英国王のスピーチのレビュー・感想・評価
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単純な構成にこそ、
コリン・ファースの名演に涙
『ブラック・スワン』や『インセプション』『ザ・ファイター』『トイストーリー3』『灼熱の魂』などの傑作が数多く出揃った2011年アカデミー賞で作品賞を含む4部門でオスカーを獲得した、傑作ヒューマンドラマである。
コリン・ファースとジェフリー・ラッシュの演技の鬩ぎ合いは言うまでもなく素晴らしい。この映画が泣けるのは、単にサクセスストーリーだからではなく、コリン・ファースの演技によるところが大きい。生まれながらに自らに重くのしかかっていた英国王の息子という圧力、そのストレスによる吃音症、彼は「英国史上最も内気な王」であったが、ライオネルとの訓練によって素晴らしい戦争スピーチを行えるようになった。スピーチを終えた彼の表情にあるのは、喜びや安堵だけではなく、ライオネルとの絆によってもたらされた、英国王たる強かかつ優しい自信と威厳である。
日本人メイクアップアーティストがオスカーを獲得した事で有名になった『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』に登場する王こそ彼である。『ダンケルク』と併せて鑑賞して見てはいかがだろうか。
ほのぼのした安定感ある感動を味わえる映画
極度の吃音症であったジョージ6世は、王位を望んでいなかったが、兄の退位により思いがけず王位に就くこととなってしまう。
国王は、第二次世界大戦という激動の時代の中、ファシズムに対抗する象徴的存在として国民の前でスピーチをこなすには、吃音症をいかに克服するかが至上命題。型破りな言語療法士ライオネル・ローグの指導に国王は戸惑いを隠せないが、次第に国王の心を開き、ふたりの関係はファーストネームで呼び合う友情へと進化してゆく。
抑制的でありながら、患者に寄り添う愛情と、国王に対する敬愛の情をさりげなく滲ませるジェフリー・ラッシュの好演が光る。歴史モノにありがちな威圧的な感じも、重たい雰囲気もなく、ほのぼのしたムードの中に感動を味わえる作品。
吃音症の王
物凄い良い話なのに吐き気がしない
本来斜に構えた質のせいで、
ゴテゴテの友情やら絆やらを描いたヒューマンドラマを観ると吐き気がしてしまう残念な性格の私ですが、
この映画は物凄くバランスが良い。
吃音の国王が医者と初めは対立しながらも、徐々に打ち解けあっていき、吃音を克服していく、、、
という単純な国王と医者の絆の物語ですが、
話の焦点を国王の葛藤の方に向けているのと、
世界が第二次世界大戦へ向かっていく不穏な雰囲気が始終流れているのが相まって、
地に足のついた良い話になっている。
最後、医者のサポートを受けながら国王がやっとスピーチを成功させるという感動的なシーンも、そのスピーチが第二次世界大戦開戦の為のスピーチという。
感動させながらもなんとも切ない気持ちになるラスト。
素晴らしい。
一番好きな映画のひとつです。
境遇と葛藤
この映画は究極に綺麗な「いい話だった」スタイルだと思う。
幼い頃,立場こそ王族だがそれであるが故に生じる家庭環境における様々な問題により,吃音症を始めとする体の異変を抱えながら成長したアルバート。やがてそれを克服すべく葛藤していく彼の姿勢も良いと思うが,いい医者を見つけることに専心するアルバートの奥さんも良かった。
そしてアルバートの治療に専心するライオネル。ライオネルがアルバートとの関係に悩んでいた際ライオネルに気遣いながらも助言するライオネルの奥さん。
アルバートとライオネルの絆が深まる所ももちろん印象的であったが,奥さんのさり気ないサポートが印象的であった。
悩みを抱える人間というのは,周りのとても大事な人間の様子の変化や,サポートがないと生きていけないのだということを再認識できた。
前者に関しては,ライオネルと絶縁状態,つまり絶対的なサポートがない状態で不安定だったアルバートは,「自分が国王になったことで娘達の様子が変わった」ことを見て,考えを変えライオネルに謝罪に戻る決心に繋がったのかなと思った。
後者に関しては,映画を見れば分かるがアルバートは様々な人のサポートにより吃音症をなんとか克服できていた。彼は王族だからそのようなサポート体制が整うのは当然の筈であるが,それにしても人間の「手を差し伸べる行為」というのは本当に素晴らしいなと思った。暖かくて,感動した。
音楽の使い方も絶妙,最後の演説のシーンはジョージ6世としての気迫や意気込みが感じられる演出で良かった。
テンポも良く,見ていてかなりスッキリした。見てよかった。
立場を超えた絆が感動を呼んだ
感動した!もう最高の映画!最後にアルバートが見事完璧なスピーチを行う姿は、感動の一言!😭😭😭 少し焦ったときでも、目の前にいるライオネルがいることでどれだけ大きな支えになっているかが伝わってくる。スピーチの後、アルバートは「ありがとう、友よ」とライオネルに素直に感謝し、ライオネルはアルバートを「陛下」と呼び敬意を示す。お互いの本心を初めて打ち明け合う素晴らしいラスト!⤴⤴⤴ 2人の関係に関しては、大きな波があって、ハラハラさせられた〜。全く分かり合えなかった初対面、治療を始めるも効果が出ずに怒りをぶつけるアルバート、罵倒する時はどもらないじゃないかと接するライオネル。治療に真剣になって心の闇を打ち明けるアルバートに、真剣な面持ちで治療を試みるライオネル。ある日の治療の帰り道、兄の代わりに即位するべきだと正直に忠告するライオネルに対して、反逆罪になるからそれはできないと辛く跳ね除けるアルバート。ここで一本道を正反対に歩いていく別れのシーンはとても切なくて、2人の身分の差とか様々な心情のすれ違いを描くようなとても印象に残るシーンだった! 結果的にアルバートはライオネルに謝罪し再び治療を続け、ラストシーンへとつながっていく。最後のナレーションの一文では、「戦争スピーチには毎回ローグが立ち会い、ジョージ6世は抵抗運動のシンボルとなった。ライオネルとバーティは生涯にわたりよき友であった」と流れる。身分の垣根を越え、自らの障害をも乗り越えた、勇気と感動をもらえる作品だった!
いい映画に出会うことが出来た!
いい映画
コリンファースがラブアクチュアリーの時から大好きなのですが
この映画みてもっともっと好きになった。演技すごい。
ジェフリー・ラッシュって人もなんかみたことあるなー好きだなーと思ってたら
パイレーツの人やん!!すぐわからなかったけど、この人もすきだー!
王様だけど人間味があって
王様は王様ですごく苦しんでいて
本当の友情で強くなる…という解説でよいのか不明だけど
こころの奥の方がぎゅっとなるとってもいい映画だと思いました。
でも病気の原因が家庭環境だなんて切ないなあ、と。
国王一家に生まれて…それで…って。。
けどそのおかげもあって友情に恵まれたのだとしたら
終わりよければ…ってまとめちゃいけんかもしれんけど
よかったのかな、と思える空気感でした。
あとなんとも奥様が素敵。
こんな奥様になりたい。
いい映画でした。
タイトルなし(ネタバレ)
吃音に苦しむジョージ6世の実話。
父ジョージ5世への畏敬と自身の吃音が、即位を躊躇させるが、オーストラリアの役者志望の言語障害矯正の専門家ライオネル・ローグとの訓練と友情により、対独開戦声明を見事成功させる。
そして、即位後初めて自信を取り戻す。
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