星を追う子ども

劇場公開日:

星を追う子ども

解説

「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」など繊細な心理描写と緻密な映像美で知られるアニメーション作家・新海誠が、「秒速5センチメートル」以来5年ぶりに手がけたオリジナル長編作。少女アスナが父の形見の鉱石ラジオで聞いた不思議な音楽をきっかけに、大冒険へと旅立つ姿を描くジュブナイルアニメ。美術監督の丹治匠、音楽の天門ら新海作品を支えるおなじみのスタッフが集う。

2011年製作/116分/G/日本
配給:メディアファクトリー、コミックス・ウェーブ・フィルム
劇場公開日:2011年5月7日

スタッフ・キャスト

監督
原作
新海誠
脚本
新海誠
エグゼクティブプロデューサー
川口典孝
永田勝治
安田正樹
太布尚弘
喜多埜裕明
プロデューサー
伊藤耕一郎
岩崎篤史
堂下律明
小川智弘
プロジェクトマネージャー
川口典孝
脚本協力
松田沙也
絵コンテ
新海誠
絵コンテ協力
西村貴世
丹治匠
演出
新海誠
キャラクターデザイン
西村貴世
作画監督
西村貴世
土屋堅一
美術監督
丹治匠
色彩設計
新海誠
色彩設計補佐
三木陽子
古川康一
色指定・検査
野本有香
撮影監督
新海誠
撮影チーフ
李周美
3DCGチーフ
竹内良貴
撮影
粟津順
三木陽子
市川愛理
河合完治
竹内良貴
李周美
新海誠
3DCG
粟津順
三木陽子
市川愛理
河合完治
竹内良貴
李周美
新海誠
編集
肥田文
新海誠
アフレコ編集
三ツ矢雄二
アフレコ録音
山田陽
整音
住谷真
音響効果
野口透
音楽
天門
主題歌
熊木杏里
制作
コミックス・ウェーブ・フィルム
制作プロデューサー
伊藤耕一郎
音響プロデューサー
小川智弘
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映画レビュー

3.5すずめの戸締まりを理解する上で重要な作品

2022年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

新海誠監督の過去作で『すずめの戸締まり』の物語構造に一番近いのは、この作品ではないかと思う。少女が主人公であること、イケメンに出会った旅に出ること、地下世界で死者に会おうとする話であること、「いってきます」というセリフや常世っぽい世界の存在などなど、共通点はたくさんある。世間的には新海誠の作品らしくないと言われるこの作品は、確かに絵柄を変えてみたり試行錯誤でもがきながら作ったものだと思うが、後の新海誠の作品で重要なモチーフ、神話の引用など、が割と登場するので、重要な作品でもある。
ここで重要なのは「死者」という存在をどう認識するかということで、死者は生きている者とどこかで共にあるのだという感覚だ。『すずめの戸締まり』が東日本大震災を題材にしていることから、死者と生者がどう共存するのかを描く必然があったが、その以前からこのテーマに新海監督は挑んでいたのだ。いろいろと注目するポイントを変えてみると、本作も決してただの失敗作ではないことに気が付く。

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杉本穂高

5.0人生は儚い。

2025年1月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

「人生はとても儚くいつかは死ぬ運命。死ぬタイミングは人それぞれ違って、いつ命がなるなるかわからない。」
そんなことを教えてくれました。胸がとても締め付けられるお話でした。しゅんくんがあすなに「祝福をあげよう」という場面がとてもとても感動しました。「どうか生きてほしい」という言葉にも感動して、どんなに辛いこと悲しいことがあっても生きていかなければならない。それが人間の宿命なんだと思わされました。ほんとうに新海誠監督の作品ぜーーーんぶ大好きです。

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共感した! 0件)
初葵

5.0死人の復活物語の終焉

2025年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

人の心にある「何か」
それは地上人であれアガルタ人であれ、死人でさえも共有しているものなのかもしれない。
死というもの 誰も何もできないこと それを何とかできないかと考えること
これらを古事記 神話、超古代文明をファンタジーでまとめた作品
テーマは「生と死」だろうか?
ギリシャ神話などに描かれている死者との邂逅を表現した作品
この作品にも「君の名は」が散りばめられていた。
ただ、これは恋愛物語ではなく、死に対する喪失感を描いている。
古来からある死に対する想い。
全ての人が経験しなければならないもの。
そして寂しさで胸が張り裂けそうになる想い。
父の死
シュンの死を一切信じないアスナ シンと同一人物だと思っている。
そしてこれは、死人との別れを理解する旅物語
さて、
監督は何故この時代背景を昭和40年代にしたのだろう?
生々しい防空壕の後と先の大戦の遺物
戦地に赴いていた森崎の背景
手製の鉱石ラジオとグラビス
これらがアイテムとして必要だったからだろうか?
寂しさ
アスナが漏らした本音
仕方のないこと でも受け入れられないこと
アスナの心に働きかけ続けている何かは、音となって聞こえてくる。
遠いどこか
森崎の目的はあまりにも純粋で、彼の堪えがたい喪失感が伺える。
妻をなくして10年
子供が生まれていたら、アスナくらいになっていたのだろう。
アスナも森崎のことを父親像に当てはめていた。
森崎にはそのことがバカバカしいと思えたが、葬儀の記憶しかないアスナにはいつか父と一緒にこんな冒険がしてみたかったのだろう。
森崎も最後はその事に気づき、「君には生きていてほしい」と言ったはずだった。
さて、、
地上が変われないのと同様に、アガルタ世界も変われないことが描かれていた。
彼らは地上人を汚染されていると表現する。忌み嫌う。
滅びゆく種族と文明 どこも似たような構造
変われないことが、その原因ではないかとシンは言った。
シャクナビマーナに妻を生き返らせろと頼むが、魂を入れる肉体を差し出せと言われる。
「君にこの場に現れてほしくはなかった」と言ったのも本心だったが、同時に野望も垣間見れる。
このあたりのスリリングさは良かった。
森崎は戦争に行っていて、帰ってきた家で妻の死を発見したことになるが、この最後のお別れができなかったことが死を受け入れられないことに繋がったのかもしれない。
森崎のこのシーンは間違いなく妻との邂逅であり、最後の別れだった。
彼はそのために目まで差し出したことになるのだろう。
森崎はこの世界に留まる。
彼が地上に戻れば反逆罪となるのだろうが、そもそも狭間の海に飛び込むときにそれを覚悟したのだと思われる。
アスナも初恋のシュンの死を受け入れられなかったが、そっくりな弟のシンとの出会いで、出会いと別れを学んだのかもしれない。
シャクナビマーナの中でシュンとミミとの邂逅が、そうさせたのかもしれない。
あの場に彼女の父はいなかった。
父と会う前に戻るかどうかの選択肢が訪れたのかもしれない。
監督はこの物語の中で死者に対する想いを描いた。
人間は何でも考えつく。
背景の神話や前時代の文明では、死人をよみがえらせることができたと考えることと、それが起きた場合を描いている。
これは多くの作品でも同じように描かれるが、必ず死人は蘇ってもまた死ぬ。
それは、結局そうなった場合の先にあることを想像すれば、今のこの世界が矛盾するからだろう。
生き返った二人にもまた死がやってくる。
この時二人はどうすればいいのか?
物語としては結局これが残ってしまうのだろう。
堂々巡りになってしまうのだ。
だから物語の中でさえそれは許されないものとなっている。
死人を復活させたいという渇望 動機
そこにある純粋な思いと、受け入れなければならない思い。
正邪ではなく、そこにたどり着くまでの過程は、人間にとって重要なんだなと改めて思った。
同時に、死者の復活物語はもう終焉してもいいのではないかとも感じた。
答えはもう出てしまっている。
監督の想いとしては、この部分を昇華しておきたかったのだろう。
とても面白かったが、どうしてもラピュタのイメージは残ってしまった。
恋愛と死 このキーワードが「君の名は」へと続くのだろう。

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R41

4.0門番弱くね?

2023年12月14日
スマートフォンから投稿

悲しい

昭和中期頃を舞台としたお話なんだろうか?何とも不思議で悲しい物語である。新海誠はどういった思いでこのストーリーを考えたのだろうね。これだけは言えるが、「誰も悪くない」に尽きるでしょう。皆んなそれぞれ悲しみを背負いながら生きているという事なのか?悲し過ぎるねメインキャラ達は。アスナや先生、シュンシン兄弟、アガルタの人々も何か終わりの無い悲しみの中に囚われた物語なんだろう。

それにしても、一体誰向けのアニメーションなのかな?子供が観る内容じゃないし、馬鹿や心無いアホ共が観るアニメでもない。心に傷を負った人々向けなんであれば、範囲狭すぎかな。ジブリや細田守とは違い、新海誠作品は余りにハッピーエンドが少なく悲しい話が多い。ジブリは勇気を、細田守は元気を、新海誠は…、心の傷を乗り越える為のアニメかな〜

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dj xyz