。  常に観客のことを考え、何が売れるかまで考えていた。また、多い年では10本もの映画を世に送り出す。そんな彼の根底には反体制の思想がある。何かに抵抗しなければ観客は喜ばないのだと・・・。  そんな売れっ子であるはずの彼が唯一赤字を出した「Intruder」。60年代初期に南部に行って撮影し、黒人差別の問題を訴えた作品なのだが、公民権運動の前でもあるし、社会派映画としては時が熟していなかったのだ。  アカデミー賞功労賞を受賞するシーン、ジャック・ニコルソンンの男泣きのシーンを見てしまったら、泣けるドキュメンタリーとしても印象に残る作品となった。

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kossy

3.5門下生の顔ぶれが凄すぎる

2018年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

まあ、知らなかった人です。 この作品ということでのレビューはとくになし。 とにかく門下生の顔ぶれが凄すぎる。まじで映画界の頂点を極めた人物がずらり。こんなことってある?ていうぐらい。 でも、偶然じゃないんでしょうね。そんな人たちが惹かれる作品を作り、人としても素晴らしい映画監督なんでしょう。でなければこれだけの才能が集まる理由がわからない。

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okaoka0820

4.0こういう人物が居るから映画はさらに面白い

2013年12月25日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

興奮

言わずと知れたB級映画の帝王、ロジャー・コーマンに迫ったドキュメンタリー。 コーマンの手掛けた作品を紹介しつつ、コーマンの映画製作手腕、“コーマン学校”の卒業生がコーマンについて語る…。 コーマンの事は勿論知っていたが、改めてこうやって見ても、最初から最後まで興味深い内容。 星の数の映画人の中でも、ロジャー・コーマンほどユニークな映画人はなかなか居ない。 手掛けた作品はB級、チープと呼ぶのが相応しい超低予算映画ばかり。 コーマン映画を見て、素晴らしさや斬新さを覚える事は無いだろう。 しかし、映画をビジネスとして捉えるなら、コーマンは成功人。 安く早く作る。何でも利益を上げる時の鉄則。 低予算のSFやホラーがほとんどだが、エログロなど観客の見たいものを見せる。 言ってみれば、B級グルメと同じ。それもグランプリを穫るものではなく、それなりに満足出来るもの。 コーマンの人となりは意表を突く。 一風変わった人物かと思いきや、温厚で紳士的。 そんなコーマンの下で映画を学んだ映画人は、今さらわざわざ名前を挙げなくても分かるくらい錚々たる面々。 彼らがコーマンを語る時、本当にコーマンへの愛を感じる。 特に、ジャック・ニコルソンの言葉はグッとくる。 コーマン門下生のその後の活躍や成功が、コーマンも自分の事のように誇らしいという。 普通の恩師と教え子と変わりない。 コーマンを“B級映画の帝王”とだけで称されるのは勿体無い。 才と人徳溢れる、偉大で魅力的な映画人。

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近大

4.0真面目な人なんだけど人使いは荒い

2013年12月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

映画監督・プロデューサーであるロジャー・コーマンの生涯を追っていくドキュメンタリー。 コーマン学校・コーマン塾などと言われ、若手の登竜門的独立系映画会社をやっている人という認識だった。 それと低予算映画で決して赤字を出さないというポリシーの人。 決してメジャーではやらずB級にこだわっていた点が謎だった。 その理由がハッキリわかる。 何でも自分でやりたがる、人に指図されるのが何より嫌。 ある意味究極のエゴイスト。ワンマン映画男なのだ。(この点、ちょっと共感してしまう) しかしコーマンは知性派の落ち着いた人。 内に秘めた情熱がハリウッドのやり方と違ったということなんだろう。 自社で使える範囲の予算で、絶対に黒字を出さなければ 映画を撮り続けられない。 それがコーマンの出した答え。 ずっと無視されていたアカデミー協会から連絡があり アカデミー賞名誉賞を受賞することになる。 そこでどんなスピーチするのだろう?もしかしたら嫌味の一つでも言うのかな、と思っていたら驚くほど感動の内容だった。 『この世界で成功するには、危険を冒す必要があると思う。 今、最も優れている映画は、危険を冒し賭ける勇気のある独創的で革新的な映画製作者が撮影したものだ。 だから常に賭けて、危険を冒すことを忘れないでほしい』 このスピーチをしているのを聞いている盟友ジャック・ニコルソンの嬉しそうな顔が印象深い。あとほんの少しの出番だが、最高のコーマンファンの一人タランティーノのスピーチも痺れたな。 エンドロールで流れるラモーンズとコーマン映画の映像の組み合わせも最高の出来。 コーマンのように自分の信念に正直に生きたいと感じました。

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散歩男