劇場公開日 2011年2月26日

「コリン・ファースの名演に涙」英国王のスピーチ nagiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0コリン・ファースの名演に涙

2018年4月2日
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泣ける

『ブラック・スワン』や『インセプション』『ザ・ファイター』『トイストーリー3』『灼熱の魂』などの傑作が数多く出揃った2011年アカデミー賞で作品賞を含む4部門でオスカーを獲得した、傑作ヒューマンドラマである。

コリン・ファースとジェフリー・ラッシュの演技の鬩ぎ合いは言うまでもなく素晴らしい。この映画が泣けるのは、単にサクセスストーリーだからではなく、コリン・ファースの演技によるところが大きい。生まれながらに自らに重くのしかかっていた英国王の息子という圧力、そのストレスによる吃音症、彼は「英国史上最も内気な王」であったが、ライオネルとの訓練によって素晴らしい戦争スピーチを行えるようになった。スピーチを終えた彼の表情にあるのは、喜びや安堵だけではなく、ライオネルとの絆によってもたらされた、英国王たる強かかつ優しい自信と威厳である。

日本人メイクアップアーティストがオスカーを獲得した事で有名になった『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』に登場する王こそ彼である。『ダンケルク』と併せて鑑賞して見てはいかがだろうか。

nagi